3Dプリンターによる大型モデル制作 トラブルシューティング 【1.モデリング】 1-2
トラブル.2
モデルをエクスポートすると表面がカクカクになってしまう。
モデリングが完了し、Blender から別ソフトに移したところ「滑らかだった面がカクカクになってしまった。」という場合があります。
こうなった場合、以下の2つの原因が考えられます。
①スムーズシェードを使って滑らかにしている。
②サブディビジョンサーフェイスを適用し忘れている。
②は適用すれば済む話なのですが、問題は①です。
Blenderの機能にある「スムーズシェード」は法線を計算して面を「滑らかに
見せかけている」だけなので、stl データで形状の情報を書き出すと、本当に表面を滑らかにしているわけではないため、本来のカクカクの面へと戻って
しまいます。
これを解決するためには、スムーズシェードではなく、モディファイア
「サブディビジョンサーフェイス」を使う必要があります。
サブディビジョンサーフェイスとは、私の感覚で平たく言うと
「角を丸めつつ面を細分化する」モディファイアです。
![](https://assets.st-note.com/img/1705682653124-i3S5H5zVla.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1705682653042-gszlQD4TNj.png?width=800)
こういうモディファイアです。
![](https://assets.st-note.com/img/1705682654804-1G0WkPyIiG.png?width=800)
しかし、立方体だったはずなのに球になってしまった…。
そのまま使うと角が丸まってしまうため、「クリース」という機能を併用
してモデリングします。
「クリース(折り目)」とは、【編集モード】の作業タブ「アイテム」部分から設定できる項目です。
「辺選択モード」でしか可視化されないので注意しましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1705683002418-YcFSRze76J.png?width=800)
クリース値を1に近づける程、サブディビジョンサーフェイスの影響を受けづらくなります。丸めたくないエッジ部分はクリースを使って守ります。
![](https://assets.st-note.com/img/1705683013781-M2DMa5SJJE.png?width=800)
今行ったのは辺クリースですが、頂点にクリースをかけることもできます。
![](https://assets.st-note.com/img/1705683054966-zGwzB70ZDD.png?width=800)
試しに1点だけ頂点クリースをかけてみました。
辺クリースと頂点クリースを駆使して、エッジを守りつつモデルを滑らかに
することが可能です。
![](https://assets.st-note.com/img/1705683154091-Nr6tHg8BPY.png?width=800)
モディファイアを適用して編集モードで確認します。クリースをかけても
きちんと細分化できているのが分かりますね。
サブディビジョンサーフェイスを使えば物理的に面を増やすため、他ソフト
にエクスポートしても表面が滑らかなままです。
![](https://assets.st-note.com/img/1705683493301-dALuHSofZY.png?width=800)
ただ、面や点が非常に細かくなるため手直しがしづらくなります。
なるべく調整が終わってからモディファイアを適用しましょう。
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大型モデル制作 トラブルシューティング
→https://note.com/fine_yarrow999/n/nb11700f17f74?sub_rt=share_pw
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