3Dプリンターによる大型モデル制作       トラブルシューティング           【1.モデリング】 1-2

トラブル.2

モデルをエクスポートすると表面がカクカクになってしまう。 


モデリングが完了し、Blender から別ソフトに移したところ「滑らかだった面がカクカクになってしまった。」という場合があります。
こうなった場合、以下の2つの原因が考えられます。

①スムーズシェードを使って滑らかにしている。
②サブディビジョンサーフェイスを適用し忘れている。

②は適用すれば済む話なのですが、問題は①です。
Blenderの機能にある「スムーズシェード」は法線を計算して面を「滑らかに
見せかけている」だけなので、stl データで形状の情報を書き出すと、本当に表面を滑らかにしているわけではないため、本来のカクカクの面へと戻って
しまいます。

これを解決するためには、スムーズシェードではなく、モディファイア
「サブディビジョンサーフェイス」を使う必要があります。

サブディビジョンサーフェイスとは、私の感覚で平たく言うと
「角を丸めつつ面を細分化する」モディファイアです。

6面の立方体にモディファイア「サブディビジョンサーフェイス」を追加します。
すると角が丸まり、面も倍の12面に細分化されます。
こういうモディファイアです。
右のパラメータの数値を増やせば、分割をもっと細かくすることもできます。
しかし、立方体だったはずなのに球になってしまった…。


そのまま使うと角が丸まってしまうため、「クリース」という機能を併用
してモデリングします。

「クリース(折り目)」とは、【編集モード】の作業タブ「アイテム」部分から設定できる項目です。
「辺選択モード」でしか可視化されないので注意しましょう。


クリース値を1に近づける程、サブディビジョンサーフェイスの影響を受けづらくなります。丸めたくないエッジ部分はクリースを使って守ります。

今行ったのは辺クリースですが、頂点にクリースをかけることもできます。

試しに1点だけ頂点クリースをかけてみました。
辺クリースと頂点クリースを駆使して、エッジを守りつつモデルを滑らかに
することが可能です。

モディファイアを適用して編集モードで確認します。クリースをかけても
きちんと細分化できているのが分かりますね。

サブディビジョンサーフェイスを使えば物理的に面を増やすため、他ソフト
にエクスポートしても表面が滑らかなままです。

スライサーソフト上でもちゃんと滑らかになってますね。


ただ、面や点が非常に細かくなるため手直しがしづらくなります。
なるべく調整が終わってからモディファイアを適用しましょう。

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大型モデル制作 トラブルシューティング
https://note.com/fine_yarrow999/n/nb11700f17f74?sub_rt=share_pw


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