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ワイがなんでこんなにブルアカが好きなんだと思う?
・なんなのこの記事
あれは確か去年の夏だか秋だかのこと。
友人数名でお酒の席を囲っていた時、友達の一人からこんな質問を受けたんですよ。
「◯◯くん、ブルアカってどこがいいの? どこが好きなん?(意訳)」
そしたらワイは答えました。
「ブルアカはそっすねー。オタクの教養みたいな展開が多くって~」
そしたら友達は答えました。
「えぇ……そういう理由で好きならちょっと唆られないかなあ」
ってね。
いや、すんません。
お酒キメてたのもあるけど、あまりにも浅い受け答えをしてしまった。
あんな言葉じゃ何も伝わりませんわな。
解散して帰った翌日、結構後悔してたんですよ。
あの受け答えは如何にもまずかったなと。
というわけで、ここは一つ自分の思いを文面にしたため、
なぜワイがブルアカを好きかを(主に上記の友達に向けて)伝えてみようと思った次第です。今更。
そんな趣旨で文章をカキカキしてみた訳なのですが、終わってみればこれなんの話やねんってくらい横道に逸れた話になっているので覚悟あれ。ikz!!!!!
・それは24年ほど前のこと……
まず、話は西暦2000年ごろに遡ります。
「な、なんの話が始まったんだあっ。いきなりっ」
とマネ・モブみたいな顔になるかもしれませんが、自分がブルアカに興味を持って好きになっていった理由を語るには、まずこの時期の体験から話さないとならんのですよ……!
まぁ、この時期の話題となればお察しもつくことでしょう。
2000年代初頭といえばそう、エロゲの全盛期でございました。
AIRあり、D.C.あり、月姫あり、バルドあり。
少し遡ればこみパ、大悪司があり、少し先にはFate、うたわれ、CLANNAD(これは一般だけど)なんかもありましたね。
まー右を見ても左を見ても名作・傑作・凡作の山で、毎月エロゲを3本買うとか平気でやっておったのですが。
自分、この時期のどこかでエロゲを評価するにあたって一つの指標を学んだんですよね。
曰く、
「エロゲーとは主に絵、シナリオ、音の三点に重きを置いて制作されている。いいゲームとは、この三点が高いレベルで形作られていること」
これ、雑誌のコラムだったか、誰かのインタビューだったか。
もしかしたらネット上で書き込まれた、ただの戯言だったかもしれません。
ともあれですよ。
自分、これを見た時すごく腑に落ちたんですよ。
自分がエロゲのパッケを買って、それからプレイを終えた時。
その三点が良ければ良いほど満足できていたなって。
この論調を見てからというもの、自分のエロゲへの評価は三角形の形になりました。
絵、シナリオ、音を各端の頂点とし、なるべく綺麗で大きな三角形を残せた作品を良しとするって感じ。
そして、その時から始まったわけなんですよ。
ながーいながーい、黄金の三角形を探す旅が。
・黄金三角形を探して
先の出来事からこっち、自分は綺麗で大きな三角形を成す一本をひたすら探していた気がします。
2006年に戦国テニスをやっていた時も。
頭からっぽにしてアトリエかぐやの作品を遊んでいた時も。
一つ勇気を出して凌辱いくかとBISHOPのゲームをやった時も。
下級生2をプレイしてエルフは死んだと思った時も。
このヒロインやばいなと思いながらサノバウィッチをやっていた時も。
後々にホワルバ2に手を出してメンタルがおっちんだ時も。
ゲームを楽しみつつも、いつも脳裏には「このソフトはワイの理想の三角形か?」という問いがよぎっていました。
もちろん、ここまでに名を出してきたゲームたちも相当な三角形でしたよ。めっちゃ面白かった。
ただ、エロゲ界隈ってラノベ全盛になってライター陣が業界抜けするまでは、すごいクリエイターがあっちこっちに居たじゃないですか。
イラストであればみつみ、甘露、なかむらの三大をはじめとするイラストレーターたち。
シナリオであれば古くは剣乃ゆきひろ、虚淵玄、とり、丸戸、ヤマグチノボルなど今では著名なライターもいた。
音楽方面はボーカルなら文句なしでIveサウンドが業界を仕切ってましたがBGMってなるとShade、折戸伸治、KATE、Elements Gardenとかの面々があっちこっちで仕事を担当していた。
何が困ったって、上の人たちがみんな各メーカーにバラけていたから、自分のゲームへの評価もバラけちゃったんですよね。
このエロゲは絵は最高だったな!
でも、シナリオならあっちが良かったな。
耳残った音楽ならやっぱりこれでしょ!
みたいな。
なまじ各方面の上澄みを知っているものだから、一本のソフトを評価するのに綺麗な三角形が描けない。
今にして思えば三角形にこだわる必要あった?って感じなのですが、当時の自分にとっては黄金三角形を探すっていうのが、ある意味で夢の一つだったんでしょうね。
・発見、卒業、そして放浪
それから年月は流れ、2018年、それはやって参りました。
あの傑作シリーズが完結!ランス10発売!!
ランス10 | アリスソフト (alicesoft.com)
古くは鬼畜王の折からファンをやってきたあのランスが、とうとう完結する。
その報を見て、いよいよ“時”が来たのだと、ワイは窓から空を眺めておりました。(これマジでやりました)
あの当時、もはやエロゲ界隈はオタクのメインストリームからは離れた位置にポツンと立っておりました。
時代、変わってましたからね。
世の中のエロさにしても、ソフト自体の出来にしても、エロゲ界隈の外にあるものが進化しすぎて、それらの展開の幅広さやクオリティについていくのはもはやソフト一本では無理がありました。
関わる人の価値観も時が経てばアップデートされていくわけで、外にこんなに面白いものがあるのに、エロゲはこんなもん? ってなるわけですよ。
かくいう自分もエロゲに向ける視線はもはや諦観に近く、今の界隈を考えると黄金三角形のソフトなどとても現れまいと考えていました。
なのでね。もうランスが終わるならこの三角形を探す旅も終わりにするべと。そんな気持ちでランス10の発売日を迎えたんですけどね。
そしたら、その最後に現れたんですよ。
西暦2000年から数えて18年。
ずっと探し求めていた黄金の三角形。
それを体現する一本が。
もちろんそのソフトの名はランス10。
これがね、ほんっとーーーーーーーーーーに! 良かった!
メイン原画の織音は、この頃にして満足いくクオリティの絵を数多に描いてくれた。
ライターの座を引き継いだヨイドレドラゴンは見事シリーズ完結にふさわしいシナリオを書いてくれた。
BGMにしても文句なし。熱さ、切なさ、大団円。全ての込められた音がそこにはあった。
ゲームシステムも抜群に面白くて、ケチのつけどころなんてありゃしなかった。
ランス10のプレイを終えた時。クリアしてエンドロールを見終わった時。
自分の脳裏には美しく、そして大きな黄金の三角形が描かれておりました。
完結、でしたよ。
ランスというシリーズも。黄金を求めたワイの旅も。エロゲという世界での冒険も。
ここが、その終着駅です────。
…………。
まってまって、ブルアカの話は?
と思うかもしれませんがちょっと待って話を聞いて。
ランスの完結を見届けると同時に自分あれですよ、終わった~という強い気持ちになったんですよ。
なんせランス、人生の半分くらいをファンとして共に過ごしてきた作品でしたからね。
あまりにも想い入れと付き合いの深さがある作品ですよ。
人生でそう何度も出逢えないほど大きく、大切に思っていたタイトルが最後にデカい黄金を見せつけてきたものですから、
(あっ……もう、これ以上はないな)
ってなったんですよ。
この生涯。
ランス10以上の三角形は自分の前には現れないだろう、ってね。
こうした考えに陥った時、人はちょっぴり抜け殻になります。
ランス完結から数年。
世に病魔の嵐が吹き荒れようとしていた折、ワイは魂の老いを感じつつ、アズレンをぴこぴこと遊んでおりました。
アズレン。こいつエロゲではないのに、エロゲの後継者はこいつ以外にあり得ない。そう思ってました。あいつエロゲですよ。パブリッシャーのYostarにしたってエロゲの魂を引き継ぐ集団ですよ。
そんなゲームに手を付けていたとはいえ、自分自身の魂は放浪しておりました。
アズレンも良かったけど、あれは自分の中の三角形とは別位置にあるジャンルでしたからね。
心は笑っても魂は笑わない。
そんな日々を過ごしていたワイの前に現れたのがそう、ブルーアーカイブです。
・したらブルアカの話をします
あの、正直書き疲れています。
どうしてこんなに前置きが長いんですか……どうして。
さて、このブルーアーカイブ(以下ブルアカ)。
何故手を出したかといいますと、ゲーム紹介を通じて「こりゃ本物のロリコン集団が作ってるぞ」と思ったからでした。
とにかく紹介されるキャラ(以下生徒)たちのボディラインが薄かった。
ソシャゲに出てくる女の子なんて大抵はムッチムチィ!バインバイーン!オパイデカーイ!お前それが10代のケツかよ。
ってのが普通だっただけに、ブルアカの細さは珍しいタイプだなーってなって目に止まった。
パブリッシャーがYostarだったのも大きいですね。
あのHENTAIたちがこの薄っすい(身体がね)ゲームの販売元をやるんかって期待もあったので。
てわけでリリースした初日からインストしてブルアカを遊んだのですが、最初の印象はおもろいけど、まぁー普通か。って感じでした。
キヴォトスの世界観や生徒のやりとりは面白かったけど、気分的にはお気に入りになったきらら作品が一つ増えたくらいの印象。
ゲームへのやる気自体もそんなに無くて、なんならガチャ爆死で「お主の顔などもう見とうない!」となる程度の想い入れ。
一時期はモチベもギリギリでしたが、それをなんとか持たせてくれたのがこれでした。
この2ndPV、とにかく味がしたんですよ。
PVが出た時点だと話題になったエデン条約編もまだ実装前で、既存のシナリオは山谷が浅く明るめに終始するような作風だった。
ただ、PVを見るに、どうも明るい側面ばかりのゲームじゃないかもなーみたいに思ったのと、PVのBGMが音楽の点で自分内の評価を上げてたんですよね。
ゲームで印象に残るBGMって、流れるシーンとセットじゃないですか。
ブルアカはそのシーンの役割をPVが果たしてて、このPVを眺めているだけで作中で印象に残ったシーンが次々と脳裏に浮かんでくる。
これがめちゃめちゃ心に残るんですよ。
だから、せめてこのPVの内容がすべて実装されて、PVの味が噛み切れるまでは付き合おうと思った。
それから後、PVの未実装部分であったエデン条約編がリリースされたのですが……これが当たった。面白かった。掛け値なしに。
そして、その面白さを吸った上で先の2ndPVを見ると、一段と味が濃くなってるのがわかりました。
なるほどね。ブルアカはPVで期待を持たせ、本編でその期待に応えてくる。
そのサイクルでこちらの脳を焼いてきおるのか、と実感するに至りました。
もうこの時点でブルアカはだいぶ好きになっていたと思う。
自分の中の三角形も久々に顔を出して「これこれぇ! こういう形してるやつ好き!」ってなってましたからね。
でもまぁ、それでも好き寄りで留まる程度の好きでしたよ。
ランスの時みたいに黄金が形作られるような焼き方まではされないな、と。
なんて事いってたら、ある折、見事に焼かれました。
PV→本編で魅せてくるブルアカのサイクル。
そのサイクルがもっとも燃え上がったのがこの4thPVでした。
もう、味しかしない。
特にPVの内容を遊んだ後だとこれまで2年間プレイしてきた記憶の走馬灯が火矢のごとく脳を焼いてくる。頭に矢が10本くらい刺さったスカイリムのモブみたいになる。
これブルアカ2周年のキャンペーンで展開された最終編のPVなんですけど、
本編の内容もまーーーーーすごかった。
一体何枚が使われたのかわからないほど大量かつ綺麗な作中スチル。
こちらの期待とワクワクを十倍にして投げ返してくるようなシナリオ。
バックに流れているだけでプレイ中の気持ちを高めてくれるBGMたち。EDボーカルも最高だった。
これらが時速160kmの剛速球みたいになって飛んでくるのを、自分はバッティングセンターで張り付けにされたYAKUZAの如く身体で受け続けたわけです。
最終編を展開していたキャンペーン中なんかは、全体験が灼熱の時。
ゲーム内での体験のみならず、ユーザー間で良かった話や今後の展開についての予想を語り合う盤外の活動がまた抜群に面白かった。
挙げ句に毎月のように今後の展開を占う生放送が行われ、新規実装の紹介があり、それがリリースされてコンテンツが更新されるごとに脳は焼かれていく。
日を重ねるごとに神経系はボコボコ(寝不足のため)にされ、その代わり自分の中に失われていた情熱や探究心が再点火していく。
そうして2ヶ月間近くも焼かれ続けた末、ついに最終編の展開も終わりを迎えます。
すべてをクリアした時にはすっかり形を成して、自分の頭の中に浮かんでいましたよ。
ブルーアーカイブという黄金の三角形が。
そしてビビりました。
脳裏に輝くその黄金の、びっくりするほどのデカさに。
この大きさはもはや、3つの評価点だけを内包するものじゃない。今現在の作品だからこそ集まる色んな力が詰まっていると、そう感じました。
・時代は更新されてゆくもの
これは、やられたなーってなりましたよ。
情熱に火をつけられるわ、これ以上はないと思っていた黄金三角形を更新されるわ。
ゲームを遊ぶ上で求めるものって、結局は己に響く体験だと思うんですけど、ブルアカはとにかくゲーム全体にまつわる体験がすごいって話に尽きます。
ソシャゲが更新というタイミングでユーザー一丸の体験を行う。そしてそれが盛り上がるって新世代型の体験は各所で味わってはいたのですが、流石に2ヶ月あまりも焼かれ続けるなんて体験は焼き入れの濃度が違った。
加えて2周年に至るまでのゲーム内、ゲーム外両面の積み上げだとか、ゲーム内のメタ的な意味合いなんかの話もあるのですが、これは実際やっていないと伝わらないので割愛。
ともあれ、結果として自分の中に残ったブルアカへの所感は
「なんか新しく出てきた奴がやばいほど面白い」
というアホみたいなものです。
んで、◯◯くんはブルアカのどこが好きなの? って問いの答えなんですけどね。
「なんかもうやってて頭おかしくなるくらい面白いから好きなんすよ」
があの時答えるべきだった言葉だと思います。
自分、語彙ないんで。
あの場でこれ以上に言えることあります? ないでしょ!
スッキリした!
ワイの答えはこれや!
それはそれとして。
ブルアカ、ここまで語ってきた以上におーもろいって所がまだたくさんあるんですよ。
最近感じたのはこのゲームまだ進歩止まらんなってこと。
これ、3周年で公開された最新のPVなんですけどね、
絵、上手すぎる。
3年見てきた中でも最大に上手いスチル(この上手いはただ絵が綺麗なだけではなく、見ているだけで感情がワッてなる意味も含まれる)がばちばちに流れてくる。
これを描ける人たちがこれからも登場人物や作中内のスチルを描いてくれると思うとあまりにやばい。
それからゲーム内イベントって面でも面白さが上がっています。
最近『陽ひらく彼女たちの小夜曲』っていうヒナとゲヘナ学園にスポットを当てたイベントをやったのですが、これがまた良かった。
このイベント、探索型RPGって形をとっていたのですが、ヒナを操作することでゲヘナの日常的な姿であるとか、生徒がどんな生活を送っているのかというのを神の視点から体験できるイベントでした。
これがまた上がるんですよ。キヴォトスの日常っていう解像度が。
気分的には今までADVゲームだと思って遊んでいたらいきなりその世界に引っ張り込まれて自由に歩けるRPGをやっていたって感じ。
ジャンルを変えてまでこちらのハートをタコってくる。
それとゲーム外もやばいです。
ブルアカには「先生、ちょっとお時間いただけますか?」ってゲーム外コンテンツがあるのですが、最近その派生でとんでもないことをしてくる女がいましてね。
杏山カズサ。
や、これだけ見ても何か距離近い子だな……くらいしかわからないかもしれないんですけど。
何がヤバイかわかった頃にヤバイことがわかる。としか言えない。
やばいですよ……この女は。
それとこいつのことも紹介しておかねばならないでしょう。
【10%OFF】【ブルーアーカイブ】カヨコASMR~穏やかで温かい距離感~ [Yostar] | DLsite 同人 - R18
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劇物。
書きたいこと、紹介したいことが多い。あまりにも。
ブルアカ、最近なお火力を上げてユーザーを楽しませてやろうとしている。
今さっき山盛りのドンブリ飯を食べていたと思ったらすぐにわんこそばのおかわりが入って、おかわりを繰り返していたらまたドンブリが出てくるって感じ。
とまぁ、こんな風に色々書いてきたのですが、そろそろ潮時かな。
あの時の質問に、ちゃんと答えられたと思いたい。
また飲みに行きましょ。
P.S.
最後に追伸として一つだけ。
途中、ブルアカ初期の印象がそんなに良くはなくて、モチベは2ndPVで保っていたと話しましたね。
あれ、本当は理由の半分なんですよ。
そのもう半分はこれです。
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……うん!
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