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新生児の叫び

最近息子が産まれた。大変喜ばしいことなのだが、育児の大変さを知る毎日だ。
まず、新生児は概ね3時間おきに泣き叫ぶ。新生児の胃袋は小さく、一度に少量の母乳やミルクしか飲むことができないため、3時間おきにお腹が減るからだ。自ら食事を摂ることができないため、夜中だろうが料理中だろうが、母乳かミルクを親が与えてあげなければならない。そうしないと泣き止まないため、親もインターバル3時間で母乳かミルクを与えるミッションが始まるのだ。この時点で、連続した長時間睡眠はとれなくなる。連続8時間はざらで寝ていた私にとっては衝撃的事実だ。
ところで、野生の動物は産まれてまもなく自ら移動できる事が多いだろう。産まれたての子鹿が自ら歩きだして母鹿のお乳を飲む姿は何度も見てきた。しかし、ヒトの赤ちゃんは産まれてすぐどころか、約1年もの間歩くことができない。これは人が脳を発達させすぎて、産まれて間もない頃は大きな脳を支えられなくなったからだと何かで読んだ。自らご飯を食べられないどころか、歩くことすらできないため、腹が減ったときは思いっきり、時には死ぬ気で泣き叫ぶ。なぜなら腹が減ったと知らせないと死んでしまうからだ。腹が減っても泣かない赤ちゃんがいたとしたら、飢え死にのリスクが上がるため、生物学的には非合理的なのだろう。
近所迷惑も顧みず大声で泣き叫ぶ、生物学的に極めて合理的な振る舞いをする我が子を見て、育児の大変さを痛感するとともに喜ばしく思う父であった。

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