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ドラマ『MIU404』を観て自ら沼に沈んでいくスタイル

ここ数年は連続ドラマをほとんど観ていない。
一番直近で完走したのは『VIVANT』だけだ。
現実世界がチラつく3次元のドラマが見られなくなってからアニメばかり見ている。

平日の夜はYouTubeを観て過ごすことが多いのだが、昨日はあまり観たい動画が上がっていないこともあって、なんとなくプライムビデオを覗いてみた。
別に検索したわけでもないのに、目につくところに『MIU404』があった。観たことはないし以前の私ならたぶん観なかったと思う。
でも、今は違う。知ってしまったのだ。
野木亜紀子のオリジナル脚本で主演が綾野剛(と星野源)だということを。
沼の入り口が、さも、何も恐れることはないよ。こっちは楽しいよ!と手招きしている気がする。
仕事で気持ちがザラついていたこともあり誘惑に負けて再生した。
気がついたら朝の4時半だった。何年か振りにドラマをイッキ見した。

ここから先、たぶん有益な情報は一切ない。
沼に引き摺り込まれ、完全に寝不足の限界オタクが書きたい事だけ書いていこうと思う。

まず、めちゃくちゃ面白かった。基本1話完結だが各話に繋がりもあって、テンポ良く飽きずに観ることができた。何よりストーリーが面白かった。
最終話で少しリズムが狂うような感覚があったのだが、些細な違和感程度のものだ。
観終わって調べたら本当は14話の放送予定だったがコロナの影響で撮影の中断などの遅れがあったと書いてあった。
感じた違和感の原因はこれだろう。
おい、コロナ、てめぇ。
このドラマ、ほんとならあと3話も観られたはずだったのかと思うと憎くてたまらない。

キャストの話もしていきたい。
Go Ayanoがやっぱすごくいい。
(Go Ayano:この言い方が気に入ってるのと、普通に言うと好きになりそうだから自衛。ん?)
伊吹は警察官にしては問題があり過ぎて、唯一の長所は「足が速いこと」、だから作中めちゃくちゃ走らされている。
伊吹の全力疾走シーンだけ集めた公式の切り抜き動画、どこかにありませんか?ここに需要ありますよ。

いつも警察官らしからぬ、めちゃくちゃラフな格好をしているのだが、それがカッコいい。
裾がキュッとなってるスウェットパンツってスタイル良い人じゃないと絶対似合わないと思うんだけど、当然めちゃくちゃ似合ってるし、なんなら若干丈足りないまである。
ずっと「脚なげぇ」「脚ほっそ」「スタイル良すぎ」「え、かわいい」とか呟きながら観ていた。最高だった。

班長の陣馬さんは橋本じゅんで、出てきた瞬間「やっぱでたー!!」とテンションが上がった。(陣馬さんの息子役は、息の続かない残酷な天使のテーゼの人だったね)
岡田健史時代の水上くんも良かった。キャリア組がよく似合う。あと顔面が強い。
特に前半の九重になんか既視感あるなと思っていたら、『図書館戦争』の手塚だった。
正しさで人を追い詰めるタイプ。いや、若さゆえの融通のなさ、嫌いじゃない。

伊吹と志摩のバディが話数を重ねるごと、どんどんチューニングが合っていって唯一無二の相棒に仕上がっていく感がすごくいい。
だけど、最後は菅田将暉が全部持っていった気がする。
あの絶対強者で誰も本当の姿を知らない得体の知れない感じがこわかった。あとすごいむかつく笑
煽り耐性ない人は近づいちゃいけないタイプ。

ゲスト出演者も毎回豪華で、個人的に印象的だったのは出前太郎の配達員役の井口さん。なぜか井口ー!って叫んでしまった。夜中のテンションこわい。
あと小日向さんがちょろっと出てきたらもう絶対何かあるやつじゃん。やっぱりだよ。

1話のエンディングで米津玄師の『感電』が流れて、そこで初めて主題歌だったことを知った。
アンナチュラル(観てないけど)も『Lemon』だったもんね。
米津玄師も好きでよく聴くのだが、ドラマのために書き下ろされた曲だったと知って、改めて歌詞を見てみたら、めちゃくちゃ『MIU404』な感じで、おまえ…そうだったのか…
この曲のこと何も知らなかった気持ちになった。遅くなったけど知れて良かった。

最終話のラストシーンで、伊吹と志摩がマスク姿で登場する。そういえばこんな時代だった。
ほんの1年前まで私も毎日マスクをして出社していたし、ずっとマスクでも良いと思っていた時もあったが、マスクなしの日常が戻ったらやっぱりそれが一番だ。コロナがなければ『MIU404』のラストシーンはどんなものだったのだろう。そんなことも考える。

2020年に『MIU404』をリアルタイムで観ていたらどんなことになっていたかわからない。
私にとっては今出会えて良かった作品のような気もする。
とりあえず、観終わった朝の4時半に一番最初に出た感想は「面白かったー。Go Ayano、沼深ぇぇ」だった。

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