それぞれの味

 とうもろこしを頂いた。今朝、職場に行ったら、机の上に四本のとうもろこしが置かれていた。

 目にした瞬間は「なんだ!??」と驚いたものの、くれる人はわかっている。

 その人を探して、挨拶がてらお礼を言ったら

「今日は忘れないでね」

 と言われてしまった。

 しょっちゅう、忘れて帰っているのがバレている。

 頂き物を職場に忘れ、家に到着した頃に存在を思い出すのをいい加減に止めたい。この前も貰ったキュウリを冷蔵庫に入れっぱなしにして、昨日やっと持ち帰ってきた。スティックにして味噌マヨを付けて食べたら、ものすごく美味しかった。

 釘を刺されたこともあって、今日は無事にとうもろこしを持ち帰ってきた。

 とうもろこしは茹でて食べるのが好きだ。

 焼きとうもろこしを食べる習慣が無いせいもあるだろうが、茹での方がとうもろこしの甘みを感じられる。シチューやサラダなんかに混ぜてもいいし、かき揚げにして、素麺と一緒に食べてもいい。冷凍にしておけば、当分の間美味しく食べられる。

 我が家の家庭菜園でもとうもろこしが栽培されている。その人と同じ品種の筈だが、食べてみると結構違う。

 我が家のとうもろこしの食感は柔らかい。薄皮から中身がずるんと出てきて、芯の周りに魚の鱗みたいに皮が残る。

 その人から頂いたとうもろこしは茹でても歯応えがあって、瑞々しい食感が残っていた。皮が張っていて、プチンと弾けて中身が出てくる感じ。けれど、シャキシャキした食感が無いわけじゃない。

 生で食べられるとうもろこしに良く似ている。甘さも強い様に感じられた。

 我が家のとうもろこしも頂いた物もどちらも美味しかった。

 家庭菜園のはシチューや煮物に入れて、頂いたとうもろこしはサラダとかに混ぜると美味しいかもしれない。

 明日はレタスとツナと混ぜてみよう。それでサンドイッチも作ろう。よし、朝ごはんが決まったぞ。

 

 

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