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【好きなもの100個発見伝】#8 家にいることが好き

一応今の私は専業主婦なので、家事が私の仕事である。

朝起きて、夫のお弁当を作り、見送った後、洗濯、片付け、掃除。昼ごはんを食べ、日によってパンを作ったり、裁縫したり、YouTube見たり、スマホで漫画を見たり。そうこうしていると夫が帰ってくる時間なので、夕ご飯の支度をして、夜ご飯を食べて、洗い物をして(日によって夫がしてくれる)、お風呂に入って、寝る。これが最近のざっくりルーティン。

ところが最近、夫が2週間の出張に行ってしまった。そして気がついた。毎日掃除しなくたっていいや。ホコリで人は死なない。毎日ちゃんとしたご飯作る必要だってない。少々ご飯を抜いたってお腹も空かない。洗濯だって、そもそも洗濯するものが少なすぎて、こんな量で毎日洗濯する方が水も洗剤も勿体無いじゃないか。

前回「料理が好き」と言っていたが、一人になると、途端にめんどくさいが勝つ。作るのがめんどくさいというより、洗い物がめんどくさい。本当にめんどくさいのだ。まな板を出して、野菜をまともに切ることすらめんどくさい。だからもう切るものはキッチンバサミ一本しか出さない。フライパンも、一番小さいもので全て片付ける。

だが、夫が出張に行っていようが行かなかろうが1日の時間は変わらない。じゃあ私は何をしているのかというと、二段落目の「昼ごはんを食べ」以降「そうこうしていると」以前の内容をダラダラとやっているのだ。それがもう楽しいし、ワクワクはしないけれど、わざわざ外に出かけて新しいものを見つけて…みたいなこともしたいと思わないのだ。

今回のタイトルは、最初「なんにもしないことが好き」にしようと思っていた。でもいざ書いてみると、意外と何かしらやっている。「ちゃんとしている」人から見ると、なんにもしてないじゃないかと思われるかもしれない。少なくとも鬱になる前の私は、それはなにもしていない、だらけている、と思っていた。

楽しんでいることとは、ワクワクして、刺激的で、アクティブなことであるものだと思っていた。そして趣味にするべきものは、将来や生活に直結していて、生産的なものであるべきだと思っていた。

だから、特にYouTubeを見た後や漫画を見た後は、どこかずっと罪悪感を抱えていた。こんなことしていたらいけないのに。もっとちゃんとしないといけなかったのに。楽しんでいた時間は確かにあったのに、少しの後味の悪さをいつも感じていた。

でも今は、そんなことはどうだっていい。私が楽しいことには間違いないし、誰にも迷惑はかけていない。私が楽しいと思っていて、好きなんだから。楽しいは別に刺激的じゃなくてもいいし、アクティブじゃなくたっていい。友達にはそう言っていたのに、自分には思えていなかったのが、過去の自分に悪いことしたな、と思っている。

だから私は今胸を張って言いたい。私は家にいて、のんびり過ごすことが大好きだ。YouTubeは楽しいし、漫画を読むのも楽しい。パンを作っていてもいなくても、裁縫してもしなくても、ぼーっとすることはなにも悪いことじゃない。外に遊びに行かなくったって、家で幸せに過ごせるコスパハッピー野郎だ。

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