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【夏のホラー淫ク☆リレー】  去年・一昨年繋がれたバトン 6日目(ネタバレ注意)

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記事の概要についてはこちらをご覧ください。


・2021年 6日目 BC兄貴『初めて妊娠したNYN姉貴』

最低のサムネからの最高の内容

今は亡きBC(BC5508)兄貴の遺作です。
現在、彼のアカウントからは動画が削除されていますが、有志による再投稿が果たされています。

だいなも兄貴のアカウントあんま貼りたくなかったけど他に再投稿している人がいないからしょうがないね

BC5508兄貴の動画はタイトルが毎回「初めて~」から始まることが特徴です。一話完結に見えて、世界線が繋がっているのも単発劇場としては珍しいやり方を取っています。
俗に言う『初めて』シリーズです。

元々「初めて」シリーズではどちらかというとコミカルな作風を取っていたので、サムネも相まってみんな油断していましたが、フタを開けてみればホラーリレー屈指の最恐作品でした。

竜騎士07氏原作の『ひぐらしのなく頃に』の世界観や設定を踏襲していますが、秀逸な脚本や演出によって独自性を保っています。
展開や内容はオリジナルのもので、あくまで設定だけを借りたという感じ。(その上で原作を想起させるようなシーンはありますがね)

設定だけ同じっていう例を引き合いに出して例えるなら、映画『インビジブル』と『透明人間』(2020年)ぐらい違います。

しかし、『ひぐらしのなく頃に』は初めて通しで見た時の種明かしも面白さの一つなので、その設定を借りている『初めて妊娠したNYN姉貴』を見てから『ひぐらしのなく頃に』を見ると、面白さが損なわれる可能性もあります。
『初めて妊娠したNYN姉貴』を見る前に予習として『ひぐらしのなく頃に』の第1シリーズまでは視聴しておくことをオススメします。


また、『初めて妊娠したNYN姉貴』は夏リレー後にもシリーズとして話が更新され続け、完結に漕ぎつけました。
何かと未完で終わることが多いシリーズものの淫ク☆BB劇場。
一つの物語を完結させるというだけでも素晴らしいことです。

また完結済の名作BB劇場まとめ作れたら作りたいと思います。


こちらの作品は個人的に並々ならぬ思い入れがあるのでまたシリーズ通しての一本の記事を書きたいと思います。

『ひぐらしのなく頃に』のオリジナルの続編、『ひぐらしのなく頃に業・卒』の終盤の出来に絶望したので、
二次創作として、正解を出してくれた『初めて妊娠したNYN姉貴』にはとても感謝の思いでいっぱいいっぱい緩次郎なのです。

BC兄貴を失ったことは、淫ク☆の衰退に繋がる大きな痛手でした。

彼自身は消えてしまいましたが、彼の作品を記憶から消してはいけない(戒め)

腰を据えて勤しみたいと思います。


余談

これだけだとあれなんで、ちょいと余談を。

今はなくなりましたが、リレー企画には右下枠というお決まりがありました。

2021年の夏リレーの右下枠
2021年の冬リレーの右下枠①
2021年の冬リレーの右下枠②

右下枠とは、読んで字の如しですが、リレー企画において、ラストの予告のパートの右下にある動画のサムネがなんか様子がおかしいことが多い現象を指した言葉です。

左上から右下に辿っていくように毎日公開されていくので、右下枠の動画は、サムネの予告が出てから公開まで一番期間が空くんですが、
そこに番付された動画に限って内容が気になりすぎるサムネになっているんですね。

視聴者はワクワクしながら右下枠を待ち望むというわけなんですね。
意図的なのか無意識の配置なのかわかりませんが、企画の采配として上手いですよね。

2022年の夏は右下枠っていうほどふざけたサムネはなくなりましたし、
2022年の冬以降は次回予告は次の日の分だけっていうやり方になったんでこの恒例ネタはなくなりましたが、リレーの風物詩として密かに人気があったネタです。


・2022年 バナニー兄貴『田舎の駐在と化したNKTIDKSG』

このNKDK『アウトレイジ』のポスターにいても違和感なさそう。「全員悪人」のやつ。

多重債務者バナニー兄貴の単発劇場ですね。

バナニー兄貴の特徴は何よりシリーズの多さですね。

彼の広げた風呂敷は数知れず、隙あらば新しいシリーズものの第一話を生存報告を兼ねて行う変態投稿者です。
生存確認ってみんなTwitterとかで一言つぶやいて済ますものなのにこの人おかしい・・・(小声)(誉め言葉)

一応シリーズものとして作ってますが、『下北沢怪異対策局』以外は単発動画として見ていいでしょう。
たぶん他のシリーズは基本的に続きを待ち望んでも来ないっすよ。

ちなみに『下北沢アウトブレイク』ってシリーズは一応完結してます。

あと、『たどころが、来る』もちゃんと完結しました。
『ぼきわんが、来る』が原作のシリーズです。
個人的に映画の方は見たことあります。


個人的に『怪談新魂袋』って動画はちゃんとシリーズ化してほしいんですけど、
この動画に関してはそもそも単発として出されたらしいんでダメみたいですね・・・



『闇金タドコロくん』とか見るに一話完結の方がより向いてそうって思うのは僕だけですかね?


登場人物

今回はNKTI(ネクタイ・肉体)コンビが主役です。
作中での名前がやばすぎキラキラネームで表記上わかりにくくなるかと思いますので、便宜上彼らをNKDK、肉おじゃとそれぞれ呼ぶことにします。

タイトル通り、田舎の駐在として派遣された、警官のNKDKと肉おじゃが田舎の異変に巻き込まれていくという話です。


あらすじ

田舎の駐在としてやってきたNKTIコンビ。
彼らは、失踪した前任の警官の代わりとして派遣されました。

朽満(くちまん)村長

その村は典型的な、よそ者に厳しい村で、
村長は、前任の警官は村に馴染めなかったために精神的苦痛から、失踪したと言います。


NKTIコンビは娘が行方不明になったという女性の相談を受けます。

その娘は、昨日NKDK達の道案内をしてくれた少女でした。
昨日から彼女は帰ってきていないというのです。


村に根付く”カクシ様”のしきたり

同級生などに調査を行っていると、誘拐などの線も考えられましたが、
”カクシ様”という話が挙げられました。

これは都市伝説の類ではなく、本当にこの村で周期的に起こるしきたりのような事件です。

応援をよこさない本部

この村で子供が失踪するという事件は警察本部ではグレーゾーンとして扱われるらしく、応援も来ません。


仕方がないので、村の中で事件を済ますことにします。
村の人から救援を募り、夜の山を捜索します。

すると、遠くの方から何か鳴き声のようなものが聞こえます。
村長は、「あれは”カクシ様”のお声だ」と言います。

カクシ様は、山に住んでいる神様です。
飢饉で貧していたかつての村人たちはカクシ様と契約を結びます。

そういった村の文化背景を汲んで、警察は黙認していたというのです。


こ↑こ↓のカット記憶の片隅に置いといてください

結局少女は見つからず、日が明け、三日が経ちます。
村民はみな、一人の少女が失踪したというのに、何事もなかったかのように受け入れている様子です。

キモオタっぽい男。ちょっとだけ発言に食い違いがある。

村民の振る舞いを奇妙に思いながら、NKDKはある男と遭遇します。
この村の失踪事件について調査している、オカルト雑誌の記者だと言います。

彼はかつて、NKDK達の前任の警官とこの事件について追っていた過去があります。

目的を同じくする記者と警官
警官の遺した言葉

警官は、記者にこの言葉を残した後に失踪したらしいです。

真相を知る記者は、NKDKに現地で証拠を突きとめるよう頼みます。


暗い校内で、NKDKは肉おじゃとはぐれてしまいます。

彼を探しますが、彼と違う怪しい人影を見つけたので追ってみると、謎の地下室を見つけます。
中には謎の冷蔵庫がありました。


背後を取られるNKDK

何の肉なのか、疑問に思っていると、後ろから村長が現れます。

前任の警官は、村の真相を暴いたことによって、村長達に殺されていました。

NKDKは持ち前の拳銃で応戦します。
しかし、多勢に無勢、NKDKは逃げるので精一杯でした。

からがら室内に逃げ込んだNKDK
誰かがくる

出会い頭に迎え撃とうと構えましたが、出てきたのははぐれていた肉おじゃでした。

ん?



つよい(確信)


やはり警察は買収されていた

事件は肉おじゃの活躍により黒幕の老人たちがお縄にかかり、一件落着します。

老人たちは、警官の遺した言葉の通り、人肉を食していました。
同物同治」という「疾病した部位は健康な同じ部位を食せば完治する」という意味の言葉を信じ、思想を持った老人たちが、子供の健康で若々しい肉を喰らっていたのです。
それを合理化するために村で”カクシ様”のしきたりを定着させ、疑問に思わせないようにしたのです。

恐らく失踪した少女も既に肉にされたことでしょう。

事件は解決したかに見えましたがしかし、NKDKにはある引っかかりがありました。

警官が遺した言葉の”この村の”という部分です。



雑感

人身御供と言って、一部の辺鄙な村などでは例外的に法の範囲から免れていたという事例は過去に実際見受けられたようです。

この辺って本当にグレーゾーンっぽくて、傍から見て倫理的にアウトだとしても、外部の人間がずけずけとやってきて補導するのは文化・思想の否定になりかねない。

そこで、宗教的・思想的に合理的な理由があるかどうかなども観点として挙げられるようです。
例えば、「お供えをやめたら神様の怒りを買いかねない。そうなったら、生贄一人より多くの被害が出かねない。だから、生贄を捧げる。」といった具合。

ちなみに実際の現実の事例では、供物の対象が例えばヒト→ヒト以外の哺乳類→魚類みたいな感じで徐々にグレードを下げるっていう変遷が起こっていたらしい。
今まで生贄捧げてきたし、そろそろ怒りも冷めてるでしょ、みたいな感覚ですね。

『田舎の駐在と~』に出てくる老人達は明らかに利己的な理由のために都市伝説の捏造までして子供殺してるんでしょっぴかれない訳がないですね。


そして、作中では最後事件が解決していないのではないか、まだ残っているのではないかということがほのめかされます。

というかがっつり明かされます。
偉そうに言って申し訳ないですけど明示しなくても十分ってほど伝わっただろうし視聴者の想像に委ねてこのカット見せない方が更に面白かったんじゃないですかね?

ここに来て「十年に一度」っていう微妙な食い違いが生きてくるんですね。
ちゃんと抜かりないです。


動画時間にして00:21,27:56のシーン

またこの動画では、終盤のシーンが一番初めの冒頭に持ってこられています。

これはいわゆるフラッシュフォワードという手法ですね。


この手法使った作品なんて挙げていけばキリがないぐらいに王道の手法ですが、まあ強いて挙げるなら確か『バタフライエフェクト』や『来る。』とかですかね。『レザボア・ドッグス』はちょっと違うか。

漫画だと『鬼滅の刃』とか『呪術廻線』の一話とかもそうっすね。

この手法は「いずれこうなるのかぁ」って一旦視聴者に思わせるから登場人物に対して興味を持ちやすくなるし、
いざそのシーン来た時に「あっ、これかぁ!」って否応なく興奮させられるからいいですよねぇ~

こういうところを徹底してやってるからバナニー兄貴は粗製濫造にならないんだなって思います。ちゃんとしてる。


僕の情報発信がほとんどになってしまいましたね・・・
申し訳ないっす!(KBTIT)


次回予告

明日は7日目です。

2021年は技師 キモた兄貴の『野獣先輩と出会った男』
2022年は下位互換兄貴の『YW姉貴は戯れない~楽園の落穂~』、
やい兄貴の『双眼鏡をのぞく先輩』です。

今日はでしゃばりすぎてしまい申し訳ない。

それではまた明日。今日もリレーは廻る。


今年繋がれたバトン

6日目A Nahl兄貴『アウトフォビア

6日目B クルセイダー兄貴『Welcome to...

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