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【温故知新】創業者の遺した言葉を咀嚼・吸収してみる♪(22/30)

縁あってこの会社に入って、創業者が遺した多くの(多すぎるかも 🤔)言葉に触れた。私自身はそうでもないが、社員の多くの方はその言葉に心から共感していて驚いた。
折角なので、これらの言葉を私なりに&今の時代に照らすとどういう事なのかを考えてみる。それは私がずっと日系企業かついわゆる大企業と仕事をしている理由かも知れないが、日本はもともと創業者含めイノベーティブな起業家や企業が多く存在し、世界の生活を豊かにすることでさらに成長してきたのに今はそうできていないのはなぜか?もっとできるのではないか?に挑戦し続けているから。

ネタはここから。では、22個目。

「雨が降れば傘をさす」
経営者たるものは、すべて天地自然の理法に基づいて行動しなければならない。これは何もむずかしいことを言っているのではない。たとえば雨が降ったら傘をさすということである。
つまり集金をせねばならぬところには集金に行く、売れないときには無理に売ろうとせずに休む、また売れるようになればつくる、というように大勢に順応するということである。
集金すべきところから集金もせずに、新たに資金を借りようとする人があるようだが、金を借りるのならば、まず集金に全力を尽くす。それでもなお資金がいるときにはじめて借りる、という至極簡単な当たり前のことを、どれだけ的確に行うかが非常に大事なのである。

松下幸之助 30の言葉

ぱっと見だとこの言葉が創業者を代表する30のうちの1つになるというのはやや違和感というか疑問がよぎりました。が、中身を読んでみると自らが関与して影響なり管理なりできないもの、時代の趨勢によるものなどに逆らってリソースや資本を消費してしまうより、それこそ雨がずっと降り続くわけはないので、その時はじっと軒先で静かにしている方がいいみたいな話ですね。集金の例は逆に自らが関与して影響なり管理なりできるものは当たり前に実施して、安易にリスクをとって代替手段を使わないようにってことですね。

前半部分の天地自然の理法っていうのは例えば人口減少とか高齢化みたいな話ですかね。最近、東京都の合計特殊出生率が1を割ってニュースになりましたが、これも1つの天地自然の理法によるものではないかと思います。「もっと子供を産もう」とか「生みやすくなる環境を!」とかの声も聞こえますが、私はちょっと違和感を持っていて、日本のみならず多くの国で経済が発展し、女性が経済や社会に参画してより多様な価値を生み出す発展を遂げた時、人々の判断として結婚しないとか子供を産まないとかを選択しているのであって、それを否定的に考える必要はないと思います。それよりもそれを当然の変化として我々の生活の仕方を変えていくって方が語弊を恐れずに言うと「楽しい」んじゃないかって思います。そういう意味で公私ともに興味深く見ているのがNext Commons Labさんの取り組みで何か貢献出来たらいいなーって思ってます。

後半部分はスタートアップの資本政策などが分かりやすい事例かも知れないですね。「集金」ではないですが、自社株式を売って増資するのか、借金をするのか?の違いとか。前者は自社の一部(=株式)を他者に持ってもらってその対価として資金を得るという事ですし、一度持ってもらった部分を簡単には元に戻せないのである意味不可逆的な行為です。また、その時の適正な企業価値の算出であるとか、Exitまでの資本政策とかかなり慎重に((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルするイベントですよね。特に日本だとセカンダリーマーケットも未熟なので、未上場株の流動性は低くより不可逆性の高い行為になります。借金もそもそもそれができる状態かどうかって問題もありますが(融資を引き受けてくれる人がいるか?)、こちらは何らかの担保は差し出す必要があったりするかも知れないですが、不可逆性は相対的に低い話です。このあたり、昨今の官民挙げてのスタートアップ祭りに対して、私は老婆心ながらかなり危惧している要素の1つです。消費者や社会に事業を通じて新たな価値を提供するのが目的であり、その為にはどのように事業を大きくしていくか?というのが大前提ですので、事業を実行する会社の株式をどう活用してその目的遂行を進めていくか?という事が本末転倒にならないようになって欲しいなーと強く思います。

次回は、「好況よし、不況さらによし」を消化してみます♪
では、また~

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