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初老なお洋服日記 1.22〜1.28

1.22(月)

わたし自身は、

異性からの
関心や視線が一切無くても

たのしく生きられる派、であり、

なので、

職場やサークルなどでの、
擬似恋愛みたいなもの

或いは、そこでの

フリンなイロコイ

みたいなものは、

まったくもって、
必要ないのだが、

55年という
長くなってきた人生を鑑みると

それがあるからこそ
まいにちが輝く派もいる、と

知っている。

深い仲にならなくても

そのひとが、
わたしを気にして、
わたしがそのひとを
気にしている

その状況が、
暮らしに張りをもたらす。

子育てをしつつ、
懸命に働きながら、
義両親に尽くしながら
夫を支えながら、

そのシチュエーションにこそ、
ほんとうのジブンがあるかのように
没頭していく

という、不思議な構図を

いくつか、見てきた。

店長、施設長

パート、スタッフ

のような、
微妙なチカラ関係のなかで

それらは、しばしば
安易に起こりやすく

わたしは、対岸から

わたしには、それが
必要無いのは、何故か?

などと、考える日もありつつ。


と、こんなことをつらつら
日記に書いたのは、

来月ひらく朗読会は

《恋じゃない恋》をテーマに
わたしが書いた、ちいさなオハナシを
いくつか、朗読するから、だ。


ちなみに、朗読会のタイトルは
《不思議な恋人たちの朗読会》である。

パートの日の装い。
目立たず、年相応に、が
安心される。



1.23(火)

わたしのファッションアイコンは、
もたいまさこ嬢と篠田三郎さま、である。

このおふたりを、あたまのなかに
思い浮かべつつ、コーデ、する。

きょうは、
篠田三郎さま風に。


羽織ったニットコートは
g.uのSALE品。

赤いマフラーは亡き母のもの。

黒タートルとおじさん風パンツは
共に、4年目くらいヘビロテアイテム。

くたびれ具合が着心地よい、

パートの日の装い2
しゃがんでも、お尻の線が出ない
ものをchoiceする。



1.24(水)

朝10時には八王子に着き、
caferinさんへ。

ひろみさんの絵本の会の日。

同年代が集い、

あったかい、をテーマに
choiceされた絵本に、

聞き入ったり、見入ったり、
笑ったり、考えたり。

しかし、けっして
絵本セラピー的な感じは皆無で、

さっぱりと、小さく広い場所で
ページがめくられていく、

密やかな図書室みたいな、会。

良き時間、だった。

学生みたいなキブンで、出かけた日。
会の後、白髪を染めに行った。



1.25(木)

今年は、鞄をいくつか
買いたい、と目論んでいる。

と、いうのも

長い子育て期間で
洗えるようなバックしか
買わずにいたら、

それが終わって、
はや、10年近く経つのに、

まだ、使える、と
それらばかり、使っていた

ことに気づいたから、だ。

鞄と靴、で
同じようなコーデも
テイストが変わる。

ふた月に一度くらい
(高価なものは無理だが)
楽しんで、探して
買ってみよう、と思う。

パート先にも、
よく持っていく
うさぎな緑バッグ。
10年使っている。


1.26(金)

娘と出かける日。

23才になる次女は
まだ、親であるわたしと
(夫も含む)
暮らしているので

休みの日が合うと

(互いに用事や約束が無いと)

一緒に走ったり、
お茶を飲みに行ったり

古着な旅に出たり、している。

きょうは、ヨコハマへ
ぶらぶらとショッピング。

フレンチなランチを食べたり
安いアクセサリーを見たり、
クレープをナイフとフォークで食べたり、
鞄を何個も何個も見たり、

おんな通しで、楽しいのであった。



1.27(土)

10日ぶりに、実家の庭へ。

独り、遠距離でこつこつ
お世話している、この庭は

わたしには、どこか
《彼の世》のようでもあり、

此の世に溢れる、
コトバを忘れて、

ただ、
手を動かしていると

しん、とこころが、
透き通っていくようで、

生と死の境は、

《稼ぐチカラ》などと騒がしき世を

こちらから、
捨てさえすれば、

それほど無いのかも、

などと、夢見るように思う。

亡き母が植えた水仙や
クリスマスローズといるとき

わたしは、母といた頃より
母といるようで、

知らず、ありがとう、と
呟いたりしている。

両親が、
庭を遺してくれたこと
感謝している。

庭の村では、
誰にも会わないので
より、好きな服を着る。


1.28(日)

庭しごとをして、
日暮れにアパートに帰った日。

*一月の枯れた庭は
広々して、乾いていて
清潔で、心地よく、

セルフタイマーをかけて
庭と、記念写真を撮った。

母の運動着を庭仕事の服にしている。
(黄色いズボン)


来週へ続く。

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