#親ガチャ失敗 2

 感謝の手紙

 中学卒業の時、親への感謝の手紙を書こう的なのがあった。みんなが早々に書き終え帰り始める中、わたしは一文字も書けなかった。担任が「何でもいいんだよ。」と言うが、当時の母親は仕事休みがち、家ではほぼPCでチャット、洗濯しない…と受験生がいるとは思えない環境でした。自分の感情を上手く伝えられないわたしは泣いてしまった。その時、他の先生が通りかがり担任が「感謝が溢れて書けないそうです。」と言った。ちょっと何言っているのかわからなかった。誰しもが親に感謝している訳ではない。頭の中お花畑パーリーピーポーなのかと思った。
 一度は、あれをして欲しかった…などと書いたがどうせあいつは読まない、担任が確認するだろうと思い、思ってもいないありきたりの感謝を並べて書き終えた。

 当時の担任は、放課後の空き教室で自習室を作ってくれた。塾に通っていない、家では勉強どころではないなど、様々な理由があったであろう同級生何人かと一緒に勉強していた。あの場が無ければきっと志望校には行けなかった。それに対して担任に感謝している。

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