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帰りのタクシー。 …今日は厄日だぜ。 党首はため息をついた。 …まあ運がついたと思え。 幹事…
都内、高級焼肉店。 その座敷、三人の男が黄金を囲み沈黙していた。 大皿に載せたそれは、牢名…
幹事長は、穴と対面した。 コスモスに見えた。放射状の皺が花弁なのだ。 丁寧に拭った。 触れ…
党首は朦朧としていた。 遠ざかる総理の椅子…。 唇を噛んだその時であった。 幹事長がその肩…
幹事長は人望が厚く、裏方で力を発揮していた。 政調会長に目配せをすると、二人で党首を挟む…
必ず政権を奪還する。 そのほとばしる想いが、下腹部、丹田のあたりに籠った。 思い切り叫んだ…
何が起こった? その男は、自らのズボンを下げた。露わになる下着。 二人は唖然とした。 掛け声の後、突然、その行動に出たのだ。 酔い過ぎか。 そこへ漂うあの刺激臭…。 二人は顔を見合わせた。 俄かには信じ難い。 だが状況はそれを暗示していた。 ワイシャツに白いブリーフ姿のその男、党首は青ざめていた。
三人は、昔から将来を嘱望されていた。 特に党首は、将来の総理、そう党内で目されていた。 宴…
…なあ、二人とも。 政調会長が言った。 彼らは、互いに三十年ほどの付き合い、当選同期である…
都内、高級焼肉店。 その座敷、三人の男が鉄板を囲み談笑していた。 彼らは野党の幹部であった…