本. その時歴史が動いた 小栗上野介

NHKで放送されていた番組「その時歴史が動いた」を本にしたのが、地元の図書館に置かれていたので借りてきて、読みました。

その中でも、私が心打たれたのが「改革に散った最後の幕臣 小栗上野介」です。
小栗上野介の人物と成した功績については、此処では割愛致します。

上記の「その時歴史が動いた⑱」のP.187にある童門冬二さんの言葉

ー(小栗上野介は)考えていることは決して間違っていないのですけれど、       
 反対層に対する根回しとか説得とか、そういったことをしないで一人でや    
 っているため組織として動いていないのですね。そういう意味では欠けて
 いる部分があったようで、ちょっと気の毒な気がします。

と言うのは、いわば、小栗上野介に対するアドバイスであり、歴史の教訓として学ばねばなりません。
しかし、小栗公を擁護させてもらうと、小栗は、大老の井伊直弼に見いだされて、万延元年遣米使節の目付(実質的なリーダー役)に任命されました。
井伊直弼が、桜田門外の変において殺害されなければ、大老である井伊の後ろ盾のもとに小栗の国家構想を断行できたのではないか、と思います。

そのように考えると、桜田門外で井伊が殺されたことは、幕府という組織だけでなく日本にとって有益であったのか、有害であったのか検討する余地があると思います。

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