安倍元首相のファンほど、統一教会問題を強く叱責すべきだと考える理由

早いもので、安倍元首相が銃撃されてから約1ヶ月ほどがたちました。

個人的には、安倍元首相の支持者と思われるコメンテータや有名人が、安倍元首相が統一教会と関係を持っていたことを擁護するような発言に違和感を持っています。その違和感の正体について書いてみたいと思います。

(1)私自身の安倍元首相へのスタンス

私自身は安倍元首相を支持してきた1人です。経済・安保・外交については、やはり一定の業績があったと思います。

経済面ですが、私自身が民主党時代に新卒就職、アベノミクス時代により有利な条件で転職を経験したこともあり、非常に感謝している面があります。
安保についてもこれだけ緊張した地域情勢下で自主防衛する努力は必要だったと思いますし、外交面でも、自由で開かれたアジア太平洋戦略など、長期的な戦略をもって外交を進めるというのは、日本の政治家で実行出来る方はなかなかいなかったと考えています。

そう言う点で、私はいわゆる「アベガー」とは異なります

(2)銃撃事件の背景とそれに対する批判

散々報道されていますが、今回山上容疑者が銃撃事件に至った背景として、安倍元首相が統一家庭連合のフロント組織:UPFにて2021年9月にオンライン登壇(ビデオメッセージの提供)をしたことが挙げられています。

うっかり韓鶴子総裁に敬意を表してしまった安倍元首相

統一家庭連合が非常に悪質な洗脳や献金活動を行なってきたこと、山上家のような被害家族が多数あることなどを踏まえると、安倍さんのような影響力のある人がこういった団体の活動に賛意を示すのはよくないよね、というのが世間一般の感想ではないかと思います。

(3)安倍元首相の信者の反応

これに対して、安倍元首相シンパとも言えるコメンテータ(主に虎ノ門ニュースとかに出ている人達)は、この問題に触れようとしません。

「これくらいのビデオは誰でも送る」とか、「統一家庭連合はそれほど悪質な団体でない」とか、はたまた「安倍首相は統一家庭連合の天敵だった」なんてトンデモ論まで展開していますが、誰一人「安倍首相のビデオメッセージには問題があったよね」と言う人がいないことに強い違和感を感じます。

(4)安倍元首相のファンであるほど統一問題を叱責すべき理由

上述したように、安倍首相は大きな功績を残してきた政治家ですから、その方が社会に与える影響力というのは、一国会議員のそれとは比にならないわけですし、当然それだけ責任も生じます。
その絶大な影響力が反社会的な団体の活動に利用されていたのだとしたら、それは当然にファンとして叱責すべきです。

野球に例えると、大谷翔平選手がもし反社会的団体の広告塔をしていたら、本当のファンは「あなたは選手としてもすごい業績を残しているし、それだけ影響力もあるのだから、もっとその影響力を社会にとって良い方に使おうよ」と言うのが自然でしょう。
「あなたは選手として素晴らしいのだから、それくらい問題ないよ」と言うのは、倫理感がいい加減なファンか、本当はそんなに選手としても大したことないと過小評価しているファンか、だと思います。

もっと極端な例を言えば、清原選手が覚醒剤で捕まった時に、「選手として偉大だから、これくらいのことは問題ないよね」なんて言うファンは1人もいないと思います。

だから私は、安倍首相の業績や影響力をきちんと評価しているファンほど、その影響力が社会にとって良くないことに使われた点について、強く叱責すべきだと心から思います。

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