さぼちん

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(4/4)書評: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 ジョージ・オーウェル 光文社古典新訳文庫

タイトル: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 著者: ジョージ・オーウェル 訳者: 秋元考文 光文社古典新訳文庫 「ナショナリズム覚え書き」   本論において、ジョージ・オーウェルは思考を誤らせるものの正体を突き止めようとし、ナショナリズム(nationalism)という広い定義をもつ思想に注目して思想から感情へ遡っている。  ナショナリズムは、一般的に”国家とその民族についての思想と運動”であるが、オーウェルは、以下のように捉えている。 人間の集団全体に確信をもって「

    • (3/4)書評: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 ジョージ・オーウェル 光文社古典新訳文庫

      タイトル: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 著者: ジョージ・オーウェル 訳者: 秋元考文 光文社古典新訳文庫 「象を撃つ」  本論は回顧録として扱うべきであろう。  ジョージ・オーウェルは、インド帝国警察官として南ビルマで自身が帝国主義を憎むことに明確な理由が分からず、四苦八苦した陰鬱な日々を振り返っている。ただひとつ彼の中でわかっていたことは、侮辱的な態度でヨーロッパ人に接するビルマ人ではなく、彼らを抑圧するイギリス人を憎んでいたことだった。当時の彼は、若さゆえに無

      • (2/4)書評: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 ジョージ・オーウェル 光文社古典新訳文庫

        タイトル: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 著者: ジョージ・オーウェル 訳者: 秋元考文 光文社古典新訳文庫 主題の「あなたと原爆」以外の評論にも触れてさらに考察していきたい。 「科学とは何か?」  ここでは思考の過程について述べており、現代でも時折、話題に上がる文系と理系についての考えにある意味で触れている。オーウェルはある雑誌を目にした際に、そこで一般民衆のすべてのメンバーが可能な限り科学的教育を受けている状態が最良であり、科学者は政治や行政に積極的に関わるべ

        • (1/4)書評: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 ジョージ・オーウェル 光文社古典新訳文庫

          タイトル: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 著者: ジョージ・オーウェル 訳者: 秋元考文 光文社古典新訳文庫 本書は著者のジョージ・オーウェルによる評論集であり、彼の歴史が綴られている。タイトルの評論「あなたと原爆」では、”冷戦”という言葉が世界で初めて登場し、それ以来使われるようになった。 本書全体で"客観的にものごとを見る力"に焦点があてられており、著者は人生の日々を通して世界の動きを観察し、予測を立てている。  本書のタイトルである評論「あなたと原爆」から始

        (4/4)書評: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 ジョージ・オーウェル 光文社古典新訳文庫

        • (3/4)書評: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 ジョージ・オーウェル 光文社古典新訳文庫

        • (2/4)書評: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 ジョージ・オーウェル 光文社古典新訳文庫

        • (1/4)書評: 『あなたと原爆 オーウェル評論集』 ジョージ・オーウェル 光文社古典新訳文庫