選手がチームを好きになる練習法(低学年世代を中心に)
こんにちは。
潰さない!少年野球コンサルティング代表のtonokaです。
今は昔よりも簡単に『辞める』という選択肢を取れるようになりました。
卒団以外で退団する選手を減らすという観点も選手を増やしていく上で重要となります。
選手がたくさん在籍していても、練習内容や指導者が嫌だから大量退団してしまった…なんて事もあるようです。
選手の退団を防ぐために、まず選手たちがチームの事を好きになってもらうという事を意識しましょう。
という事で、今回は選手がチームを好きになる練習法・接し方(低学年編)を紹介させて頂きます。
①低学年は楽しいが基本
低学年の練習は楽しくなければいけません。
楽しくなければ練習に行きたがらないでしょう。
まず、練習を指導する指導者についてですが、指導者の雰囲気、特に低学年は子供が懐きやすいキャラクターを持つ指導者が適任だと思います。
野球に詳しく、素晴らしい実績を持ち合わせていれば申し分ないのですが、低学年の指導者はまずはキャラクターを最重要視しています。
練習内容などは指導者内で意思統一すれば良いのです。
選手たちが楽しいと思えば辞める事もないし、練習もたくさん来てくれるでしょう。
楽しいからお友達を体験に誘ってくれるようになります。
低学年の練習内容ですが、あまりないと思いますが高学年と一緒に練習、バッティングはコーチの投げた球を空振り連発、守備はライトの最後尾で外野ノックに混じるなんて練習はNGです。
もちろん、実力があればそれでもいいのですが、高学年と対等に練習ができる低学年選手は滅多にいないと思います。
後遺症が残る怪我をする危険性もあります。
低学年同士でワイワイ、一緒に練習する環境を作ってあげる事が大切です。
まずは練習に来てもらう雰囲気、環境作りを意識しましょう。
練習にたくさんきて貰えば、将来のチームも強くなります。
②飽きさせない工夫をする
練習内容の考え方ですが、飽きさせない練習メニューを考えます。
低学年の子供の集中力は15分程度しか持たないと言われています。
ダラダラと長い時間やるのは、低学年選手にとって思った以上に苦痛です。
楽しい練習を行うために、練習のレパートリーを増やして、できるだけ子供に飽きさせない工夫が必要です。
具体的な例としては
・キャッチボールは様々なドリルを交えて行う
(スナップスロー、重心移動スロー、真下投げ、ワンバウンドスローなど)
・キャッチボールは相手を変えながら行う
(数分ごとに相手を変える)
・守備練習も基礎から様々なドリルを
(ゴロ捕りステップ、リズム意識、跳ねたバウンド、横へのゴロなど)
・ノックは様々なポジションを体験させる
・バッティングはティー台を使ったり、投げる球(レベルによってトスの球)を打つ。低学年だからといって毎回ティー台で打つのではなく、動く球も打たせてあげる。
・低学年の人数がある程度いるチームは、全員で同じ練習だけではなく、様々な練習を同時に行い、待ち時間を短くする。
※指導者や大人にある程度来てもらう必要あり。
練習の内容は難しすぎず、低学年ができる内容を選択する事が重要です。それからちょっと難しい事に挑戦させます。
キャッチボールで球が捕れないのに、速い球を投げ続けたら何にも面白くないです。
始めたばかりの子には、構えたところ(グローブ側の顔の横)に大人がトスで投げてあげる。
捕れるようになったら反対側、それもできるようになったらランダムで行うなど段階を踏んでチャレンジしていきます。
バッティングも同じで、前から投げても最初はなかなか当たりません。
ティー台から始めてあげると当たりやすいので良いと思います。
たまには動く球も打たせると良いので、その子のスイング軌道を見て当たりそうなところへ投げてあげます。(当たらなければ近くからトスしましょう)
選手に指導する際は、短期的な結果に一喜一憂せずに、長期的な視点で心に余裕を持って指導する事が大切です。
1年経てば目に見えて上達しますので、入部したばかりの保護者にも焦らず見守るように伝えます。
このように低学年の練習を考える際は、飽きさせないようにレパートリーを多く、難易度を合わせて考えていく事が重要となります。
③遊びの要素や競走の要素を取り入れる
低学年の練習では遊びや競走の要素も多く取り入れてあげる事も重要です。(高学年も取り入れてあげましょう)
ウォーミングアップで20分ランニング!
なんてチームも少なくありません。
ランニングが嫌だから練習行くの嫌だと思っている選手も多いと思います。
指導者は何のためにランニングをやらせているのでしょうか?
心肺機能の向上でしょうか?下半身の筋トレでしょうか?
心肺機能の向上であれば、鬼ごっこを取り入れたりしてもいいと思います。実際に野球ボールを使ったアップもオススメです。
私のチームでは『ボール当て鬼』をたまに行います。
鬼数名が柔らかいボールを持って、選手を追いかけてボールを当てます。
ボールを当てられた選手が鬼役になります。
3分〜5分経った時に鬼役だった選手が負けというルールです。
これを2セットくらいやれば、10分ランニングした事と同等の運動量を獲得できます。
選手たちはあっという間に感じるでしょう。
ランニングが下半身の筋トレ目的というのであれば、ランニングは非効率的です。低学年であればジャンプを多く取り入れた運動をしましょう。
このように小学生は楽しく強化できるメニューが大切です。決まりきった慣習に拘らずにどんどん新しいものを取り入れて、レパートリーを積み上げていって下さい。
子どもたちは競争の要素を取り入れると尚更楽しんで練習に取り組んでくれます。
走るにしてもベースランニング競走をすると子供たちは楽しんで走ってくれます。
低学年チームはティー台で打って、お父さんたちが守る守備(5人くらい)から〇点以上取ったら勝ち!
などとルールを作って対戦させると盛り上がります。
子供たちに楽しいと思ってもらわないと、野球の上達も非効率的となってしまいます。
小学生の指導はアイデアが大切です。答えは1つではないので、色々試していきましょう。
④『褒める』を上手に使う
皆さんは選手のことを上手に褒める事ができますか?
練習中に『○○しちゃダメだ!』とか『○○しなさい!』などのダメ出しに終始していないでしょうか?
ノックで良いプレーをした時に『ナイスプレー!』や、『ナイスバッティング!』などの声掛けは当たり前です。
大事なのは、選手に面と向かって『最近、良いボールを投げるようになったね』とか、『バッティングが飛ぶようになったね』などを伝えてあげる事です。
直接言ってもらえると選手は嬉しいものです。
保護者にも伝えてあげて下さい。
選手も保護者もモチベーションが上がって、更に練習を重ねるようになります。
出来ない事が出来るようになると『楽しい』という気持ちが生まれ、更にもっとやりたいと思えるようになります。
体験に来た子や入りたての子には、出来ない事を指摘するより、成功するまで待つ姿勢も大切です。
たまにボールを捕れた、バットに当たった時に全力で褒めて下さい。
その成功体験が次またやりたい?という気持ちを生み出します。
選手たちに野球を好きになってもらう、チームを好きになってもらうために、『褒める』を上手に使いましょう。
⑤まとめ
今回は選手がチームを好きになる練習法について紹介させて頂きました。
低学年選手は特に楽しく、飽きさせない練習を意識しましょう。
そのコツとしては、練習の種類を増やしダラダラやらない、遊びや競争の要素を入れるなどの工夫が大切です。
また、しっかり面と向かって選手の成長を褒めてあげる事も大切です。
選手たちが野球が楽しいと思ってくれれば、辞めてしまう事もないですし、チームは強くなっていくでしょう。
そのために指導者も日々、試行錯誤して成長してい来ましょう。
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