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麻雀80:Mトーナメント2024観戦記#1

昨年に引き続き開催されたMトーナメント。
Mリーガーにとっては、来季の前哨戦として戦術を試すなど自身の実力を測る場といえる。
また、団体推薦選手(ユニフォームが白であることから「白組」といわれる)にとっては、こうした大舞台で1戦でも多く勝ち上がり自身の知名度を上げ、あわよくばMリーガーに指名されることを願ってることだろう。
そんな「お祭り」の色彩が強いようではあるが、1回戦からバチバチの火花散る戦いが繰り広げられた。

▫️A卓 仲田加南は指名されるか
滝沢vs太vs茅森vs仲田加南

この試合の注目は、日本プロ麻雀連盟・仲田加奈。タイトル獲得数では現役Mリーガーに見劣りしない仲田がこの舞台でどこまで通用するのかが見どころだ。

1戦目
オーラス・ラス目の親番で8000Allで一気にトップ目に浮上。仲田のラリアットが炸裂。他3者に強烈なインパクトを与えた。

しかし、次局、滝沢の勝負がけリーチが実り、逆転され、仲田はトップを取り逃がした。

2戦目
昨シーズン、チームも個人も不調に終わった茅森が久々の気持ちいいトップ。試合後のインタビューでは、爽やかな笑顔も見せた。1戦目トップの滝沢とともに、勝ち上がりを決めた。

初参戦の仲田は不完全燃焼に終わった。
強烈なラリアットでしっかり爪痕を残すあたりはさすがだが、来季のMリーガー指名にはややアピールが厳しいか。

このオフシーズンで選手の入れ替えはフェニックスのみ。
連盟の女流桜花ではライバルである魚谷に代わってフェニックスに加入することになれば、話題性もついてこよう。何より、1戦目の倍ツモを決める姿は、過去のシーズンで近藤が決めた奇跡の倍ツモに重なってみえたのは私だけではないはず。

このように

・仲田とフェニックスの縁が浅からぬこと

・フェニックスでは女流3名編成が定番になっており、女流2名が指名される可能性が高いこと

これらを考え合わせると、仲田が指名されるのはなくはない。

▫️B卓 事件発生
多井vs亜樹vs本田vs浅井堂岐

まさかの事件が起きた。あの多井が1回戦で敗退したのだ。麻雀に常勝はない。強いものが勝つのではなく、勝ったものが強い。改めて、麻雀の儚さを痛感した。
その多井を破り勝ち上がりを決めたのは、本田、亜樹の両名。勝利者インタビューではにこやかに受け応えしていたものの、その道のりは平坦ではなかった。

1戦目。多井が大物手を上がりリードする展開に持ち込むも、本田が強烈な6000オールで大まくりのトップを決める。

波乱の2戦目。本田に当確ランプが点灯する中、残り一つとなった椅子を多井、亜樹、浅井の3人で争う展開が予想された。
ここでチャンスをじっと待つか、自らこじ開けにいくのか、各選手の判断に注目してみていた。

自ら切り開きにいったのが浅井と亜樹。
とりわけ、亜樹の選択は意外だった。普段はじっと好機を待つ選択を取るイメージの選手だが、この日は違った。攻めの選択に至った背景はインタビューでも触れられていない。祭りならではの盛り上げか、はたまた雀風改革の一環か。
結果を見ると、この選択は吉。要所で貴重なアガリにつなげて、接戦を制した。来季はNEW二階堂亜樹が暴れてくれる兆候を予感させる対局となった。

▫️C卓 雪辱に燃える和久津が好発進
萩原vs白鳥vs浅見vs和久津

元セガサミーフェニックス・和久津晶が2年連続で出場。

1戦目トップだった白鳥があわや敗退する展開もあるほどの大接戦となった2戦目のオーラス。スピード違反の配牌とツモが和久津にはいる。
昨年は似たような接戦の場面で松が瀬に勝ち上がりをさらわれた和久津だったが、今年は神様が味方してくれているように、まずは1回戦を制した。

A卓の仲田と同様に、ドラフト指名候補となって遜色ない選手のひとり。
契約満了となった古巣に再び舞い戻ることはあるのか。和久津とすれば、ただひたすらに己の実力を示すのみ、といったところか。

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