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さなコン2、一次選考通過!

6月頭に締め切りが設けられていたさなコン2、正式名称「第2回日本SF作家クラブの小さな小説コンテスト」の一次選考結果が発表され、投稿していた2本がどちらも一次選考を通過していました。
コンテスト名に「小さな」とあるだけあって、1万字以下であることが応募規定の一つ。自分は掌編と呼ばれるくらいの長さの話を書きなれているので比較的参加しやすいコンテストでした。

一次通過作品を読んでいますが、SFといっても色々あるな~~と感心しきりです。すっごい自由。シュールだったり命懸けだったり、泥臭かったり、人がまだギリギリ生きていたり。SFって自由だな……みたいな間抜けな感想を抱きました。

今回自分が書いた作品のうち一本はゴールデンレコード(とボイジャー探索機)とかぐや姫の話。ファンタジーであり科学、みたいなその融合の話。ちょうどこれを書いていた頃、アメリカのテレビドラマ「プロジェクトブルーブック」を見ていました。1950年代アメリカで実際に空軍が行ったUFO調査を基にしたドラマなのですが、作中で何度か「我々人類はこの宇宙に一人きりではない」「我々人類は孤独ではない」と言って宇宙人の存在を確信し”孤独ではない”ことを喜ぶ人が登場します。自分にはこの感覚が分からず、人間が地球上にこんなにいるのに何が孤独なんだろう、と思って不思議だったのだけれど、自分が死んだあとに自分を覚えている人(友人とか家族とか)がいてほしいだとか、永遠に自分を見守ってくれる人がいてほしいという気持ちはずっと抱えていて、それと似たようなものなのかな、と思ったりもしました。そういう気持ちや、その具現体のようなゴールデンレコードを出すことができたので良かったなと思います。今読み返すとなんか読みづらいところあるのでほんとは修正したい。
ゴールデンレコードは地球人類以外の知的生命体、あるいは未来の地球人のための現在の地球人類の記録です。これを新しく作るならどんな曲を入れるか、考えるのを来世までの宿題にしたいと思います。何かあったら教えてね。

もう一本はドンピシャで映画「マトリックス」みたいな話。最初に課題文を見て「絶対に一人称でじつはこれ夢の世界ですネタやりて~~~~!!!!」と思っていたので想定していたものをドンピシャで書けて楽しかったです。最近になってようやく「マトリックス」の第一作目を見て死ぬほど面白かったのが影響してると思います。同時に、死に物狂いで創作してたい、きれいごとでも(だからこそ)貫きたい、そんなある種の愚かさ一途さ青臭さをそれでも愛する気持ちを忘れたくない祈りみたいな文章です。選考対象でもあるキャプション部のあらすじと併せて読んでも作品として成立するようにしたけれど、クオリティ的にギリギリ感がかなりあって一次選考通過するかですら微妙だったのでこっちも通過してよかったな~~と思います。

ここから先は2次選考、そして最終選考。あまり必死に作品の宣伝をしてこなかった自分としてはこういう読者票に依存しない選考はありがたいです。ただし、完全に審査員の方々にゆだねているので百合文芸4の時と同じくもうこちらはお祈りモードです。とりあえず一次を通過した作品を折を見て読んでいくつもりです。同時に、この作品一次も通過してないの?!と思ったのもあるので不思議なもんです。1次は加点式で大体4分の1と少しの作品が通過したことになりますが、たぶん2次でぐっと数が減るのでそわそわしちゃいますね。なんにせよフィードバックがもらえるのでそれが一番うれしいです。それから百合文芸4で一緒に一次選考を通過した方々のお名前をお見かけしてうれしかったです。
何はともあれ、選考に携わった方々にお礼申し上げると同時に自作品の2次選考通過を祈るばかりです。

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