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プレゼント

プレゼント
〘名〙 (present) 贈物。また、贈物をすること。

あなたが貰って嬉しかったプレゼントはなんですか?

「両親から貰ったこの命かな」

とか言う人とは一生分かり合えないと思うのでどうぞ去って下さい
生まれた瞬間嬉しいとかの感情ねえだろお前は馬鹿か

ありがたい事に自分はこれまで色んなプレゼントを頂いてきた。
誕生日に父から貰ったポール・マッカートニーのライブチケット、6歳の頃何でもない日に母から貰ったネックレス、好きな人から貰った宇宙飛行士が月の前で敬礼してるランプ
どれもとても嬉しかった。
それは単純にプレゼントを貰った事だけではなく、ちゃんと全部好きな物だったから。自分の好きな物をこんなにも把握してくれてる事実が喜びを倍増させたのかもしれない。
生ポールはやっぱり凄かったし(語彙力皆無)、ネックレスは21歳の時に経年劣化で破折するまで15年間身に付け続けたし、宇宙飛行士のランプだって読書の時の必需品になってる。


プレゼントに順列を点ける気は毛頭ないが、今まで貰った中でも、とても嬉しく、とても印象に残ってる物がある。

それは〈手紙〉である。

正確にいうとこの手紙をくれた人は別に"プレゼント"という気持ちはきっと無かったはず。
というのもその手紙は誕生日とかではなく、高校卒業時、ある女の子がクラス全員一人一人の為に書いてきてくれた感謝の手紙だったから。

誰かにとってはただの紙切れかもしれないし、もしかすると本人にとっても廊下ですれ違った時の「あっこの前ノート見せてくれてありがとね」的な軽い気持ちの手紙かもしれない。
けど自分は手書きの労力、内容、感謝の気持ちの実体化を目にした時から未だに、この喜びを収められる程の言葉を知らない。
大切すぎて普段は災害時すぐに持ち出せるよう、大事な書類と纏めて緊急避難バッグに仕舞ってあるが、あまりにも辛い事があると時々その手紙を取り出して読んで気持ちを落ち着かせてる。

ちなみにその子とは卒業してから一回しか会ってない。それも道でバッタリだったため残念ながらお返しの手紙は書けてない。なんとか貰った時の嬉しさだったり、今もとても大切に取ってある事を伝えると、その子は恥ずかしそうにしてた。
お互い頻繁に連絡を取り合うような仲ではないけど、その子からの手紙は今までの価値観を少し変えたと言っても過言ではない。


それ以降自分には「あっこれは手紙で伝えたいな」って思う出来事だったり想いだったりが時々ある。
そういう時は何度でも書き直し、清書し、気に入った封筒に入れて直接渡すようにしてる。
捨てづらいしかさばるし邪魔だな…って内心思われてるかもしれない。
でもそこら辺はもうコチラ側の手紙にしたいというエゴを汲み取って大人しく受け取ってちょうだい。

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