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【証券会社にお金預けたら…】知られていない〇〇を活用してた⁈

 銀行や信用金庫などの金融機関の口座は、お金を預けておくと利息がつきますよね?

 では、証券会社にお金を入れておく場合はどうなのでしょう?利息は付くのでしょうか?

証券会社にお金を入れておくと?

 株や投資信託などへ投資する場合には、証券会社にお金を振り込んでおく必要があります。もちろん株や投資信託の購入すれば、そっちに入金したお金は使われます。

 しかし時には株や投資信託を買わずに静観している場合もあります。そうなると、振り込んだお金は現金のままとなりますね。

 もしそれが銀行などの金融機関ならばその銀行口座に現金が入っている状態ですから、通常の預金と同じく利息がつきます。

 しかし、証券会社の場合、証券口座に現金を置いておくだけでは残念ですが原則として利息はつきません。

証券会社も手を打っている!

 「えっ⁈それなら株を買わないときは、お金を銀行口座に戻しておいた方が、利息も付くからお得なのでは?」

 そう思った方もいらっしゃるでしょう。しかし、一度振り込んだお金を再び指定の銀行口座へ戻すのは、とても手間がかかります。処理をする方も面倒でしょうね。
 しかも、それでは証券会社からお客様が銀行へお金をどんどん戻してしまい、顧客離れが進んでしまいます!証券会社としても、指を加えてただ見ているわけにはいきません。人は面倒なことを基本的には嫌います。多少の得を逃すとしても面倒ではない方を選びがちです。かと言って、証券口座は銀行の預金口座ではありませんから、利息は付けられません。

 そこで、証券会社は出来る限りの対策を行なっています!

 一つは、グループ企業の活用です。これは主にネット証券が活用している手段です。サービスの名称は各社それぞれ異なりますが、グループのネット銀行の口座と連携させて株の購入する際にすぐにお金を証券会社へ移せるようにすることで、お金を置いておく場合にはネット銀行に置いておくようにして利息が付くようにするものです。

 通常、証券会社にお金を入れる際には指定の銀行口座へ振込をする必要があります。そうなると、振込手数料が発生してしまい、株を買う資金以外にも数百円の出費が発生してしまいます。最近は銀行の振り込み手数料も値上が続いており、バカにできませんからね…
 しかも、振り込みのタイミングによっては反映が翌営業日となってしまい、それまでは株などを購入したくても待たなければなりませんから時間も無駄にしてしまいます。

 グループ企業のネット銀行口座であれば振込手数料を優遇(場合によっては無料)できますし、振込をして購入可能な状態になるまでの時間もほとんどかからず、すぐに株などの購入ができます!

 では、ネット証券以外の証券会社、例えば野村証券などはどうしているのでしょうか?野村證券はグループ企業で銀行があるわけでもないので、この手は使えませんね。

実は投資信託を使っている⁈

 実は、グループ企業を使えない証券会社は、預かった投資家のお金を投資信託で運用することで利息のようなお金を生み出して投資家へ還元している会社があるのです!(全ての証券会社がそのようにしているわけではない)

 もちろん勝手に投資家のお金を投資に使ってしまうことはできません。ですので、口座開設の時にこの仕組みを説明した上で、あらかじめ同意書を投資家から貰っておくのです。(断られた場合は、ただの預かり金扱いとなり、投資はされません)

 証券会社はマネー・リザーブ・ファンド(以降MRF)という投資信託にお金をまわして利息を生み出しているのです。

 証券会社らしいやり方ですよね!

MRFとは?

 では、MRFとは何なのでしょう?投資信託とはいえ聞きなれない言葉ですよね?しかも、投資信託である以上は元本割れの可能性も一般的な投資信託同様にあります。ゼロにはなりません。大丈夫なのでしょうか?

 MRFとは、安全性の高い公社債などで運用される投資信託です。 運用資産に株式は含まれません。 基本的に1円以上1円単位で購入することができ、購入後すぐに換金することが可能です。基本的に販売手数料や信託財産留保額などはかかりません。ですから、仮にお客様がお金を振り込んできて、株などを買うか迷って結局買わずに数日してすぐ出金したといった場合でも、すぐに現金化して出金対応ができるのです!

 通常の投資信託では、より利益を出すために多少のリスクがあり、しかも現金化するのに数日かかってしまいます。MRFはこれらの投資信託の弱点とも言える部分を極力小さくし、元本の安全性に配慮して流動性も確保した上で安定した収益の確保をめざす公社債投資信託なのです。

 「え?でも元本保証ではないなら、預金の方が…」

 という方もいらっしゃるでしょう。気持ちはわかります。

 では元本割れのリスクがあること以外に預金と異なる点はどこなのでしょうか?

 銀行の預金は、1名義人当たりの保証は元本1000万円とその利息までとなっています。(預金額1000万円以下の方は事実上全額)これに対し、MRFは元本保証のない投資信託ではあるものの、同商品に託した資金は証券会社や運用会社に万一のことがあっても全額保全される仕組みになっているのです!

 ですので、商品の性格上、元本割れのリスクこそありますが、安全性はかなり考慮されている商品といえます。

 あと、忘れてはいけないのが、普通の預金口座利息と比較して利息が良い点です。平均利回りは0.009%ほどです。普通預金が0.001%ですから、ありがたい数字ですね!

 いかがですか?たしかに証券会社にお金を預けただけでは利息は付けられません。もちろん株や投資信託などの投資に充てる目的として預けているのですから、置いておく場合の利息は投資家もあまり意識していないでしょう。

 ですが、証券会社は少しでも顧客を繋ぎ止めるためにあの手この手で対策をとっているのです。

 知らなければ「MRF?なにそれ?怖くて嫌だ!」となってしまいますが、中身を知ると「あ、お金置いておくと勝手にそこに移されるのか…、利息もちょっとだけ付くのか、なんか得したかも」って前向きに捉えられますね!

 

 

 

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