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【日経平均株価最高値更新!】なぜここまで上がった?

 2024年2月22日、日経平均株価は史上最高値をついに更新しました!バブル期の最高値を超えてしまったのです!

 ですが、バブル期を味わった方ほど違和感を感じているのではないでしょうか?

 株価は最高値といっても、日常生活で景気が良くなっているという実感がないですよね?給料が上がっていると感じている人も、まだ一部大手民間企業の方くらいではないでしょうか。

 なぜここまで株価が上がってしまっているのか、今回はあらためて確認しておきましょう!

理由がいくつもある⁈

 冒頭でも書きましたが、ついに日経平均株価が取引時間中の史上最高値である3万8957円を更新しました!これは約34年ぶりのことです。

 しかし、日常生活で景気が良くなっているという実感がある人はごく一部で、給料が上がっていると感じている人も、まだ一部大手民間企業の方くらいではないでしょうか?ニュースではほぼ毎日のように物価高騰が報じられていますし、つい先日もGDPがドイツに抜かれて世界4位に転落してしまったというニュースもありました。景気が良くなっているという印象にはなかなかなりにくい状況です。

 そんな中で日々、日経平均株価はバブル後の最高値を更新し続けて、ついには史上最高値更新まで来てしまいました。日本中が盛り上がっていたであろうあのバブル期よりも高くなってしまったのです!

 投資で損をした人のなかには「あの頃は良かったなぁ〜」という人もいるかと思いますが、もはやあの頃を超えてしまったのですね。

 なぜここまで上がったのでしょう?少なくとも日本国内の景気が良いというわけではありません。
 実は、複数の原因が重なって上昇を続けているのです。

アメリカの株高

 まず、アメリカの株高の影響です。日経平均株価のことが報じられていますが、実はニューヨーク市場では堅調なアメリカ経済や企業業績を背景にダウ平均株価が史上最高値を更新し続けています。また、IT企業等の決算発表が続いていますが、それらの結果が良かったことも株価を押し上げています。

日本企業の業績好調

アメリカで企業業績が好調ということを先ほど書きましたが、日本企業の決算も好調なところが相次いでいます。

 この日本企業の好調な業績も株高の要因です。今年になって発表された企業の決算では、円安に加えて商品の価格転嫁が進んだことなどで幅広い業種で業績を伸ばす企業が相次ぎました。

円安

 個人的にはこれが最も影響が大きいと思っていますが、円安の影響もあります。

 円相場は去年の年末の時点では1ドル=141円台で取り引きされていましたが、今年に入って円安が一段と進行し、今月20日の午後5時時点で1ドル=150円前半まで値下がりしています。2ヶ月経たずに10円近くも円安が進行したのです。

 この急激な円安に伴い、業績改善への期待感から自動車や機械など輸出関連の企業の株価が押し上げられています。

 また、円安が進んだことで海外の投資家にとってはドルやユーロなどとの比較で日本株の割安感が強まっています。東京市場でも外国人投資家の存在感が高まっており、彼らの買いが盛んになって株価を引っ張り上げています。

中国からの退避

 外国人投資家の存在感が高まっていることは先ほども書きましたが、彼らがこれだけ日本株を買うのは、資金を退避させていることが背景にあります。

 まだニュースなどであまり報じられていませんが、お隣の中国では景気減速が起こり始めており、アンテナを張っていた投資家達が資金を引き上げ始めています。その資金を他の国よりも安全性が高いとで割安な日本へ移してきたというわけです。

 実際に先日、上海市場の時価総額を東京市場の時価総額が逆転したというニュースが報じられていますね。

市場が動く理由は複雑

 このように市場が大きく動くときには複数の原因が複雑に影響し合っていることが多いです。

 ここまで書いた理由以外にも、新NISAにより株を購入する人が増えていたり、日銀の金融緩和など、まだまだ理由が出てきます。

 ですが、ここまで読んできた方は感じると思いますが、日本の内部的な理由はごく一部でしかなく、ほとんどが外部要因です。
 外国人投資家の動きが変われば、すぐに株価の流れは変わってしまう可能性が高いです。

 株価はどこまでも上がり続けてくれればありがたいのですが、そのようなことはありません。
どこかで「上がり過ぎ」と判断すれば、投資家達が資金を引き上げるでしょう。いつそれが起こるのか断定はできませんが、この状況に浮かれることなく冷静になって注視する必要があるでしょう。

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