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こだわり

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「焼鳥屋の奥さん、貴女は店で接客をこなすかたわら、空き時間に焼いた洋菓子をレジ前で売っていますね。

客なら誰もが思うでしょう、なるほどあのつくねに添えられた卵の黄身もはやオレンジ身でお菓子を作ったら、さぞ濃厚でおいしかろうと。

材料集約のコストメリットも出る。

ですが大将に確認したところ、店の卵を貴女は使わないという。

なぜです?」

婦人は艶笑を浮かべ、詰め寄った探偵の頬に手を伸ばす。

「ふふ、ガチガチね。だから真実に届かないのよ」

そのキャラメル融かして差し上げようかしらと蠢く指先。

焼菓子は味だけでなく焼き色も重要。

卵黄が濃すぎると変な色になるのが嫌で、独自に仕入れてますの。

おわかり?フロランタン偵さん。

同じ世界観

焼菓子任侠BLと同じ世界観です。これから登場人物が交差する予定(?)


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