見出し画像

スナック忘れな草~津村明秀・新潟記念・小倉2歳S~

トップ画像引用サイト:
【バスケW杯】日本、パリ五輪出場決定!自力では48年ぶり快挙 渡辺雄太男泣き「やっと報われた気がします」W杯史上初の3勝目
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6474189


■ AKATSUKI JAPAN

2023年9月2日(土)午後10時
-東京都某区 スナック忘れな草-

スナック忘れな草の店内は盛り上がっていた。さきほど、AKATSUKI JAPANがワールドカップ最終戦のカーボベルデ戦に勝利し、来年のパリ五輪出場を決めたのだった。

「自力での出場は1976年のモントリオール大会以来、実に48年振りになるそうです」

マスターが興奮冷めやらぬ感じで言った。

「JRAがパリ五輪出場を想定していたなら、どこかにAKATSUKI JAPAN馬券が仕込んであるかもしれませんね」

「その通り!」

そう言って店内に入ってきたのはくろたんだった。ジョシュ・ホーキンソンが背負っていた背番号24のユニフォームを着ている。麗子ママはタコ社長の右に座ったくろたんにおしぼりを渡して言った。

「お腹すいたでしょうに。おにぎりの具は何がいいかしら?梅干し?それとも鮭?」

「ぼ、ぼくは、お、おこちゃまだからツ、ツナマヨがいいんだな・・・って誰が山下清やねん!」

風呂敷包みを背負う恰好をしながらくろたんが突っ込んだ。真一郎が続ける。

「お目にかかれて光栄です。イカ天は毎週見てましたよ」

「木星についたよお~♪ ついたーーーー!!・・・って誰がたまの石川浩司やねん!」

マスターも追い打ちをかける。

「千直でライオンボスを倒す方法を教えてください」

「そうですね、内枠を引いたから一か八かで内ラチを選択すると思わせておいて、外ラチに切れ込んでいきながら残り100mで抜け出す。これでライオンボスを倒せるでしょう・・・って誰が武井壮やねん!!」

タコ社長が両手を合わせながら言った。

「俺はわかるよ。ジョシュ・ホーキンソンだよね?」

「さすがは社長さん。僕の活躍を見てくれましたか?」

「いや~、最後のサンピーは凄かったぜ!ズボッと入っちゃうんだもんなあ」

「いやサンピーって!3Pと書くけどスリーポイントですから!」

ギョニ子がウインクしながら言った。

「くろたん、社長さん。きもちくしてくれてありがとう」

「おらもきもちよかったよ~~・・・ってサンピーしてないから!」

うおっほんとマスターが咳払いをして言った。

「くろたんが来るとどうしても下ネタが多くなりますね・・・さて、AKATSUKI JAPAN馬券ですがこんなのはどうでしょう」

AKATSUKI JAPAN
1976 モントリオール大会以来の五輪自力出場

1976年生まれ JRA騎手>
幸 英明(小倉2.3.5.6.7.9.10.11.12)
岩部純二(新潟12)
西谷 誠(小倉1)

「なるほど。前回自力出場のモントリオール大会。その年に生まれた騎手を狙うわけですね?」

くろたんがマスターに訊いた。

「そうです。調教師は該当者が多く絞り込みにくい感じです」

スマホで出馬表をチェックしながらくろたんが言った。

「レース数が多い幸英明ですが、シンプルにメインの小倉2歳ステークスかもですね。馬名がビッグドリーム。まさに大きな夢を掴んだわけだ」

小倉11R 小倉2歳S
7-07 ビッグドリーム幸英明

「よさげですね。西谷誠も面白そうですよ」

小倉1R
7-08 カイザーバローズ(西谷誠)

くろたんがニヤリと笑って言った。

「なるほど、バロ西・・・不完全ですがオリンピックつながりで『バロン西』というわけですね?」

マスターが笑ってうなずいた。

「1932年のロサンゼルス大会、馬術障害飛越競技の西竹一さん。愛馬ウラヌスとのコンビで金メダル獲得。いまだこのメダルが、オリンピックの馬術競技で日本が獲得した唯一のメダルです」

「バロン西はたびたびJRAのサイトに出てきますから、あるかもしれませんね。岩部純二のほうはサポート役かもしれないですよ」

くろたんが言うには、岩部純二の同枠にいる津村明秀が怪しいという。

新潟12R 雷光特別
7-13 アルムダウン(岩部純二
7-14 イルルージュ(津村明秀

「昨日の最終レースで勝利した津村明秀。夏の新潟リーディングにおいて、昨日足踏み状態だった川田将雅と戸崎圭太に並ぶ10勝目となりました。イルルージュはオッズが安いので、狙うなら他のレースでしょう。これを見てください」

■ 三浦雄一郎

西田雄一郎  今週1鞍

9/3  新潟9R
5ー06 ゲンパチアイアン 津村明秀・西田雄一郎

9/3  新潟2R
3ー03 メリージェーン (三浦)皇成・鹿戸(雄一

9/3  新潟11R 新潟記念
バラジ (三浦)皇成・鹿戸(雄一

「冒険家の三浦雄一郎氏のニュースがありました。同じ『雄一郎』である西田雄一郎厩舎。今週唯一の出走馬ゲンパチアイアンに騎乗するのが津村明秀騎手なんです」

「最高です」三浦雄一郎氏 90歳
車いす使い富士山の山頂到達 手足まひ...リハビリ目標達成
https://news.yahoo.co.jp/articles/62ae0edc2201d7695dea974ae413c56e84378d2f

「なるほど」

マスターがうなずいて言った。

「三浦雄一郎さんと言えば『鉄人』と称されることもありましたから、『アイアン』はいいかもしれませんね」

「ふふふ。馬名は『アイアン』でも、配当は大きく500ヤード越えを狙いますよ」

「ちょっと何言ってるかわかんないです」

「なんでわかんないんだよ!」

■ 王貞治

「三浦雄一郎もいいけどよう。明日9月3日はホームラン記念日じゃねえか?」

タコ社長がくろたんに訊いた。

「その通りです。王貞治が756号を打った日。もちろん仕込みはあるでしょうね」

王 貞治 
5月20日生まれ
背番号:【1
国民栄誉賞【第1号

丸田恭介  5月20日生まれ
C.ルメール 5月20日生まれ

新潟記念
1-【01】サリエラ (C.ルメール)・()枝()

「なぬー?ワンちゃんの1番に『国・栄』があるサリエラかー?こりゃ人気でも逆らえないなぁ」

タコ社長が言った。くろたんがうなずいて答える。

「軸にするかどうかは別として、バッサリ切るわけにはいかないでしょうね」

「くろたんさん、『国・栄』なら7枠にもありますよ」

そう言ったのは麗子ママだった。

7-11 バラジ
三浦)皇成・鹿戸(雄一
7-12 イーサンパンサー 
小林美駒・中野()()・()本勇

「さすがはママさんだ。『国・栄』だけでなく王貞治の『』もある。それに騎手は重賞初騎乗の小林美駒。先ほどあげた『三浦雄一郎枠』でもあるし、いいんじゃないでしょうか」

「・・・サリエラや7枠もいいですけど、8枠のマイネルウィルトスが気になります」

遠慮がちに切り出したのは真一郎だった。夏競馬最終週ならば、夏競馬のCMが使われるのではないかという。

■ オルフェーヴル

「夏競馬のCMを思い出してください。オルフェーヴル、ゴールドシップ、ラッキーライラックにワグネリアン。オルフェーヴルがオールアットワンスを教えていたと思うんです」

オルフェーヴル
有馬記念隔年制覇2011・2013

<夏の新潟平地重賞 最初と最後>

アイビスサマーダッシュ
オールアットワンス(馬が隔年制覇)
2021・2023

新潟記念 
Mデムーロが隔年制覇?
2021 8-16(マイネル)ファンロン(Mデムーロ
2023 8-14(マイネル)ウィルトス(Mデムーロ

「ふむふむ。同じ8枠、同じマイネルですか。一昨年のマイネルファンロンはがっつり儲けさせてもらった馬です。ウィルトスも無視できないでしょうね」

くろたんは言った。

「さて、私は先に失礼しますよ。みなさんの検討の邪魔になってはいけない」

席を立ちドアに向かって歩き出したくろたんに、麗子ママがビニール袋を手渡した。

「ツナマヨのおにぎりを入れておいたわ。電車の中で食べてね」

「作ったんかい!」

■ カラジ

くろたんが帰ってから10分ほど休憩を取ったみんなは、トイレに行ったりスマホをいじったりして過ごした。JRAサイトのトップ画像を見ていた麗子ママが、誰に尋ねるとでもなくつぶやいた。

「昨年の新潟記念覇者カラテ。『テ』の文字が隠れているわ。カラから始まる馬っていたわよねぇ?」

JRAホームページ

「ええっとカラジじゃねえか?中山グランドジャンプ3連覇」

<カラジ 中山グランドジャンプ 3連覇>
2005 
ペガサスJS 3着
中山GJ   1着

2006
ペガサスJS 2着
中山GJ   1着

2007 
ペガサスJS 3着
中山GJ   1着

「かーーーっ!前哨戦で買うと2着か3着で、本番ではきっちり勝ち切る。ったく不思議な馬だったぜ」

タコ社長はそう言って悔しそうな顔をした。空になったグラスに眞露の水割りを作り出す。

「カラジに関係あるかどうかわかないけど、今週平沢健治騎手の所属変更ニュースがあったわね」

麗子ママから生ビールのジョッキを受け取りながら、ギョニ子が言った。

平沢 健治騎手 所属変更
旧 栗東・フリー
新 栗東・松下 武士(9月1日(金曜)から)

「あちゃー。今日の新潟1レースの障害未勝利戦。その平沢健治が1着だったんですね。単勝が610円。いいオッズでした」

真一郎が悔しそうな顔をしていった。

新潟1R
7-12 ウィンドリッパー(平沢健治・清水久詞)1着

マスターがあとを受ける。

「厩舎は清水久詞厩舎。萩野公介さんと黒岩悠騎手の対談動画があがっていましたが、黒岩悠騎手はキタサンブラックのキャップをかぶってました」

『萩野公介×JRA THE STORIES』「STORY7 黒岩悠騎手対談」#1 ~騎手として辿り着いた現在地~

「おいおい、狙い目だったじゃねえか!黒岩悠といやあキタサンブラックの調教を任されてたよなあ」

タコ社長が腕を組んでいった。

「平沢健治からはもう何もねえかな?」

「ママがあげてくれたカラジとからめると、面白いかもしれませんよ」

マスターが言った。

2006 中山グランドJ 15頭
1着:(8-14)カラジ
10着:2-02(マイネル)ユニバース(平沢健治)(逆14

新潟記念
8-14)(マイネル)ウィルトス(正14

「カラジの中山グランドジャンプ3連覇。2連覇目の2006年だけ、平沢健治は騎乗しています。その時の1着ゲートとマイネル。ズバリマイネルウィルトスになります」

「よさげじゃない、マスター?マイネルウィルトスの頭で勝負してみようかしら?」

ギョニ子がそう言うと、みんながうなずいた。

スナック忘れな草
新潟記念 勝負馬券
単勝:14番 マイネルウィルトス
ワイド:14-9.11

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?