金融業界への違和感
金融機関のホンネ
どうも、ファイナンシャルプランナーのshushuです。
新卒で、希望通り大手銀行でファイナンシャルプランナーとして働き始めることができました。
(なぜFPを希望したのかはこちらに書きましたので良かったら読んでみてください)
大学時代全く勉強してこなかったこともあり、勉強には本当に苦労しました。
最初はお客様のお金の相談に乗るなんて怖くてしょうがなかったのですが、勉強すればするほど答えられることも増えていき、楽しかったです。
ただ、しばらく働くとだんだんとわかってきた「現実」がありました。
・お客様の悩みを解決することよりも、手数料を稼ぐことが本音では重要視されている
・先輩方もある程度の知識はあるが、売るために必要な知識以外は乏しい人が多い
・自分たちの高給は、本来は不要だった金融商品等を信じて買ってくれたお客様の存在で成り立っていることが多い
社内で評価されるのは、お客様に最も貢献した人ではなく、最も手数料が稼げる人。
証券会社、保険会社、不動産会社・・・同業のいろんな人に会いましたがその世界は同じでした。
会社員である以上は・・・そんな声が聞こえてきそうですが、それは分かっています。
ただ、この違和感・・・
はじめて5000万円の変額保険を売った時、支店内で表彰されました。
嬉しい気持ちがなかった訳ではありませんが、本来は5000万円も保険に入る必要性が全くないことは、その時の自分は知っていました。
しかも、自分は数年で異動になってしまうので、その保険をずっとフォローしてあげることはできません。
先輩たちは皆、「そういうもんだ」と言いました。
モヤモヤを抱えながら、自問自答の毎日が始まりました。
FPには2種類いる
そんな時、スイスのプライベートバンクの存在を知りました。
資産運用・保険・不動産・税金・相続とあらゆる分野に精通し、
専門家と連携しながら顧客の課題を分析して解決する。
これだ、と思いました。
ただ、プライベートバンクは金融資産1億以上の方しか顧客になれません。
最高峰のFPの形としてモデルにしつつより調べてみると、アメリカのFPは資産運用を中心としつつも、
全分野を包括的にみてアドバイスをしていく点では、
プライベートバンクほどではなくても、トータルコンサルティングだと知りました。
米国では、FPの約7割は独立系で、どの企業にも属していません。社会的地位も、医者や弁護士などと同様に扱われる専門職です。なので、商品を売ることを目的とせず、主にアドバイス料で稼ぎます。
一方、日本では、企業に所属するFP(企業FP)と独立しているFP(独立FP)がいる中で、独立FPは約1割です。主な収入源は、商品販売によるコミッションです。
今自分がやっている仕事はファイナンシャルプランナーという名の営業でしかなく、
自分が目指す世界がどちらなのかは明白でした。
死を身近に感じた経験
私は相続対策もアドバイスさせていただいていた為、ご高齢の方と接する機会が多くありました。
ある時、遺言を預けて下さっていたお客様が亡くなり、お葬式に出席することになりました。私自身、記憶のある時に身近な人間が亡くなったことがあまりなかったので、衝撃でした。
それまで、あまり人生の終わりを考えたことがなかったので、生々しく「人生の終わり」を感じる経験でした。
そのお客様には、よくこんなこと言われてました。
「やりたいことは若いうちにしなさい。死ぬときに後悔するよ」
その方は料理が好きで、一度は就職したものの諦めきれずに飲食店に修行に入り、毎日がむしゃらに働いて資産を築かれたそうです。
大変なことはたくさんあったけど、充実していたと元気な頃はよく話してくれました。
それに感化されたのが理由だ、というとなんだか浅いと思われかもしれないのですが、
大手の金融機関を辞める、というのはその時に自分には勇気のいる決断でしたから、少なからずその経験が後押しになったことも事実です。
私は、自分が理想とするFPを目指すことに決めました。
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