マガジンのカバー画像

実直に働きながら経済的自立を実現する

38
実直に働きながら経済的自立を実現するための、 「ロジックの理解」 「レディネス(準備性)の向上」 「リスキリング」 について週1〜2の頻度で記事を投稿します。 経済的自立に興味の… もっと読む
運営しているクリエイター

#投資

10年でお金から自由になる。~実直に働きながら経済的自立を実現する方法論~

お金に翻弄されているあなたへ。 本書は、「お金から自由になるための方法」を書いた本である。 お金から自由になることをここでは、経済的自立と呼ぶ。正確には、 「人に依存せず、かつ自分で働かなくても食べていける状態」を意味する。 この経済的自立を目指して、世の中にはマネー本や金儲けのノウハウ本があふれている。更に、早期退職を目指して経済的自立をする、いわゆるFIRE※1と呼ばれる米国発のムーブメントも今、日本で拡大している。 ただ残念ながらこれらは、自分のお金で実践したこ

経済的自立の定義 (リバイバル版)

本NOTEでは、経済的自立を 「人に依存せず、かつ自分で働かなくても食べていける状態」 と定義する。 一生食べきれないチーズの山を見つけたネズミ 大量の賃貸不動産をもち、生活費を上回る賃貸収入がある金持ち父さん 自身のビジネスを多数所有し、生活費を上回る配当金収入があるユダヤ人の大富豪 等が分かりやすい経済的自立の例である。 一方、 1年間かけて世界中を旅行するために貯金した人 社会人になった後で、ドクターをとるために3年間分の生活費と学費を貯めた人 ボランテ

岸田総理へ。「貯蓄から投資へ」の価値とは。 (リバイバル版)

「貯蓄から投資へ」というのは手段である。目的は、各家庭の金融資産を増やすこと。 では、「貯蓄から投資へ」を進めると、金融資産は増えるのか? 投資はリターンはあるが、リスクもある。最悪ゼロ、さらにはマイナスになる可能性もある。退職金を投資のプロの人の助言に従って運用して、大きく減らしてしまったという話を聞くことがある。一方、S&P 500を昔から持っていてGAFAM*のおかげで大もうけしたという話をきくこともある。 何を信じたらいいのか? こういう場合は、個別具体的な逸

経済的自立に向けたリスキリングと私の想い

経済的自立を実現するためには、労働収入と資産収入を増やすことが求められる。そのために必要なのが収入を増やすためのスキルである。残念ながら、日本の公教育や企業での教育では、このスキル育成のための体系だったプログラムが提供されていない。 私は2014年に、「問題解決のプロである戦略コンサルタントの育成プログラム」と「問題解決を高度化できるデータサイエンスの学習プログラム」を組み合わせ、独自の高度データ人財育成プログラムとして確立した。 その後、このプログラムを航空・運輸・医薬

第二幕 2-3 経済的自立に踏み出すための5つのレディネス

※全体像はこちら ※第二幕の目次に戻る時はこちら ①情熱  経済的自立に踏み出すために、一番重要なものは《①情熱》である。経済的自立は手段であり、目的はあなたがやりたいこと、あなたが成し遂げたいことをやれるようにすることである。  ここで少し考えてほしい。 「もしお金が充分あり、お金のために働く必要がなかったら、あなたは何をするか?」  ビーチで昼からビールを飲みたい、朝から夜までずっとゲームしていたい、韓国ドラマをぶっとおしで全部見たい、資格の勉強をしたい、1日中寝

行動自体を変える その1:愉快に働く体験をしよう

第二幕 2-6 レディネス② 行動:行動自体を変える その1 ※全体像はこちら ※第二幕の目次に戻る時はこちら やりたいことがあったときに、もうひとつの論点として、やりたいこと(What) を充足感を得てやれるか(How)、ということがある。 やりたいことをやっていても、自分のスキルが足りなくてストレスや不安を感じたり、逆にチャレンジのレベルが低すぎて退屈を感じていたらおもしろくない。そして、そういったことが続くと、せっかくあなたが自分の中から導き出してきた、やりたいこ

行動自体を変える その2:調子にのって失敗する経験をしよう

第二幕 2-6 レディネス② 行動:行動自体を変える その2 ※全体像はこちら ※第二幕の目次に戻る時はこちら 人の失敗経験をきくのは楽しい 日経新聞に「私の履歴書」という、1か月間でその人の人生をふりかえる連載があり、大体はじめの10日間が一番おもしろい。そのころは誰もが失敗の連続で、大抵とんでもないことをやっている。その後、多くの人が成功していくのだが、成功が見えてきてからの話は、よく耳にする、あまり驚きのない内容になっていく。 ビジネスに目を向ける。私が過去戦略

行動自体を変える その3:テレビ・スマホ・ゲームの電源を切って、読書をしよう

第二幕 2-6 レディネス② 行動:行動自体を変える その3 ※全体像はこちら ※第二幕の目次に戻る時はこちら 人間の脳への情報入力をめぐる戦いが激しい。テレビ・スマホという強力かつ魅力的な入力源があり、人によってはここにゲームが加わる。非力な本は、これらになかなか対抗できない。これが時代なのか。 実際、国立青少年教育振興機構による20代~60代の成人の読書活動の実態調査によると、なんと45.9%の人が1か月に1冊の本も読まないことがわかっている。 ただ、もしあなたが

投資で稼ぐ力をつける その1:自分が本能に縛られていることを認識しよう

第二幕 2-8 レディネス④ 資産収入:投資で稼ぐ力をつける その1 ※全体像はこちら ※第二幕の目次に戻る時はこちら 損したくない そもそも人間は投資に向いていない。 まずはベーシックなところで、利益を得ることよりも損を回避することを重視する「損失回避性」という心理作用が働くことがある。定量的には、利益を得ることに対して、損をすることの心理的インパクトは2.25倍というのが研究結果でわかっている。 たとえば、定期預金が大好きな人に、いくら話しても株式投資の魅力が伝わ

投資で稼ぐ力をつける その2:投資は、ルールがわかり、関心があるものをやろう

第二幕 2-8 レディネス④ 資産収入:投資で稼ぐ力をつける その2 ※全体像はこちら ※第二幕の目次に戻る時はこちら 投資はスポーツである。サッカー・野球・バレーボールなど、スポーツはその種類が多岐にわたる。投資も同様である。そして大事なことは、スポーツも投資もその種類によってルールが異なることである。 ルールを知らずにスポーツをやっても勝ち目がないことは自明であり、これは投資にも当てはまる。また、どのスポーツをやるかというのは、個人の関心の問題であり、関心がないもの

投資で稼ぐ力をつける その3:「投資のために統計をやろう」と思おう

第二幕 2-8 レディネス④ 資産収入:投資で稼ぐ力をつける その3 ※全体像はこちら ※第二幕の目次に戻る時はこちら 統計と筋トレには共通点がある。「一部の好きな人はやたら好きだが、多くの人は関心がない」ということである。やたら好きな人はそのもの自体が好きだから、手に負えない。 私の友人にも筋トレ好きの大学教授がいて、彼は50歳でベンチプレス130Kg、デットリフト200Kg、スクワット170Kgのビッグスリー500Kgを達成している。正に手に負えない。 同じように

経済的自立に関する世代別のアドバイス

世代を以下の5つに分けて考える。 各世代は、それぞれ固有の社会文化環境と生活経験により形づくられている。まずは、ご自身がどの世代なのかを把握していただきたい。 以下、世代ごとに経済的自立に向けたアドバイスをしたい。 ベビーブーマー 1946年~64年生まれ 私の先輩にあたる世代であり、特に私から申し上げることはない。年金制度の恩恵もあり、多くの方が、ご自身の生活に合わせた経済的自立を実現できていると考えられる。 より生活レベルを向上したい場合には、本書により投資のス

経済的自立に向けて忘れてはいけない3つのこと:その1 ライフワークなき経済的自立は手段の目的化

ライフワークなき経済的自立は手段の目的化である。 手段を目的化した場合にはうまくいかないというのが世の中の通説である。 お金持ちになることを目指しても、お金持ちになれないように。 リスキリングすることを目指しても、スキルがつかないように。 「貯蓄から投資」へを目指しても、投資が増えないように。 これら全ては手段である。 目的は、ライフワークとしてあなたが心からやりたいことをやること。 あなたにしかできない何かを実現するための手段として、経済的自立をうまく使っていこ

経済的自立に向けて忘れてはいけない3つのこと:その3 ご飯を食べるようにスキルをつけよう

繰り返しになるが、経済的自立を目指す道のりはスポーツである。 日本人が得意な勉強ではない。一攫千金の一夜付けでなんとかなる世界ではない。頭の中に知識されあればなんとかなる世界でもない。 日々地道に実践してスキルを少しずつつけていくことが必要である。 例えばベンチプレス。 男性の場合、未経験者は自分の体重の60%程度しか持ち上げられない。 しかしちゃんとしたスキルをつけ、日々地道に努力することで半年後には120%以上を持ち上げられるようになる。 すわなち、スキルをつけ、努力