JFCミニッツコラム(11)【202本】
3月6日に「第43回日本アカデミー賞」が開催され、各賞が発表されました。最優秀作品には「新聞記者」、最優秀アニメーション作品には「天気の子」、そして話題賞作品部門には「決算!忠臣蔵」が選ばれました。
日本アカデミー賞の選考基準は「劇場公開を目的に製作された40分以上の作品、東京地区の商業映画劇場にて有料で対象期間中に初公開された1日3回以上、かつ2週間以上継続して上映された作品が選考対象です。今回は全202本が対象となりました。
映連によると2019年に劇場公開された作品は計689本ですから、29%の作品しか選考対象の条件を満たさなかったということに驚きます。作品賞は実写作品部門とアニメ作品部門に分かれており、それぞれノミネートされた作品の興行収入順に並べると実写部門はキングダム(57.3億円)、翔んで埼玉(37.6億円)、ミツバチと遠雷(8.6億円)、新聞記者(5億円)閉鎖病棟-それぞれの朝-(2.4億円)。アニメ作品部門は天気の子(140.6億円)、名探偵コナン紺青の拳(93.7億円)、劇場版ONE PIECE STAMPEDE(55.5億円)、ルパン三世THE FIRST(11.2億円)、空の青さを知る人よ(5.7億円)でした(筆者独自調べ)。ノミネートされた実写5作品の興行収入を合計しても天気の子に遠く及ばない事実にまた驚きます。
ちなみに最優秀作品の「新聞記者」にフィルム・コミッションは関わっていないようです。「キングダム」は静岡県裾野市のFCが経済効果を3900万円と算出(静岡新聞2019/5/4)、「翔んで埼玉」は1都6県のFCなどで構成された関東圏ロケ受入組織連絡協議会が都庁前の全面封鎖撮影などを実現しました。写真は昨年12月に行われた第24回新藤兼人賞授賞式でプロデューサー賞を受賞された「新聞記者」の河村光庸氏。
ジャパン・フィルムコミッション
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