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JFCミニッツコラム(13)【0.6人】

新型コロナウィルスの影響で卒業式や終了式などが相次いで中止になりましたが、もう一つ、この時期は「異動・退任」の時期でもあります。FCの母体が県庁や市役所、観光協会や商工会議所、コンベンションビューローの所も多く、異動や退任などの知らせが届いています。

JFCが2018年に発表した情報によると、FC業務に従事する専任担当者は平均0.6人/FCと分かりました。つまり、多くのFCには専任担当者がおらず兼任が多いという事実です。2000年頃から各地でFCが設立された経緯を見ると、専任担当者が1人未満というのは、毎年増え続ける作品数を考慮すると脆弱に感じます。

専任・兼任を含めたスタッフ数は2人体制が最も多く36%、そして5人以上は20%です。スタッフが5人以上いるFCは政令指定都市など人口の多い地域です。1名体制のFCは14%あり、他業務との兼任が推測できます。1名体制に異動が重なると後任へ引き継ぎが十分にできず、異動の度にゼロからの仕切り直しでは制作者との関係性や職場内の連携は築きにくいでしょう。

悩ましい異動ですが一つ良いこともあります。それは異動した先でFCの理解者が増える人的ネットワークが広がることです。FC担当者が異動を経て上席となり、FCへ戻り活躍した事例もあり、FCのバージョンアップが期待できることです。

ジャパン・フィルムコミッション

https://www.japanfc.org/


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