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フィルム・コミッション直送便(39)【365日】

2019年11月1日にジャパン・フィルムコミッションの第三代理事長に就任してから365日が経ちました。気がつけばアッ!という間で、就任当時と今では社会は一変、激変しました。
本来なら東京オリンピックで世界のアスリートが競いあう姿に感動したり、地方の行事は盛大に行われ、各地のフィルム・コミッションも周年記念に式典などが行われたはずです。しかし、世界中で社会活動、経済活動が停止・鈍化し「事実は“映画”より奇なり」と言う感じです。

とは言え、こんな状況下でも動きは止めてはならず、JFCでは新しい取り組みを始めましたので、一例をご紹介します。
(1)撮影現場での衛生管理。撮影は地域で行われることから、衛生管理は撮影隊だけに任せるのではなく、地域の責任者としてFCも積極的に衛生管理に関与しています。これにより安心・安全な撮影支援環境を制作者、地域の双方へ提供しています。

(2)大学との連携。これまでも大学で授業を受け持ったことはありましたが、多くは映像制作系でした。しかし、桃山学院大学では「ビジネスデザイン」領域の授業を受け持ち、FCの創出する価値(アウトカム)を学生が事業化して提案するという内容になりました。

(3)マーケティング思考講座の開始。撮影支援環境も変わった今だから「学ぼう」と、これまで目の前の撮影支援に全力で取り組んできたFCを対象に【制作者から頼りにされ、地域から求められるFCになる】をキーワードに全10回のマーケティング思考を学ぶ講座をオンラインで開催しています。この講座によりFCが創出する価値を戦略的に活かせるようになります。

コロナ禍にて、これまでの常識と思っていた日常が止まり、強制的な変化を強いられ窮屈に感じることも少なくありません。大ピンチではありますが、これまで互いに遠かった世界各地のFCがオンライン上で、これまで以上に活発な意見交換をしたり、オンライン開催を余儀なくされた映画マーケットは、対面開催では実現不可能な数と種類のオンラインセッションを行ったり、ライバルと思われていた国際映画祭が連携したりと、新しい価値を創出しています。
JFCもコロナ禍ではありますが、2年目も駆け、会員や協力者へ新しい価値を提供し続けます。

ジャパン・フィルムコミッション
https://www.japanfc.org/

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