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雑な暮らしの手帖

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日々、出会ったことからつらつら考えたことの覚え書き。
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2023年1月の記事一覧

10年経つと埃もヴィンテージ

今年は届く年賀状がさらに減った。新型コロナの流行前までは、さすがに仕事先は営業ツールとしての役割もあって、どの仕事先からも年賀状が届いていたのだけど、リモートワークが増えた影響なのか、経費削減なのか、ぱったりと辞めたところが多い。 私も一昨年の年末から、「もう辞めようかなぁ、メールでいいかなぁ」と迷いつつ、年配の方や、年賀状だけのやり取りになってしまったメールアドレスを知らない古い知り合いもいるので、この新年も年末に送ってしまった。 今年は届いた枚数がかなり少ないので、お

人と会って話すことの心強さ

年末から年始にかけて、人と会って食事をしながらおしゃべりする機会が去年よりずっと増えた。新型コロナもまだまだ心配なので、人数を絞って、予防をしながら。 仕事では人と会い、話すことはだいぶ元に戻ってきたけれど、気の置けない友人たちと話すのとは、やっぱり違う。笑ったり、愚痴を言い合ったり、すぐに忘れてしまうような、たわいもない話をする時間がこんなに貴重だったなんて、コロナ禍の前には思いもしなかった。 友だちと直に顔を合わせて話すことは、気持ちを前向きにして、心のなかを軽くして

物語の力のよみがえり

たった一晩を越しただけなのに、1月1日になると、その年の未来を考えるようになる。2022年は不安定ながらも、それまでと同じように平穏な時間を過ごせるのではないかと考えていた生活が一気に下り坂に向かっているように思える年だった。実際に下り坂に向かっているのかもしれないが、そう言い切ってしまうと、本当になりそうで、断言することが恐ろしい。 そんな先行きに暗雲を感じた2022年だったが、一方で日差しの温かさにも似た変化も感じた。「物語の力」のよみがえりだ。 2011年に東日本大