Endless SHOCK観劇

2014-11-09ブログ再録

初☆SHOCK観劇でした。
個人的にここ数年の思考のターニングポイントになりそうなのでメモ。
1回目は1階後列、2回目は3階後列でした。


前情報として知っていたのは、
・ざっとしたあらすじ(2幕前まで)
・1000回越えの歴史と評価の高さ
・「きつい!」という出演者さんたちのコメントと熱い想い
・役と本人のキャラがリンクしていること
・ダイゴが最年少キャラで内くんがライバル役
くらいです。
開演前に読んでたパンフレットで、
「え、コウイチ途中で死ぬん?」
ってなってたくらいのSHOCK初心者でした。

1階後列通路側(卓の隣!)で、隣の通路にはバミリがあったので、
「あー、なんかモブキャラ的な人が立つんかな」なんて思ってました。
まさか堂本さん本人が来るとは。めっちゃアホな顔してましたな、私。

「見る所が多すぎる問題」は良いのか?悪いのか?

最初に感じたのは、ターンとか足のあがり方とかダンスそのものが「あ、揃ってないんや」いうこと。
これはいい意味です。
一人ひとり表情も、ダンスの癖もちゃんとみんな残ってて、
それがきっと「役」という体の本人たちの個性。
決して劇団四季的な全体としての統一感とか美しさの完成度は高くないけど
それが見せたいものではないんや、と。
「SHOCKの舞台=個性のぶつかり合い」
ということをここで再認識。

それに気づいてからはもう必死です。
1回で楽しもうとするのは無理!

ドリボのときも思ったけど、芝居ターンの時間の少なさに比べて、内容が重すぎるんですね。
屋上のシーンが大好きなんですが、
「小さい時ここでよく...」って深い関係性をアピールしてはいるものの、
具体的なエピソードがあるわけではない(脚本としてストーリーに深さを与えているのではない)。
そのかわりに、SHOCKではそれぞれの役者がコウイチやウチに向けての想いを、
そのきっと長くて濃いものであろう過去分いっぱいいっぱい考えて、
それを「台詞」ではなく「表情やかすかな動作」に込めるという手法をとっているため
ま、ざっくりいうと、『いきなりその深い関係性についていけない』現象が起きてました。

個人的には、きっとあのカンパニーに後から合流して、まだ見習い途中であろう「ダイゴ」をまず足がかりにしてついていった感があります。
他のメンバーに比べて、コウイチへの想い、ウチへの想いは「浅くて単純」であるはずだし、関係性もわかりやすかったので。
助かったぞ大ちゃん!

ふぉ〜ゆ〜それぞれの感情に共感しながら観劇できるようになるまで、あと何回観ればいいのかなぁ...

「見る所が多すぎる問題」は良いのか?悪いのか?
SHOCKに関しては良いことなんではないかなーと思います。
きっと、「何度でも観たい」「何度見ても飽きない」ってことに繋がる!
もうまた観たい!!


一番好きなシーンは屋上のシーンです。
下で踊るダンサーさんの動きがキレイで見とれてました。
あと大ちゃんソロね!アクロバット出来ないからってセンターゲットして可愛いぞ!!(ほめてる


1幕終わりあたりは、もう神様に祈るがごとく手を組んで見てて、手汗びっしょりでした。
どきどきわくわくどきどき、手汗びっしょりのあと、我に返ったらめっちゃお腹へってた。

音照明の使い方が上手いんやなぁ...
あとステージぐるぐる回ってたしね。人多すぎたしね。
迫力ありすぎ。
あんなところで殺陣をしようと思うその頭のなかをのぞきこみたい(褒め言葉

オンステージ(ショータイム中のシーン)でのダイゴの頑張りが、オフステージ(楽屋とかのシーン)でのダイゴに重なって、どきどきしたなぁ。
去年演劇部で上演した、チートな脚本を思い出しました。

全然売れない人形劇小屋の話をしたんですが、やる話やる話、ちょっとおもしろくない。
でもいいんです。「全然売れない人形劇小屋」が舞台だから!
役者の演じる力がないのも、衣装が手作り感満載なのも、「全然売れない人形劇小屋」が舞台だからいいんです!

それを思い出しました。
...いやSHOCKめっちゃ売れてるけど。笑
オンステージのクオリティが多少足りなくても、オフステージの人柄と重ねて否が応でも出る作品の深さのほうが大きい。
完成度より、過程の努力に注目できる、いい設定。
さらにSHOCKは普段のジャニーズとしての彼らまで重ねてしまうから、ジャニーズファンとしてはすでに3重構造ですね。

ダイゴの場合を例にすると)
オンステージダイゴ→お兄ちゃんたちについていこうとひたすらに頑張りながら、精一杯踊って歌う最年少
オフステージダイゴ→お兄ちゃんとコウイチ、ウチを慕いながら成長する弟キャラ
西畑大吾→弟キャラでありながら、WESTたちが卒業して、関西ジャニーズJrを引っ張っていく立場になった17歳

ふぉ〜ゆ〜の4人も、それぞれがそれぞれにコウイチとウチを思いながら、SHOCKという作品に向き合っているんだなぁと感じました。

バックダンサー&アンサンブルの人たちよりは、そりゃダンスの美しさは劣るけど
むしろ後ろの人達と「一緒ではだめ」なところ、それぞれの個性・立場を、演技やダンスに反映する力を持っている気がして。
ジャニーズが残る西畑くんからプロのバックダンサーまで様々な階層の人がいるなかで、舞台を1つにまとめたのは、ふぉ〜ゆ〜のみなさんの力なのかなと思いました。
あのコウイチが出す圧倒的存在感の後ろでがっつり腰をすえて立っている安定感。
あの年齢でどんだけ経験値高いねんっていう。

4人の区別がつかない私としては、個性はあるけど、立ち位置的にはやっぱり4人セットにみてしまってて
パンフレットにある「コウイチ陣営」「ウチ陣営」の対立も、ショータイムだけじゃわからんかったかなぁ。
もっとストーリーの中で4人も対立するんかと思ってたけどそうじゃなかったね。
コウイチが入院中にどっちにつくのか、で、きっといろいろあったんでしょうけど。
でも2つに分かれてよかったと思う。4人で葛藤されても、それはそれで違った気がする。

シェイクスピアの台詞って、なんでああもホラーに合うのか。
言葉のもつ重さが全部持っていってた感じ。

全員の声が1つになるラストシーンは圧巻でした。
真っ白で。
話がそこで完結せず、残った人たちの未来を想像できるのがいい。
ウチを始め、残りのメンバーの未来を応援したいと思えるラスト。

『それまでどんなに引きこまれていても「死」が舞台であらわれると、途端にファンタジーに思えて冷めてしまう』
って最近みた演劇での感想なんやけど、
その問題点を上手く未来を想像させて調和させてたなと。
あの少ないセリフ量と演技ターンで、よくもまぁ「コウイチの死を乗り越えてこれからもショーを続けていくメンバー」という美しいラストにまとめあげたもんです。
泣くというより、声量と輝きに惚けてたって感じ。


「言われてみれば演技できてるな」ポイントが多すぎて、いや下手な芝居下手な脚本という意味ではなく、知れば知るほど深いって意味で全然いいんやけど...
スタッフさん、和太鼓さんなどなど、みんながジャニーズの舞台ではなく「endless SHOCK」を認めて、好きでいて、座長のストイックさに惚れて、そして協力してできた舞台なんだなあと思いました。
音照さんの試行錯誤感があふれてて、ニヤニヤしてしまいました。

演劇部の後輩の、
「どんな劇観に行っても、まず灯台の位置確認してしまうし、どんな演出でも『この人はこういうやり方か』って斜めに構えて観てしまうので、何が『面白い舞台』なのかわからなくなってきました」
って発言に激しく同意。
もう、集中して、没頭して、舞台を見ることは出来ないのかなぁって思ってました。

私も結局2回目は裏方スキルに注目してしまったけど、とりあえずSHOCKは夢中になって見ました。
SHOCKで久々に素直に「面白い!感動!」って心から思えてで、
演劇のこと全然知らなかったころに戻った気がして、それがものすごく嬉しかった。
嬉しかったなぁ...
もう、演劇する前に見てたみたいに、演劇見れなくなったんじゃないかと思っていたので。