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フロンティアの戦士―第7章 際立った友情

※ジョージ・コー『フロンティアの戦士』に関する詳細は『ビリー・ザ・キッド史料アンソロジー』についてでまとめています。

逮捕令状が発行される少し前、タンスタールは、「ビリー・ザ・キッド」として知られていたウィリアム・H・ボニーと会った。ビリーがリンカーンに最初に姿を現した直後、タンスタールは、偶然、この印象的な人物と知り合いになった。外国生まれで街で育った紳士であるタンスタールにとってビリーは新しく興味深い型の人間だった。親身な感情を抱いた彼は青年を昼食に誘った。これが最も際立った真摯な友情の始まりだった。ビリーは仕事を探していたので、牧場でできる仕事を何かもらえないかとタンスタールに聞いた。彼らが別れる前、タンスタールはぴったりの仕事を探しておくと約束した。

それからビリーはルイドソ川沿いにあるディック・ブルーワーの牧場に行った。彼はどこに行っても注目の的だった。たとえ重武装をしていようとも彼は大学で学んでいるような若者と同じく紳士的であった。彼はすぐに誰とでも仲良くなって、愉快な性格でみんなの人気者になった。事実、ビリーは非常に人気があったので、みんなに挨拶して回れないほどだった。彼は美しい声を持っていて鳥のように歌った。我々の特別のを楽しみの一つは、数夜ごとに集まって歌うことだった。そうした幸せな夜の興奮はまだ残っている。とても愉快な記憶だ。今夜も私はそれを生き生きと思い出すことができる。フランク・コーと私がフィドルを演奏して、我々全員が踊った。ビリーも求められれば踊った。

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