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フロンティアの戦士―第18章 リンカン郡戦争

※ジョージ・コー『フロンティアの戦士』に関する詳細は『ビリー・ザ・キッド史料アンソロジー』についてでまとめています。

[中略]。

ジョージ・ペピン合衆国執行官補佐兼保安官は、マクスウィーン邸の前に兵士を整列させた。 女や子供を保護しに来た兵士たちがなぜマクスウィーン邸宅の前に姿を現したのかその理由は明らかにされなかった。なぜ兵士たちが女や子供を特別の保護下に置かず、2つの党派が戦うのを放置したのか。それどころかペピンは我々の陣営のみを逮捕するように要求した。

保安官からの呼びかけに対してマクスウィーンは外に出た。逮捕について知らされたマクスウィーンは言った。

「ペピン、おまえにそのようなことはできないぞ。私はヘイズ大統領の手紙を持っている。その手紙によれば、大統領による命令がなければ、兵士たちはここに立ち入る権利を持たない」

ペピンは「そんなことはどうでもいい。私はおまえを逮捕しに来た。だから私はそうするだけだ」と言った。

マクスウィーンは家の中に戻って事態の推移について青年たちに伝えた。彼らは追い詰められていたが、「だんな、[降伏したら]だめだぞ。出て行って奴らに降伏するくらいなら俺たちは先に死ぬ」と言った。

ビリー・ザ・キッドが代弁者であり指導者であった。この時はまだ18歳にすぎなかったが、ビリーは死闘において古参の経験を積んでいた。

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