ビリー_ザ_キッド_真実の生涯

ビリー・ザ・キッド、真実の生涯―第14章

再び捕らえられる—壁に書きつける—再度の逃亡—保安官を馬鹿にする—テキサスの無法者を殺害—銀行家のキッド—無差別の牛馬泥棒

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エヴァンズと会談した後、ビリーはリンカンを去ってフォート・サムナーに戻った。そして新しい味方を募って、あらゆる抵抗をもろともせずに略奪する組織を始めた。損害を受けたくない牧場主たちは、キッドと和解して友情を得るしかなかった。キッドは、友人だと主張する者の財産を尊重した。

キッドがリンカンにいることによって引き起こされる危険には注目が集まった。1879年3月、キッドはオフォラードとともに再び広場に行った。今回、彼らは法律を遵守する様子を見せて、到着した際に銃とリボルバーを脇に置いた。 彼らは昔の令状によって再び逮捕され、ドン・フアン・パトロンの家に護衛をつけられて拘束され手枷を嵌められた。とはいえ彼らの拘束は退屈なものではなかった。彼らは保安官代理のT・B・ロングワースによって護衛され、キッドは決して逃げようとしないと誓っていた。キッドのことをよく知っていたロングワースはキッドの言葉を信頼した。彼らは牢獄に再び収監されるまで信頼を裏切らなかった。彼らはそれまでパトロンの家で楽しい生活を送っていた。食べ物も飲み物も十分にあり、最高の葉巻もあり、友人であれ見知らぬ者であれ機会があれば誰でもポーカーの相手をしてくれた。キッドは楽しそうで満足しているように見えた。彼の手は小さかったが、胴回りは大きくなった[訳注、賭けに買って財布が膨らんだ]。友人が入ってくると、キッドは前に進み出て手枷が嵌められた手を伸ばして握手して「君に失礼ではないといいけどね」とか「これじゃあ俺のアクセサリーを盗めないだろうね」と言った。

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