見出し画像

タスクシュート時間術と目標について

今日はいつものタスクシュート日記とは違って、タスクシュートについて迷いやすいものを記事にしました。

タスクシュートを始めたばかりの人がよく迷うポイントの一つに、タスクシュートをやる時にどんな目標を立てればいいんだろうか?というものがあります。

この内容について、タスクシュート協会メンバーの皆様と話をする機会がありましたので、その辺りも含めて書いていきます。

そもそも目標はどのように立てるものなのか

まずは目標について整理してみましょう。ここをふんわりとした状態で立てた目標は、タスクシュートに限らず大抵失敗します。定義大事、です。

目標とは、自分がどこに到達したいのかあらかじめ設定するもの

目標という言葉を辞書で調べてみると、

そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの。「島を―にして東へ進む」
射撃攻撃などの対象。まと。「砲撃の―になる」
行動を進めるにあたって、実現達成をめざす水準。「―を達成する」「月産五千台を―とする」「―額」

デジタル大辞泉(小学館)

とあります。

今回の意味としては、3になりますね。

もう少し噛み砕くと、自分がどこに到達したいのかあらかじめ設定しておくものということです。

目標には定性的な目標と定量的な目標がある

そして、目標は定性的な目標と、定量的な目標があります。

定性的な目標とは、「〇〇ができるようになる」というものです。
例にすると、英語ができるようになるとか、小説を書き上げるとかですね。

定量的な目標とは、「〇〇くらい達成する」というものです。
先ほどの例を定量的にすると、TOEIC850点を取るとか、1000ページの小説を書き上げる、のようになります。

どちらも目標として正しいのですが、あなたが目標を立てるとしたらどちらが多いですか?

おそらく定量的な目標を立てる機会の方が多いのではないでしょうか?

定量的な目標は評価しやすいので好まれやすい

なぜ定量的な目標を立てる機会が多いのでしょうか?

それは、どれくらい出来たかが明確だからです。

できたできないで分けると、定性的にはギリギリできたと達人級にできたは、どちらもできたです。

でも定量的には、ギリギリできたと達人級にできたは分けることができます。つまり、評価しやすいので目標として好まれやすいのです。

会社や仕事では、どれくらいできたの数字量の方が大事なので、目標設定は大抵定量的ですよね。
テストの点数も定量的なので、勉強の出来具合を示すのにも定量的な目標設定が多いです。志望校の偏差値が〜なんていうのがいい例ですね。

そんな定量的な目標に小さい頃から触れているので、私達は目標設定の際につい定量的な目標を立ててしまいがちなのです。

タスクシュートにおける目標は必要なのか

それでは、タスクシュートをやる上で目標は必要なのでしょうか?

そもそもタスクシュートと目標の関係は

タスクシュートを実施する上で、目標というものは立てなくても問題はありません。

今回相談したタスクシューターの一人である、くろちゃんは、このような考えを示してくれました。

自分の考える、タスクシュートは、1日が終わった時に、やったことがならんでいるリストだと思っています そして、やったことは、その時に一番妥当だと感じたことをやっていると考えています なので、個々のタスクには、改善点はあるかもしれませんが、タスクシュート全体としては、できたとか、できなかったとか、考える必要がないかなと思います。

くろちゃん(2023/5/16 タスクシュートセンターdiscardにて)

この考え方は、タスクシューターとしては大切なポイントが沢山含まれています。

まず、タスクシュートは1日に何をやるのか、何をしたのかを示したリストであり、少なくともそのタスクシュートをやっていた時はこのやり方が一番妥当だと思っていて動いていたのです。

ただ、それを振り返ってみた際には何かしらの改善点はあるかもしれません。
でもそれはタスク個別の問題であって、タスクシュート全体に影響するものではありませんし、1日の終わりに感じることは、1日の記録が完成した!という事実だからです。

タスクシュートに目標は必要なのか?

そう考えると、タスクシュートに目標はいらないという結論になります。

実際に、タスクシュート認定トレーナーの皆さんも、タスクシュートになれたタスクシューターの皆さんも、多くの人がタスクシュートに目標は立てていないというお話をいただいたり、目標がなくてもいいけどもし立てるなら、というアプローチのお話をいただくことが多かったです。

なぜ、タスクシュートで目標が不要という結論になるのかというと、一般的に言われる定量的な目標は、タスクシュートにそぐわないことが多いからです。

そして、先程言った通り、私たちは目標を立てるというと、無意識に定量的な目標を立てがちです。

その目標はそぐわないことが多いので、立てて失敗するパターンになりやすいのです。

ちなみに、私がタスクシュートを始めたばかりに失敗したパターンはこれでしたし、他のタスクシューターの皆さんからも、このパターンで失敗した人の話をいくつもお伺いすることができました。

私のタスクシュートが上手に回るようになったのは、定量的な目標を捨てた時でした。

やはり、タスクシュートに目標は不要なのでしょう。

どうしても目標が欲しい時に気をつけること

それでも、どうしても目標を立てたい、という気持ちはよくわかります。

何せ、私がそういう人間です。
実際に、タスクシュートでもつい目標を立てがちです。

え?先ほどの項で、目標を捨てたらうまく回るようになったと言ってたじゃないかって?

もう一度言います。
私のタスクシュートが上手に回るようになったのは、定量的な目標を捨てた時です。

結局私は目標を立てることは捨てられませんでした。
でも定量的な目標は捨てて、定性的な目標を立てたらうまく行ったのです。

それでも精神衛生上目標は欲しいんです!という気持ちはわかる

だから、タスクシュートに目標は不要だと言われても精神衛生上目標は欲しいんです!という気持ちは非常に良くわかります。

でも、あなたが何も考えずにこうしようと決める目標は、ほぼ定量的な目標のはずです。

もしかしたら、あなたは目標達成の達人で、定量的な目標を立てても成功するかもしれません。

でも、達人でないのであれば、定量的な目標では、タスクシュートは失敗しやすいです。
ここで考え方を変える必要があります。

どうしても欲しい時は定性的に考える

どうしても目標が欲しい時は、定性的に考えましょう。
私がタスクシュートに対して最初に立てて成功した目標は、朝当たり前にやっている家事タスクを全部入力して、朝の家事を全部こなす、という目標を立てた時です。

今考えれば当たり前にやっていることをタスクリストにしたので、達成して当たり前の目標なのですが、当時はこの目標がクリアできてとても嬉しかったのを覚えています。

翌日も、その翌日もまた成功し続けることで、自分はタスクシュートを使えるようになれるんだ、と自己肯定感が上がったことも良く覚えています。

こういう小さな成功を積み重ねるために目標を立てたいのであれば、ぜひ定性的に考えましょう。

まずいつもやっていることをタスクシュートに登録して、できた!を積み重ねるんです。

できた!が積み重なっていけば、新しいチャレンジへの意欲も生まれますし、新しいチャレンジも成功しやすくなっています。
小さな出来たを大きな出来たにしていくことが、成功のコツなのです。

慣れてきたら定量的な目標も上手に立てられるようになる

ちなみに、今は定量的な目標も立てて成功しています。

例えば、仕事の資料作成を毎日30分だけやって、1週間で終わらせるとか、ウォーキング40分で3キロこなすとかです。

定量的な目標が成功するようになってきたのは、タスクシュートで自分のタスクについて理解が深まったから、自分ができる範囲を把握して、定量的な目標を立てても失敗しなくなった、というわけです。

はじめる頃はタスクシュートがきちんと使えるようになることが大事ですよね。
なので、一足飛びで難しいところにチャレンジせずに、身近なところから一歩一歩チャレンジしていきましょうね。

最後に

今回の記事を作成するにあたっては、タスクシュート協会のタスクシュートセンターdiscord参加の皆様にたくさんの視点やご意見をいただきました。
本当にありがとうございました。

この記事を見てタスクシュート協会に興味を惹かれた方は、ぜひ一度下のリンクから覗いてみてください。

今回の記事にご協力いただいたのは、以下の皆さんです。(敬称略)
重ね重ねになりますが、ありがとうございました!

  • くろちゃん(noteid:blackbw)

  • くみ@タスクシュート認定トレーナー

  • うさぼう@タスクシュート認定トレーナー(noteid:usabo)

  • ともりん@タスクシュート認定トレーナー(noteid:tomorin_task)

  • ますけん@タスクシュート認定トレーナー(noteid:masuken520)

  • dyamamoto_やまも(noteid:hstasis)


この記事を気に入っていただけたら、いいねをしていただけると私がとても喜びますし、毎日投稿の励みになりますのでよろしくお願いいたします。
別のものも読んでみたいな、と思っていただけた方は、フォローしていただけると、記事の読み逃しが少なくなって便利ですので是非。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?