第410回 キタニタツヤ/こんにちは谷田さん

【有り触れた命が有り続ける岸の向こう】

https://www.youtube.com/watch?v=z-Ijqf0DRCo

https://www.youtube.com/watch?v=ymtNhd_3CB8


ボカロPキタニタツヤ/こんにちは谷田さん。

いつかの君に優しくされた僕に酷く嫉妬している。
何も思い出せなくなった空っぽの脳でさえ、探しているのに、もう見つからない。
どうしようもない感情に振り回されて、どんどん醜さを覚えて行く。
忘れて行くのは誰かを信じることが出来た純粋無垢な真っ白なホワイトボード。
散らし染めていく赤色が青を混ざり合って、徐々に黒を知る。
よく燃えるクズみたいなガラクタを掻き集めて、自分の居場所を作り上げる。
「こんなはずじゃなかった」「こんな物が欲しいんじゃない」と自分を貶めるだけの言葉の詩集は何ともう何百冊も溜まっている。
いつも満たされない、お腹と心臓は、今日も誰かの声で蝕まれている。

#キタニタツヤ #こんにちは谷田さん #音楽


このボカロPさんを知ったきっかけはTwitterで、「きっとこの命に意味はなかった」が初めて聞いた楽曲だったんのですが、歌詞がとにかく好きです。聞いてる最中、鬱っぽくて死んだ目をしている絶望を抱えて歩く幼い子供が脳内に浮かんで、こういう学生時代だったなあと感傷に耽ったりしました。(生きるということよりも、死ぬことというか、その先に何が有るのか興味を持ったりするような人間でした。)
有るべき物が無くて、無くていい物があったりして。神様って目に見えないし信じる人には存在しているし。でも信じていないけど、結局何か願う時は神頼みにしてみたり。死にたいという思いが有るはずなのに、どこかで生きなきゃ行けないと思ってたりしてて。そんな風に矛盾でしかないけど、許さないと行けないみたいな、そういうぼやけた輪郭を少しずつ正していくのがキタニさんの曲に感じました。あとやたら神様の存在と、命に対しての考え方が歌詞に現れているなあとも思いました。

しゅっしゅ こと がうち

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