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#33ジェロウム・ティルマン選手インタビュー

今回は、個人通算3,000リバウンドまで、あと2つ(現在2,998)の、ファイティングイーグルス名古屋、ジェロウム・ティルマン選手にインタビューを行いました。

《今シーズンのファイティングイーグルス名古屋は11試合で7勝4敗。思い描いていた開幕好発進とは違うが、今季加入したベテランは少しも動じない。JTこと、ジェロウム・ティルマン。米オハイオ大学からフランス、スペイン、ドイツ、イスラエルのプロを経て、2013年に来日。レバンガ北海道、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、仙台89ERSを経て、日本での8シーズン目を迎えた33歳は、FE名古屋の未来の可能性を語った》

どんどん成功体験を重ねることが大事

 まだ、今シーズンは始まったばかりだからね。チームとしてどう戦っていくのか、探っている部分もある。毎日、毎日、向上している。負けからも学ぶことはあるんだ。若い選手が多く、いろんな試合中の状況への対応力に欠けるところがあるかもしれない。そこは学ぶところ。小さなことの積み重ねが対応力の向上につながる。どうやって試合を勝ちきって終わるのか、経験を通して身につけていけばいい。このチームはたくさんの「武器」を持っている。どんな相手とも戦える。特に得点力は優れている。たくさんのピースをどんどん使って、成功体験をしていくことが必要なんだと思います。シーズンの最後にピークを持っていきたい。 

教わったことを今度は僕が伝える

 その中で、自分はシュートもボールハンドリングもいろんなプレーができる選手だと思っているので、状況に応じたプレーをすることが役割だと考えています。さらに、年齢や経験も若手よりは重ねていますから、プレーだけでなく、人としても、リーダーシップをとろうと心掛けています。これは、自分がルーキーだった時に先輩からしてもらったこと。ヨーロッパのプロに行った時はまだ若くて、自分はただゴールを狙っていただけだった。先輩から教わったのは、いかにプロフェッショナルになるか、ということ。自分の技術などを磨くのはもちろん、体のケアや、活躍するためのあらゆること。若い時はがむしゃらだから。かつて先輩から教わったことを、今度は僕がする番だな、チームを引っ張っていかないといけない、という思いがあります。

第2の故郷、日本

 日本に来て8シーズン目。日本人だけでなく、いろんな国籍の選手やスタッフとも知り合えて、私の第2の故郷にもなりうる場所です。バスケットをしていなかったらこうはならなかった。プロ選手として好きなことが仕事となり、非常に幸せに思っています。新型コロナウイルスが世界中に広がっている状況で、いろいろ延期になったり、できないことが増えたりしている中で、こうやって日本に帰って来られて、ありがたいと思っています。
 昨シーズンが中断して、自宅のある米ジョージア州のアトランタにいました。新型コロナウイルスの影響ですぐに日本へ行けないかもしれないという予感はあったが、それがどのくらい長くなるのかというのは分からなかった。知り合いの選手と情報交換して状況を確認していた。ただ、日本へ行くと決まったら、すぐに移動となると思っていた。アメリカにいる間は5対5みたいなゲーム形式の練習はできず、ジムを使うことも限られていましたが、常に日本へ行く準備はしていました。日本食が大好きなんですよ。たこ焼きが好きですし、焼き肉とか。早く日本へ行きたいなあという思いもあった。

このチームにはチャンスがある

 個人的な目標というのはなくて、このチームを成功に導くことが目標。チームから必要とされていることをちゃんと遂行できるかということにフォーカスしている。例えば、1試合で20得点して貢献するのは簡単だと思う。ただそういうことではなくて、チームのディテール、いろいろ細かな部分でしっかりと遂行できるようにしたいと考えています。
 自分は喜怒哀楽の波がなくて、常に気持ちを下げないタイプなんですよ。周りに左右されない。チームの雰囲気が下がっているときはジョークを言ったり、ここはしっかりやらないといけないなと思ったらみんなを集めて「やろう」と音頭をとったりするように心掛けています。悪い状況で下を向く人は多いと思いますが、そういう時は積極的にポジティブな声をかけるような努力をして、引っ張っていけるようにしています。
このチームには本当にチャンスがある。ただチャンスだけでシーズンを勝つのは難しい。運も味方につけないといけない。だれかがけがをすることもあるだろうし。いろんなピースを集めて、それを正しい方向へ持っていくことが、B2優勝、B1昇格のためには必要となってくるのではないでしょうか。持っているポテンシャルを毎日、自分たちのものにしていかないと、チャンスだけで終わってしまう恐れがある。しっかりチャンスを握りながら、チームを正しい方向へ持っていけるかというのが重要。チャンスを生かす自信はあります。

以上

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