ボスのサンプルと作り方/ニンジャスレイヤーTRPG2版プレイエイド
0.これはなに?
ボブ「これは何なんだ?」
ジョニー「説明しよう。この記事には、シナリオボスを作るためのコツと、筆者が実際に使ったボスデータが入っている」
ボブ「ボスのコツ? ってことは、これでぼくもオリジナルのボスを作れるってことかい?」
ジョニー「その通りだ。 そして、自前でキャンペイグンを作るためのストーリーのコツもおまけでつけておいた。 さあ、早速ボスを作り、ニンジャと戦わせるんだ!」
1.ボスの基本的な考え方
ジョニー「そもそもシナリオボスとは何だ?」
ボブ「え? 考えたことなかったな……。 最後に出てくる敵じゃないの?」
ジョニー「間違いではないね。 付け加えるなら『PCがこれを倒すことでシナリオクリアとなる存在』だ。 勇者が世界を救ったりさらわれたお姫様を助けるには、その元凶となる魔王を倒さなくてはいけない、ということだ」
ボブ「なるほど。 じゃあ、具体的にボスには何が必要なんだ?」
ジョニー「うむ。 じゃあボスに必要な要素を見ておこう。 具体的には、以下の要素が必要だね」
・『ボスは倒されなくてはならない』
→倒さないとクリアできないからだ。これはカラテや交渉で解決する。
→また、保護対象を守り切る任務なら、守り切ることが倒すことに相当する。
・『ボスはPCと敵対/対立しなくてはいけない』
→そうしないとそもそも戦いにならず、説得もできない。
ボブ「なんか普通だね」
ジョニー「この普通が大事なんだ。 基礎がしっかりしていないと応用できないからね。 では、もっと具体的に、『どう戦うのか?』を考えてみよう」
ボブ「ボスを攻撃すればいいんじゃないの?」
ジョニー「半分正解だ。 残り半分は『攻撃が当たること』だね。 せっかく攻撃したのに当たらないと、ボスが倒れないしつまらないからね」
ボブ「じゃあ、回避ダイスは少ない方がいい?」
ジョニー「そういうことになるね。 逃げ回るボスなんてかっこ悪いし。 さて、他にはなにがあるだろうか?」
ボブ「他……あ、ボスっていえば強そうだよね。 弱かったらボスじゃなさそう」
ジョニー「その通りだ! ボスは『参加者にスリルを与えなくてはいけない』! 例えば、ボスが単発のカラテ攻撃しかなかったらどうなるだろう?」
ボブ「そんなの簡単に躱せるよ。 ニンジャには回避ダイスがあるんだし、それに、カラテの基礎ダメージは1だから最悪当たっても平気だ」
ジョニー「そうだね。 しかしそうなると、ボス戦がただの作業になってしまう。 ボスの攻撃はある程度危険であるべきだ」
ボブ「よぉし、ニンジャスレイヤーを出して3回攻撃だね!」
ジョニー「おっと、それは短絡的だぞ。 『ボスの攻撃は危険であるべきだが、危険すぎてもいけない』。 難易度が低すぎるのも問題だが、高すぎるのもまた問題だ。 とくに初期作成だと死にやすいから、注意しないとな」
ボブ「勝ち目のない敵は出すべきじゃない?」
ジョニー「そういう事例もないわけじゃないが……少し特殊な事例になるね」
ボブ「難しいんだね」
ジョニー「このゲーム、簡単に見えて難しいんだよ。 でも方法はある。 例えば、さっきの単発ボスにクローンヤクザを5体付けたらどうだろう?」
ボブ「ボスの後から、一斉射撃がくるのか! 怖いなあ。 一斉射撃されてもいいように回避ダイスは節約しないと。 いや、先手必勝でカトンだ!」
ジョニー「一気によくなっただろう? これが『取り巻き』だ。 これがあることで『回避ダイスはいくつ使うべきか?』や『先に数を減らした方がいいんじゃないか?』という戦術的な要素が生まれてくる」
ボブ「戦術! ゲームっぽくなってきたぞ」
ジョニー「いけそうな気がしてきただろう? では、これらを踏まえたうえで、具体的にどのくらいの体力や回避が必要かを見ていこう」
2.壁突破前のボス
ジョニー「PCが壁を突破する前のボスは意外と大変なんだ」
ボブ「何で?」
ジョニー「理由は2つ。 1.死にやすいこと 2.攻撃力が低いこと だ。 死にやすいから強力なジツやワザは使えないし、能力を上げると攻撃が当たらなくなってしまう」
ボブ「なるほど、弱めにするべきなんだね」
ジョニー「そうだ。 だがそうすると、『ボスは危険であるべき』という条件と矛盾してしまう。 弱いボスを倒しても自慢にならないしね」
ボブ「ぐぬぬ……。 難しいね」
ジョニー「そうだ。 で、これらを考えて生まれたのが、以下のニンジャだ。 名前横の※は、原作キャラを表している」
フローズン:初期作成ニンジャ向けボス
◆フローズン(種別:ニンジャ)※
カラテ 5 体力 6
ニューロン7 精神 8
ワザマエ 5 脚力 3
ジツ 4
近接7/射撃5/回避5
機先7/発動11
『時間差』『マルチターゲット』
◇装備
雪色の装束:精神力+1、体力+1
◇ジツ
『★アイスブラスト・ジツ』
◇スキル
『◉滅多打ち』『◉狂信』
『◉狂信』:
このニンジャは常に『近接ダイス+2』『回避ダイス-2』される。
『★アイスブラスト・ジツ』:
攻撃フェイズに、精神力2と1行動(判定Normal)を支払い発動。
隣接する3x3マスに『無属性ダメージ1』を2回与える(時間差)。
解説
コリの冷気と基本的なカラテを併せ持ったボス。 初期作成ニンジャのチームでも勝てる程度の攻撃力/防御力に抑えられている。
『★アイスブラスト・ジツ』複数のPCに連続ダメージを与えられる便利なジツ。サツバツ!がで出ないので険すぎない。 PCの強さに合わせて、出目【6,6】で2ダメージ2回に強化されるようにしてもいいだろう。
『◉狂信』序盤は手数が少ないのでこうしたスキルを追加して回避を減らしている。 7ダイスを注ぎ込んでサツバツ!を狙うか、滅多打ちをするかで2通り、ジツを含めると3通りの攻撃パターンがあり、イクサが単調にならない仕様だ。
運用
初期作成~壁突破前のPC4忍と戦うことを想定している。
初期作成なら単体でもいいが、強くなってきているならPCと同じ数のクローンヤクザを足すとよいだろう。
その場合、クローンヤクザが全滅してからジツを解禁することをおすすめする(味方を巻き込む、精神力が減る、という理由をつける)。
複数人を攻撃できるので、PLが暇になりにくい他、滅多打ちに対してはカウンターを狙っていけるため、ゲーム的に面白くなる仕組みだ。
セラフィムニンジャ:序盤の中ボス
◆セラフィムニンジャ(種別:奴隷ニンジャ)※
カラテ 3 体力 3
ニューロン0 精神力0
ワザマエ 3 脚力 3
ジツ 0
近接3/射撃3/回避X(H)
◇装備
フライトスーツ:脚力+1
◇スキル
『●失われた魂』『●機械的行動』
『●失われた魂』」:
精神攻撃に対する抵抗不能となり、回避難易度+1される。
『●機械的行動』:
このニンジャは攻撃1回ごとに回避ダイス1つを使って回避を行う(補正により難易度Hard)。
残り回避ダイスの数はカウントしない。
解説
こちらは中ボスとして用意された量産型ニンジャ。 仮にもニンジャであるため簡単には死なないが、カナシバリやカトンのLv3があれば簡単に倒すことができる。
『●失われた魂』これがあることで精神攻撃という弱点が生まれ、カナシバリのPCが活躍しやすくなる。 また、中ボスでありながら攻撃が当たらない、という事態を避けられる。
『●機械的行動』回避ダイスのカウントがめんどくさい、複数人で攻撃しないと当たらない、といった問題を解決してくれる神スキル。 成長したPCに対して取り巻きとして登場するとき、このスキルがないとカウントが大変になる。
メガホイール:轢殺攻撃を使うボス
◆メガホイール(種別:ニンジャ)
カラテ 4 体力 7
ニューロン 2 精神力 5
ワザマエ 6 脚力 3/H
ジツ 2
近接4/射撃6/回避6
機先2/側転3
◇装備
ライダースーツ:体力+1、精神力+1
ヒートカタナ、戦闘用モーターサイクル
◇スキル
『◉愛車精神』『☆◉ビークル召喚』
『◉愛車精神』:
ビークルが破壊された時、アトモスフィアが『Normal』であれば、
怒りにより即座に『Hard』に上昇する。
『☆◉ビークル召喚』:
このニンジャは以下のビークルに搭乗した状態で戦闘を開始できる。
サツバツ! や『強制移動/再配置』などを受けた場合、ビークルは破壊される。
搭乗時には『●ビークル操縦』時のペナルティが通常通り適用される。
(操縦者の行動難易度は+1され、移動スタイル/戦闘スタイル/射撃スタイルを使用できない)
◆戦闘用モーターサイクル(種別:ビークル)
【脚力】12、『轢殺攻撃4』『全力移動D3』
解説
古矢沢=サンのアイデアから生まれたバイクニンジャ(筆者が少し改造した)。 原作ではミュルミドンやドラグーンに乗ったアマクダリニンジャのイメージ。
バイクの攻撃の後に本体のヒートカタナによる2ダメージが来るため、そこそこの危険度がある。 クローンヤクザなしでも成立するタイプのボス。
『ビークル召喚』:轢殺攻撃を付与する代わりに、回避難易度を上げる。これにより初期ニンジャの攻撃でも当たりやすくなる。
運用
初期作成~名声3のPC4忍と戦うことを想定している。 PCの成長に合わせ、少しだけ回避ダイスと体力が増えた。
轢殺攻撃は敵1体に1発しか当てられないため、攻撃が程よく分散する。また、バイクを失うことでアトモスフィアが上がり、ヒートカタナの回避難易度が上がるため、終盤まで危険度が失われない。
アスタロト:重武装のバイオニンジャ
◆アスタロト(種別:バイオニンジャ)
カラテ 7 体力 12
ニューロン8 精神 9
ワザマエ 6 脚力 5/N
ジツ 4
近接9/射撃6/回避6
機先8/発動12
『連続攻撃2』『マルチターゲット』『時間差』
◇スキル
『◉スリケン乱射』『◉スリケン痛打』『◉不屈の精神』
『◉バイオニンジャ』:体力+2、●脆弱性:火炎(精神1)
『◉狂信』:近接ダイス+2、回避ダイス-2
◇ジツ
『☆ドローン・ジツ』(☆カラテミサイルLv3 と同等)
『★蠅の攻性防壁』(★カラテバリア と同等)
◇サイバネ
▲▲▲▲バイオ武器Lv2、▲▲バイオ胴体Lv1
△△バイオ蝿制御器官:サイバネによるジツ制限、精神減少無効
解説
バイオの力で体力が多く、危険なバイオ武器を装備したニンジャ。
『カラテバリア』これがあることでPCの攻撃に対しても反撃が発生し、取り巻きの攻撃の代わりとなっている。また、PCが壁を突破したりして手数が増えるのに比例して反撃も増えるため、壁突破後のPCと戦ってもスリリングになる。
『バイオ武器Lv2』痛打を発生しやすくダメージが大きい、手数自体は多くないので、回避は難しくない。
運用
壁突破寸前~突破直後のPC4忍と戦うことを想定している。
カラテバリアと高い体力があるため、そうそう死なない。 PCがLv3のジツやヒートカタナなどの武器、☆◉ダークカラテ・エンハンスメント を持っていない場合は、ある程度体力か回避を減らすこと。
逆にPCが壁を突破しているなら、クローンヤクザ程度の取り巻きを付けると良いだろう。
ジツ型や射撃型だと耐久力が低いが、カラテバリアに有利であることが多いので、ほどよくバランスが取れる。
応用編
ボスのジツを組み替えることで、別のボスを作ることができる。
例えば、『★アイスブラスト・ジツ』を『★キネシス衝撃波』や『★マインドブラスト・ジツ』『★カトン連打』に入れ替えることで、様々なボスが作れる。
基本的に攻撃は回避HARDなら1発、Normalなら2発程度と考えるのがいいだろう。
これはジツやカラテのみならず、バイクなどによる轢殺攻撃でも代用できる。この場合、続く本体の攻撃がサツバツ!を起こしやすくなり、スリリングだ。
尚、ボスの火力が高すぎると思う場合や、PCのステータスが低すぎると思う場合は、シナリオ途中に防具を入手できる場所を設けるといいだろう。
具体的には、敵ニンジャの武器庫から奪ったり、倒した中ボスから防具がドロップしたりする。
ボスの回避ダイスはPCと同じ数にすると良い。 実際にはステータスの都合上、増えてしまうので、回避ダイスを支払うスキルを使わせたり、回避難易度を上げるアイテム(バイクなど)を追加してバランスを取る。
もしくはいっそ、回避ダイスを持たない戦闘兵器やカラテゴーレムのようなボスにしても良い。
サンプルニンジャの体力を増やし、ジツを武器の能力に読み替えれば簡単にできる。 ニンジャではないので、連続攻撃や時間差も武器側の能力とすると調整しやすい。
うまく行かないようなら、ニンジャに『●機械的行動』を持たせれば簡単に解決できる(重サイバネや、アマクダリ所属ニンジャ、回避ダイスを持つ兵器なら違和感なく持たせやすい)。
ボスの体力はPCが3忍なら5〜7、4忍なら6〜9程度がいいだろう(成長に合わせて少しずつ増える)。
回避ダイスがないなら、PCの数の2.5〜3.5倍程度を目安にしよう。
TIPS:アトモスフィアの調整
クローンヤクザが全滅したら、アトモスフィアを上げると良い。 これにより、初期作成のニンジャでも7割ほどの命中率が確保でき、爽快感が上がる。
また、ジツには影響しないため、ボスの攻撃はジツをメインにすればPCが簡単に死ぬこともない。
多少変則的ではあるが、最初からジツ特化のボスを出しておいて、アトモスフィアをHardから始めるようにすることもできる。
3. 壁1枚突破後のボス
ジョニー「壁を突破すると、一気に選択肢が増え、イクサが楽しくなるね。 ボスもそれに応じて強化したいところだ」
ボブ「序盤のボスとは何が変わるの?」
ジョニー「PCの体力や回避ダイスが増えるので、当然ボスの攻撃力が上がる。 また、PCの手数も増えたので、ボスの体力を追加で増やしたり、緊急回避ダイスを持たせるといいだろう。 ただ、この段階ではまだ取り巻きはクローンヤクザのままだろうね」
ボブ「考えることが増えるね」
ジョニー「タツジンスキルを持っていたり、強力なジツを覚えられるようになり、攻撃や防御のバリエーションも大きく広がる。 PCとボスの相性も考えておきたいところだ」
ボブ「大変だね」
ジョニー「では、ボスのデータに加え、よくあるビルドと火力も解説していこう」
ヴォイド:アーチ級ニンジャとの戦い
◆ヴォイド(種別:ニンジャ)
カラテ 8 体力 13
ニューロン6 精神 12
ワザマエ 8 脚力 5
ジツ 5
近接8(10)/射撃8/回避8
精密8(10)/機先6/発動11/緊急4
『連続攻撃2』『連射2』
◇装備
闇色の装束:精神+1/緊急回避ダイス+4/即死耐性付与
◇スキル
『◉◉グレーター級ソウル』『◉◉アーチ級ソウル』『●即死耐性』
『◉特殊近接ステップ』『◉回転斬撃強化』
『★◉アンタイ武器制御』:★◉カトン武器制御 と同等
◇ジツ
『☆ムシアナ・ジツLv3』『★ヴォイドワープ』『★★アンタイウェポン生成』
『☆ムシアナ・ジツLv3』:
攻撃フェイズに精神力1と1行動(判定Normal)を支払い発動、
隣接する3x3マスに「装甲貫通2」「ダメージ2(回避Normal)」の爆発を起こす。
『★シャドウリープ・ジツ』:
移動フェイズに精神力2を支払い、移動スタイルとして発動(判定Normal)、
12マス以内の任意のマスに瞬間移動する。
続く攻撃フェイズでは自身よりイニシアチブの低い相手を『崩れ状態』とみなす。
『★★アンタイウェポン生成』:
★★カトンウェポン と同等だが、「無属性ダメージ+1」「装甲貫通1」を付与。
また、赤熱貫通は使用できない。
解説
ジツとカラテの両方を強化し、隙のない強さになったボス。
『アーチ級ソウルの力』強大なソウルにより、ボスが強そうに見える。また、体力が増えるのでボスが即死しにくくなる。
『★シャドウリープ・ジツ』崩れ状態を付与する。判定難易度の高い武器でも、これと併用することで安定して攻撃を繰り出すことができる。また、単純に瞬間移動がかっこいい。
『アンタイウェポン生成』マイニユ・ニンジャクランの奥義。エンハンスの乗った攻撃により、強化されたPCにも十分な脅威となる。二刀流による3回攻撃や、ノダチによる大ダメージなど、毎ターン多様な攻撃を繰り出すことができ、イクサを彩る。
運用
壁突破直後~名声7くらいのPC4忍と戦うことを想定している。
アーチ級の力で耐久力が高く、緊急回避ダイスもあるため、新たな力を得たPCが相手にとって不足なしの実力を持つ。
極端にムテキに強くなってしまうので、ムテキ持ちのPCがいる場合はジツをカトンに変更するなどすると良い。
シヴァー/エヴドキア:ニンジャ部隊との戦い
◆シヴァー(種別:ニンジャ)※
カラテ 7 体力 9
ニューロン5 精神 6
ワザマエ 6 脚力 5/E
ジツ 4
近接8(9)/射撃7/回避7
機先5/発動10
『連続攻撃2』
◇装備
雪色の装束:体力+1/精神力+1
◇ジツ
『☆コリ・スリケンLv3』(☆カラテミサイルLv3と同等)
『★コリ・エンハンス』:『近接攻撃ダイス+1』と『回避ダイスダメージ1』を得る
◇スキル
『◉ニンジャソウルの闇』『◉常人の3倍の脚力』
『◉特殊近接ステップ』『◉ツジギリ』
◆エヴドキア(種別:ニンジャ)
カラテ 5 体力 7
ニューロン8 精神 8
ワザマエ 7 脚力 4
ジツ 4
近接5/射撃9/回避8
機先8/発動12
『連射2』『マルチターゲット』『時間差』(スリケン乱射なら3連射)
◇装備
ミリタリー装束:体力+2/射撃ダイス+2
◇ジツ
『★マインドブラスト・ジツ』:5x5に「体力/精神1ダメージ(回避HARD)」
◇スキル
『◉タクティカル移動射撃』『◉スリケン乱射』『◉スリケン痛打』
『◉◉タツジン【コマンダー】』
『◉◉タツジン【コマンダー】』:
このニンジャよりイニシアチブの低い敵は「まとめて全弾回避」を行えない。
また『リーチ+1』を持つ近接攻撃に対しても『カウンターカラテ』が発生する。
解説
近接と射撃のコンビ。 これにPCと同じ数~1.5倍のクローンヤクザを追加することで、凶悪な精鋭部隊として運用できる。
エヴドキアがまとめて全弾回避を封じ、シヴァーが回避ダイスを削り、クローンヤクザの一斉射撃によって仕留める。
『タツジン【コマンダー】』まとめて全弾回避を封じることで、クローンヤクザに擬似的な『時間差』を付与するスキル。 非常に強力なため、PCが育ってきていないならスリケンやミリタリーに変更してもいいだろう。
運用
能力値20以上、または 重サイバネ/バイオニンジャ のPC4忍と戦うことを想定している。 PC側に範囲攻撃系のジツやワザがない場合、またはステータスが低い場合は、ボスの体力とクローンヤクザの数を減らすと良い。
クローンヤクザの攻撃は『単純に近い敵を優先』とするといいだろう。 また、ボスも『体力の多い敵を優先する』『最もダメージを与えた相手を優先する』など、攻撃の指針を設定し『プレイヤーにあらかじめ教えておく』ことで戦略的に攻撃を分散させ、危険度を下げることができる(事前調査の結果などで渡すと良いだろう)。
TIPS:回避ダイスを数える
●機械的行動:
このニンジャは攻撃1回ごとに回避ダイス1つを使って回避を行う。
残り回避ダイスの数はカウントしない。
複数のボスを運用する場合、回避ダイスのカウントがめんどくさい、複数人で攻撃しないと当たらない、逆に集中攻撃すると回避ダイスが枯渇する、といった問題が発生するため、上記スキルを追加すると楽になる。
また、1発の命中率が50%ほどになり、2回攻撃するなら1発でも当たる確率は75%となるため、攻撃がよく当たり、楽しくゲームができるだろう。
成長したPCを相手にする場合は、別途、緊急回避ダイスを持つことで、回避能力が低すぎないようにもできる。
ネフィリム:巨大なボス
◆ネフィリム(種別:ニンジャ/大型2x2)※
カラテ 7 体力 35(47)
ニューロン4 精神 12
ワザマエ 6 脚力 7
ジツ 7
近接7/射撃6/回避0
発動11/緊急7
常時発動『連続攻撃2』『リーチ+1』『轢殺攻撃1』『咆哮』『大型1x1』
巨人化時発動『素手/スリケンダメージ2』『轢殺攻撃2』
◇ジツ
『☆巨大化Lv7』『★★常時大型化』『★★★巨人化』
『★筋肉の鎧』:サツバツ!変換(痛打+d6)、
『★★ビッグ突撃』:コスト1、轢殺ダメージ2、轢殺3(回避HARD)、痛打+2、回避不能
◇スキル
『◉戦闘スタイル【咆哮】』:★★カラテストーム と同等
『◉◉グレーター級ソウル』『◉◉アーチ級ソウル』『●即死耐性』
解説
全長10メートル級の巨大ボス。 ビッグ突撃からのビッグカラテ2連撃により、最大10ダメージもの破壊力を叩き出す。
『ビッグ突撃』巨体で踏み潰しつつ、痛打+2の攻撃を繰り出せる豪快なワザ。 発動後は回避不能となるため、躱せれば大きなチャンスとなる。
運用
名声8〜10のPC4忍と戦うことを想定している。壁突破枚数が1枚ならPCと同じ数のクローンヤクザ、2枚以上ならデミニンジャを2体ほどつけるといいだろう。
基本的に最初は『咆哮』で範囲攻撃、体力が2/3以下で『ビッグ突撃』を、1/3以下で『巨人化』を使用する。
PCが成長し、ヒサツ・ワザを覚えたりジツ値6になっている前提なので、非常に危険。『うかつにアトモスフィアは上げず』、ボスの行動の変化で段階移行を表すようにすると良いだろう。
体力は恐ろしく多いが、回避ダイスを持たず、サツバツ!発生により大ダメージを狙えるため、意外と減りが早い。
応用編
ボスの回避ダイスはPCの忍数の2倍程度にするとちょうどよいだろう。
このレベル帯のニンジャは基本的に2回程度の攻撃ができるため、それぞれに回避ダイスを1つずつ割り振ることで、命中率を75%ほど確保でき、攻撃がほどよく当たる。
PCの攻撃が分散すると中々当たらないため、これ以上に増やすと爽快感を損なう。
緊急回避ダイスを持たせるとサツバツ!などの危険な一撃を避け、即死しにくくなるが、使うと当然なくなる。これにより終盤では攻撃が当てやすくなり、イクサが長びくことをほどよく避けられる。
元々の回避ダイスは控えめにして、足りない分は緊急回避で補う、という使い方もある。
この場合、PCの攻撃が分散しているなら緊急分は使わず、集中的に攻撃されたときに使うようにすると良い。
ボスの体力は、名声5と9でだいぶ変わる。 PCが3忍なら10〜18、4忍なら12〜21くらいが妥当だろう。しかし、脆弱性や相性、NPCとの壁超え合宿によって火力が大きく変わるため、単純に決められるものでもない。
TIPS:PCの戦力は?
壁を突破した直後から能力を活かしていけるビルドは限られる。 以下は代表的な組み合わせだ。
・カラテ突破+武器:
元々ダメージの大きな武器(バイオ武器、チェーンソー、ノダチなど)に、カラテ突破での連続攻撃2を組み合わせたもの。
体力と火力が高い半面、散らばったヤクザなどとは相性が悪い。 対ボス攻撃に特化したパターン。
・ワザマエ突破+タツジン:
ワザマエで攻撃できるタツジンを活かしたビルド。 イアイ、コッポ、ダガーなど。 連続側転しやすく、カラテ型より機動力が高い。
・ワザマエ突破+移動スキル:
バイオサイバネによって轢殺攻撃や切り裂き攻撃を追加したビルド。 手数が多い反面、必要なものが多く、ステータスが伸ばしにくい。
・ニューロン突破+射撃:
連射固定の銃器やスリケン乱射による遠距離型。 尚、そもそも射撃全般が火力面で弱いので、キャンペイグンなら何らかの措置を推奨する(時間差/マルチターゲットを付与する射撃スタイルや、銃器の火力を上げる射撃スタイルがあるといいだろう)。
・ジツ突破:★シンボルのジツをメインにしたビルド。 時間差がないので、そこまで驚異にならない。 グレーター級になれば強いが、16スクラッチだとステータスが厳しい上、回避ダイスに限界があるため耐久が低い。 救済措置を用意すると良いだろう。
4.壁2枚突破後のボス
ボブ「よぉし! 僕のニンジャも名声10になって、ボックスカラテ3連撃が解禁されたぞ!」
ジョニー「それはよかった。 壁を複数超えることで、大器晩成型のビルドも真価を発揮し始めるレベルだ。 時間差を持った射撃やジツを撃ったり、エンハンスとタツジンを両立したりして、大半のニンジャが強力な攻撃手段を持つようになる」
ボス「ひゅー! 派手なイクサだ!」
ジョニー「このレベル帯なら、強大なアーチ級ニンジャや空中戦艦のような兵器を出しても問題ないだろう。 戦闘も目に見えて派手になるね!」
ヒョウケツ:攻撃力と防御力の極み
◆ヒョウケツ(種別:ニンジャ/重サイバネ)
カラテ 13 体力 18/-1
ニューロン14 精神 15
ワザマエ 13 脚力 7
ジツ 2
近接14/射撃15/回避15
精密14/機先15
『連続攻撃3』『連射3』『時間差』『マルチターゲット』『ニンジャ第六感』
『防護時、ダメージ軽減1』
◇装備
▶テッコLv1、▶サイバネアイLv1
▶▶▶クロームハートLv3、▶生体LAN端子Lv1
▷▷▷エメツ含有装甲:『即死耐性』『防護形態』を得る。
◇ジツ
『☆コリ・ウェポンLv2』:
手番攻撃フェイズに精神力1と瞬時行動(判定Normal)を支払い発動、
カタナ/二刀流/ヤリ/チェーンソーのいずれかを装備する。
◇スキル
『◉暗殺者の眼』『◉超越者の眼』『◉特殊近接ステップ』
『◉◉タツジン【スリケン】』『◉ゼンメツ・アクション・モード』
『◉忠誠心【ホワイトドラゴン】』『◉重サイバネ』『●即死耐性』
『移動スタイル【ゼンメツ・アクション・モード】』:
精神力1を支払い発動。 移動フェイズに移動する代わりに、『射撃』を行っても良い。
そうした場合、続く攻撃フェイズでは『近接攻撃』のみ可能となる。
『防護形態』:
回避判定の直前に精神力1を支払い発動。
このフェイズの間『ダメージ軽減1』『回避難易度+1』を得る。
フェイズ終了時に自動的に解除される。
解説
大量のサイバネに加え、圧倒的なステータスが自慢のボス。 相手に合わせた武器を使い分けて攻撃してくる。
『超越者の目/暗殺者の目』崩れ状態と痛打の付与ができ、どんな武器でも強くなる。
『コリ・ウェポン』様々な武器を使い分けられるジツ。攻撃のバリエーションが増えるほか、アンタイ・ウェポンや変形武器、ソウル生成武器など、読み替えもしやすい。
『ゼンメツ・アクション・モード』射撃と近接により、2体以上のPCを攻撃するシステム。 隣接の都合上、同じ敵は攻撃しにくいので単独のPCが狙われすぎない。 また、攻撃を受けることでPCがダイスやスキルを使う機会が増える。
『エメツ含有装甲』ダメージ軽減によって、ヘンゲやカトンなど、『強力だが装甲貫通のない攻撃』に対して若干有利に立てる他、装甲貫通や精神攻撃を持つPCが活躍しやすくなる。 このレベル帯でダメージを通せないビルドはあまりないが、相性が悪い場合、コストやデメリットを重くするといいだろう。
運用
名声10以上のPC4忍と戦うことを想定している。 全身を頑強な装甲で覆っているため、軽微な攻撃は弾いてしまう。 あえて手数を減らし、出目を参照するワザ、ヒサツ・ワザを狙うのも有効になる。
回避ダイスが15あるため、PCに平均3.75ダイスを使える。 実際には判定難易度増加に加え、カウンター回避によって消費されるが、PCの成長がうまくいっていないグループだと攻撃が届きにくい。
そのような場合は『●脆弱性』などで回避ダイスダメージを受けたり、狂戦士化によって回避ダイスを消費するように調整しよう。
名声が10になったばかりなら単体でも強いが、PCが強くなってきているなら、メキシコライオン1体、もしくはスモトリヤクザを2体ほど、増援として配置するといいだろう。
チェイサー隊:強力な精鋭部隊
◆ドラグーン(種別:戦闘兵器/クローンヤクザ)※
カラテ 6 体力 6
ニューロン6 精神力ー
ワザマエ 8 脚力 10
ジツ ー
近接6/射撃8/回避X(H)
機先6
◇装備
バルカン砲:銃器、連射2、ダメージ1
武装アーム:近接武器、連続攻撃2
◇スキル
◉ウィークポイント射撃
◉連携:自身よりイニシアチブの低い相手に対して『時間差』を得る。
●痛烈な一撃(ルールブック、モブエネミーリストの『デミニンジャ』参照)
●機械的行動:ドラグーンは攻撃1回ごとに回避ダイス1つを使って回避を行う。
(ニンジャでないので難易度Hard) 残り回避ダイスの数はカウントしない。
●クローンヤクザ生体脳:精神攻撃の対象となる(精神力ダメージは体力ダメージに変換される)
◆レッドチェイサー(種別:ニンジャ)
カラテ 8 体力 12
ニューロン6 精神力8
ワザマエ 10 脚力 6
ジツ 2
近接8/射撃14/回避10
機先7
『連続攻撃2』『連射2』
◇装備
ライダー装束一式:体力+2、射撃ダイス+4、脚力+1、イニシアチブ+1
レールガン:連射1、判定難易度Hard、回避Hard、ダメージ2、装備時は連続側転難易度+2
パルスダガー
ドラグーン(バイク形態)
◇スキル
『◉◉タツジン【ライダー】』『☆◉ビークル召喚』
『◉ウィークポイント射撃』『◉シャープシューター』『◉爆裂』
『◉◉タツジン【ライダー】』:
このニンジャはビークル登場時のペナルティをすべて無視する。
また、以下の移動スタイルを使用可能
『●タクティカル移動射撃』『●グレーター・ツジギリ』
『射撃スタイル【爆裂】』:
連射上限1、この射撃に出目【6】があれば、射撃が命中したかにかかわらず、
ターゲットのマスを中心に『カトン・ジツLv1』の効果を発生させる。
これは本来のダメージの直後に『時間差』で発生する。
【6,6】で『カトン・ジツLv2』、【6,6,6】で『カトン・ジツLv3』となる。
『☆◉ビークル召喚』:
このニンジャは以下のビークルに搭乗した状態で戦闘を開始できる。
サツバツ! や『強制移動/再配置』などを受けた場合、ビークルは破壊される。
搭乗時には『●ビークル操縦』時のペナルティが通常通り適用される。
(操縦者の行動難易度は+1され、移動スタイル/戦闘スタイル/射撃スタイルを使用できない)
◆ドラグーン(種別:ビークル)
【脚力】10、『轢殺攻撃4』、『全力移動D3』
解説
成長したニンジャなら蹴散らせる程度の中ボス兵器群。 兵器なので複数で運用され、さらにクローンヤクザ等を乗せることもでき、さらに人数が増える。 アマクダリらしい物量と火力が自慢だが、成長したニンジャなら先制を取って数を減らしていけるだろう。
『連携』恐るべき連携により、イニシアチブ5以下の敵への射撃は時間差を得る。出目次第で痛打も追加されるため、速攻で数を減らさないと非常に危険。
レッドチェイサーはドラグーン部隊を指揮するボスニンジャだ。 単体でも射撃と轢殺攻撃により高い火力を誇る。 これにドラグーン部隊を追加することで恐るべき追撃部隊が完成する。
『ビークル召喚』メガホイールのものと同じ能力だが、自身のスキルによりペナルティを無効化している。 また、吹き飛ばしても別のドラグーンに騎乗できるため、戦力が簡単には減らない。
『爆裂』射撃ではサツバツ! が発生しないため、代わりに出目に応じた爆発を起こすスタイル。ウィークポイント射撃と合わせ、かなりの破壊力を出す。
運用
名声12程度のPCと戦うことを想定している。
中ボスならPCより1機少ないくらいにする。 ボスならPCと同じ数にし、一台はレッドチェイサーを乗せ、他の機体にはクローンヤクザを乗せると良いだろう(クローンヤクザは戦闘開始時に降りる)。
基本的にドラグーンとクローンヤクザは機械的に行動し、各PCに対して均等になるように手分けして攻撃する。 こういった行動データはシナリオ上でハッキングや潜入調査などにより判明するようにするといいだろう。
コリ・ニンジャ:神話級リアルニンジャとの激闘
◆コリ・ニンジャ(種別:リアルニンジャ)※
カラテ 14 体力8/9/10
ニューロン13 精神 25
ワザマエ 14 脚力 7
ジツ 8
近接16/射撃16/回避14
精密16/発動22/緊急8
『連続攻撃3』『連射3』『時間差』『マルチターゲット』『ニンジャ第六感』
『ダメージ軽減1』
◇装備
生成装束×4
◇スキル
『◉★★★アーチ級装束』『◉ニンジャソウルの闇』
『◉◉グレーター級ソウル』『◉◉アーチ級ソウル』
『◉◉タツジン【神話カラテ】』『◉★ヒサツ・ワザ【フロストハンド】』
『●即死耐性』『●脆弱性:火炎(回避ダイス1)』
『●復活』
◇ジツ
『☆コリ・ウェポンLv3』:
手番攻撃フェイズに精神力1と瞬時行動(判定Normal)を支払い発動、
テック系ではない近接武器を一つ装備する。
『★コリ・エンハンス』:
コリ・ウェポンで生成した武器は『無属性ダメージ+1』を得る。
『★★コリ・アーマー』:
手番終了フェイズに精神力2を支払い発動(自動成功)、『ダメージ軽減1』を得る。
また、サツバツ! 出目1〜5の効果を受ける代わりに、このジツを解除しても良い。
痛打も無効化されるが、別の手段で痛打を発生させていた場合、そちらは無効化されない。
『★★ブリザード』:
★★グレーター・カトン・ジツと同等だが、無属性ダメージを与える。
『●復活』:
このニンジャは体力が0以下になっても気絶せず、そのフェイズの終わりに体力9で復活する。
この状態で体力が0以下になったとき、同様に体力10で復活する。
『◉◉タツジン【神話カラテ】』:
すべての近接攻撃/射撃に『装甲貫通1』を得、出目【6】で『痛打+1』を得る。
●移動スタイル【忍び歩き】:
通常移動のみ可能となる。
続く攻撃フェイズでは、自身よりイニシアチブの低い相手を『崩れ状態』とみなす。
●ワザ【無二之太刀】:
出目【6】を含む『カウンターカラテ』は『痛打+1』を得る。
●戦闘スタイル【強化精密攻撃】:
ワザマエで判定、【6,6】でサツバツ! が、【6,6,5】でナムアミダブツ! が発生する。
元の武器が精密攻撃を持つ場合のみ使用可能。
『◉★ヒサツ・ワザ【フロストハンド】』:
この攻撃は『無属性ダメージ+2d3』『回避ダイスダメージ1』を得る(回避UH)。
『★★★氷の軍勢』:
体力の1本目が失われたフェイズの終わりに、『氷像』3体が出現する。
精神3と攻撃フェイズを消費することでも発動できる。
『★★★氷の領域』:
体力の2本目が失われたフェイズの終わりに、自身を中心とした5x5のフィールドが展開される。
フィールドの中では、術者以外のキャラは『能動的判定難易度+1』される。
術者の手番開始時に1d3ダメージが発生する(回避:Normal)。
このフィールドは術者が移動した場合、同時に移動する。
◆氷像(種別:戦闘兵器/超常存在)
カラテ 3 体力 3
ニューロン2 精神 2
ワザマエ 3 脚力 3
ジツ 0
近接3/射撃3/側転3
◇スキル
『●デミニンジャ』『●痛烈な一撃』
(ルールブック、モブエネミーリストの『デミニンジャ』参照)
解説
コリ・ニンジャクランを束ねる恐るべきリアルニンジャ。 すべての能力が高く、強力なジツ、ヒサツ・ワザ、そしてアーチ級能力の数々を持っており、多彩な攻撃手段を持つ。
『コリ・アーマー』分厚い氷の装甲が多少の攻撃は弾いてしまう。 サツバツ! を当てると解除されるため、攻撃のチャンスとなる。
『脆弱性』強大なジツを持つ代わりに、熱によって動きが鈍り、回避ダイスが減少する。 グレネード、炸裂矢、カトン、ジゴクの炎などが有効だ。
『氷の領域/氷の軍勢』復活のたびに追加のジツが発動し、手数が増えていく。適宜、氷像を破壊するなどして対処しよう。
運用
名声13以上のPC4忍と戦うことを想定している。 コリのジツはルールブックから大幅に変更/簡略化し、ボスとして使いやすいようになっている。
体力、回避ダイスともに多く、攻撃を分散させると当たりにくいため、NMは予め戦略がバラけないよう忠告すると良いだろう。
体力が3回分あるため、ある程度長期戦になる。 攻撃は苛烈だが、成長したニンジャの回避能力なら余裕を持って耐えることができる。
戦闘が進むと自動的に取り巻きが発生するため、ボスは単独でも問題ない。 画面が寂しければクローンヤクザを配置する程度でいいだろう。
応用編
PCが成長しているとサツバツ! やヒサツ・ワザを積極的に出していけたり、強力なジツが使える。 これでボスが即死してしまうと、手番が回ってこないプレイヤーが発生し、活躍の機会が失われてしまう。 これを避けるため、この記事で紹介するボスには『即死耐性』の他、『ダメージ軽減』や『復活』によって耐久力を大きく上昇させている。
『即死耐性』は大ダメージを与えつつ、1ターンでは終わらない工夫だ。重量級の戦闘兵器/ビッグニンジャ/アーチ級の体力なら一撃では死ななくなる。
『ダメージ軽減』はボスの耐久力を大きく上げる他、装甲貫通や精神攻撃が活躍しやすくなる。 ただしこのままではカウンターや轢殺攻撃が無意味になってしまうので、『大ダメージで解除される』『発動中は回避難易度が上がる』といった条件をつけ、戦闘が単調にならないよう工夫してある。
『復活』は戦闘を段階化し、段階ごとにインフレさせる効果がある。 後半になるほど攻撃は苛烈になるが、残り体力も少ないため、PCが危険になりすぎずにクライマックスを演出できる。
TIPS:読み替えしよう!
ボスの属性攻撃を切り替えることで、コリ、サソリ、ライデン、ドクなど、様々なソウルのボスに変換できる。 これはもっとも手軽に新しいボスを作る手段だ(この記事でもGカトンの属性切り替えでコリを作ったりしている)。
また、大胆な読み替えとして、回避ダイスを『防衛用ドローンが身代わりになった、バリアやアームに防がれた』などとすれば巨大兵器や生物兵器などのボスに作り変えることもできる。 その場合、マップの半分を覆い尽くすような巨体にしたり、マップそのものと一体化させることもできる。
想像力は創造力だ。 読み替えカラテを駆使すれば、自由かつ無限にボスが作れる。
利用規約
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参考資料
『ニンジャスレイヤーTRPG2版ルールブック』『ソウルワイヤード』ダイハードテイルズ
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