現地人と魚の関係

ウジアラビアは観光ビザがないので、基本的に観光客がいません。
そして砂漠だらけなので人口も(ry
そのためか、海も砂浜もとても綺麗です。
毎日学校が終わると海へ泳ぎに行っていた私ですが、海でできるもう一つの娯楽が釣り。現地のルールで女性は船に乗ってはいけないため、沖釣りはできなかったのですがよく父と浜辺で釣りをしてました。
釣れる魚はアジ・サヨリ・キス・コチ。たま~にモンツキ、タイ、ベラなど。そもそも魚が多い海のようで、待ち時間なくほいほい釣れる感じ。

その中でも不思議とよく釣れるポイントがありましてね。
近くにプレハブ小屋が一棟建っている以外は普通の浜辺なんですけど、よく魚が釣れるのでよく父に車で連れてってもらってたんです。

ある日いつもどおりそこで釣りをしてると、羊と思わしき動物の頭蓋骨がドンブラコ~ドンブラコ~と流れてくるじゃありませんか。一瞬野犬にでもやられたかしらと思いかけて…
はたと気づいたんです。そういえば後ろのプレハブ小屋、よく羊とかラクダが連れられていくなぁ…と。
振り向けば、今まさに嫌がる羊の首にくくりつけた紐を、現地人が引っ張って中に入っていくところ。
後で父に聞いたところ、案の定後ろの建物は屠殺場で、羊飼いから買った羊ちゃんたちはあそこで捌かれるんだそうです。そりゃそうですよね。現地人のパーティに招待されるとたまに羊の丸焼きとか出てくるんですけど、あんなの生協で売ってなかったですもん
あっ、そゆことかー。そゆことねー。

とすると…。
ここでよく魚が釣れるのは。


あ~…
そゆことね~…(遠い目


以上が食物連鎖を肌で感じた小学生の思い出でした。

ちなみに現地人も魚を食べますが、何故か赤身魚は食べません。
でも日本人が赤身を食べることは知っているので、たまに大物が釣れると日本人の家に売りにきます。
例えばマグロ。

カフジでは会社も学校も昼食時は一度家に戻って過ごすシステムだったのですが、ある時家族で昼休憩をしていると玄関のチャイムが。父が出ると中学生くらいの男の子2人が台車にマグロを乗せて運bデケェ…!
当時の私の身体のサイズだからそう感じるって思うかもしれませんが、とりあえず家には入らないサイズだったのでデカいことには違いないです。
それ見た我が父。
会社に電話して「体調不良で午後ちょっと休みます」の連絡。
会社の人に電話して「お前ちょっとこれからマグロ捌くからウチまで急いで取りに来い」の指示。
で、男の子達にはとっとと支払を済ませて、焼けるように暑い最中庭先でそのデカいマグロを捌く。捌く。捌く。あっという間に出刃で分割して家の中に運んでいきました。
ああいうのって我が父ながらいったいどこで覚えるのやら…。その頃の我が家には業務用の冷蔵庫2つと冷凍庫があったのですが、学校から帰ってみたら結構中がパンパンになってました。
その日の夕飯が鉄火丼だったことは言うまでもありません。

以上、現地人のおかげで美味しい生マグロにありつけた話でした。

上記は父が船に乗って釣りに出かけた時の写真。