現地人のお金の使い道

元々アラビアは遊牧民中心の貧しい土地でした。
が、黒いダイヤと呼ばれる石油の発見により、アラビアは世界に名だたる一大成金国家に転じます。
サウジアラビアの正式名称はサウジアラビア王国。つまり王政です。今では珍しい絶対君主制ですから、石油の利益も王様1人で丸儲け。当時の王様はもう笑いが止まらなかったんじゃないでしょうか。
頭の中がフィーバーした王様が自分の顔を刻印した金時計を国民にバラまいたとかいう逸話がありますが、果たして噂なのやら真実なのやら。

そんなわけで、アラビアは基本的に“国”が裕福です。
光熱費や医療費、税金などはほぼタダ。食品も主食(ホブスと呼ばれる平たいパン)もタダ同然の金額です。
そりゃそうですよね、石油マネーたんまり儲けてますもん。
それに1年のうち全館冷房を切ることができるのはたった3か月程度ですから。日本並みの電気代請求されたらとんでもないことになりそうです。
また、水は海の水をろ過する円筒状の建物?デカいタワー?みたいなのが町から離れたところにあって、そこで町に供給する水道水を作ってました。たまに断水はありましたけれど、庭に水撒きなどは普通にしていたので、結構ちゃんとした設備だったんでしょうね。

※上記写真は首都リヤド(たぶん)

そんな中暮らしている現地人の娯楽は何か?
カフジ自体、現地の人間から見ても特殊な環境だったと思いますが、今想像するに主に買い物だったように思えます。
日本人ならお酒とかお茶になるんでしょうけれど、アラビアはお酒禁止。その上毎日5回のお祈りがあって、その時間はどの店もシャッターを下ろすので、落ち着いてお茶も飲めない。自然と飲食店ができないんですよね。
だから、楽しみと言えばお買い物。
現地人の奥さんを見てると、よく買っていたのはやっぱり金のアクセサリーかな。アラビア人は銀やプラチナより金が好みのようです。貴金属店には日本みたいに細い鎖のネックレスとかはあまり売ってなくて、なんていうの…。『 これがかの有名なクレオパトラの身に着けてたネックレスなんですよ~! 』って言われたら信じるくらいゴッツいヤツがずらっと並んでました。

次いで香木。これがまた金と同じくらいの金額だったりするから驚きです。木っていうより、樹脂っていう感じでしたけれど。アラブ御用達金色の香炉で炊くと『うわ…これアラビックの匂い』って一発でわかる、ちょっとケバい感じの香り。

そしてドレス
いつもは黒いかぶりものですっぽり覆われているアラブの女性ですが、あれ、脱ぐとスゴいんです(何
中に総スパンコールのドレスとか着てたりするんですよ。色も超派手。スパンコールとビーズとか全部手作業でしょうから、あれ相当高いんじゃないかと思います。

なお、ここまで女性の買い物の話しかしていませんが、男性は基本常に民族服着用(足首まである長いワイシャツみたいなの)。貴金属とかもあまり身に着けていないため、高価な買い物をしているイメージはありません。
女性一人では何もできない国なので(働くのも禁止)、今思えばご主人が家にいる奥さんを慰めるためにいろんなものを買ってあげている、という面があったのかも。

以上、アラビア人のお金の使い道のお話でした。