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心配という名の。

  私は自分の生きてる日常の中で辛いことや苦しいことがあるとその苦しさ感情を自分に向けてしまう、矢印を向けてしまうという癖があることがあると、前の記事にてお話ししたと思います。

  自分に向けた矢印が招いた結果。
それは周りの人たちに心配という名の迷惑をかけているということ。

  部活の顧問の彼、カウンセリング担当の彼女、
体育を担当してくれている私が憧れている、彼女も。
彼らは確実にこのことを知っている。

そしてたぶん、英語を担当してくれてる彼も。知ったはずだ。

  大きな重い負担、それが私になった。
彼らも、みんなと同じ一生徒として扱いたかったはずだ。
だけど、一度の精神的そして物理的快楽と過ちで。
彼らが私をみる目は変わった、変わってしまった。
私が。変えてしまったんだ。
そんなことをすごく思わされる日だった。

  彼に呼び出され、部屋に入り話をする。
とても居心地が悪くて、自然と声と目線は下にさがる。
そんな悪い態度をみても、彼は私に語りかける。いつもと変わらぬ、部活のとき以上に優しい口調で。
それをみて、聴いて。安心している自分がいた。嬉しかった。
だけどそれと同時に苦しくて。怖かった。
肋骨の裏の心臓はドクンドクンと煩く音を立てた。
体育、ジャージ。目の前がまわった。
体育部の先生に相談してくる、その言葉を聴いて逃げ出したかった。

  絶対に知られたくなかった人、知られちゃだめな人。
私の憧れで、大好きな、彼女にだけは。
それ以外の先生になら誰に知られてもよかった。

  5限の自習、始まりと共に入ってきた英語教師の彼が「それ」を携えているのはおかしかった。
そして一直線に私の席に。
「これ、使って」そうひとこと。
それは誰のものかわからない、
だけどひとつだけ言えるのは先輩のもの。
それか学校のもの。ただそれだけだ。
渡されたジャージ。赤い糸で勝られている名前。
置かれ、手渡される指先の感覚。
持ってます。私、自分の持ってます。
そう声を上げても、普段の様子からは想像できない表情を浮かべたまま、彼は「使って」その言葉を最後にそのまま何も言わなかった。

  6限に待ち受ける体育の授業。
彼女は私の秘密を知っている。
そのことに脳を支配され、自習は集中することはできなかった。
心臓はさらに嫌な音を静かに立て続け、
私の呼吸を浅くした。
静謐な校内に鳴り響く、
5限の終わりを告げるチャイム。
それは地獄への火蓋が切って落とされた音だった。

  何事もなくいつものように始まる授業。
てっきり声の一つや二つ、かけられると思ってた。
だけど、アドバイスをしてもらってる時。
視線が絡むほんの一瞬。
その瞳の中に見えたそれ。
私と彼女以外には決して分かることの無いそれ。
次の瞬間にはもういつもの瞳に戻っていた。
それが心地よくて、安心できた。

  顧問から説明され、分かっているのだろう。
当たり前か。
次から。どう関わればいいのかな。

学年の先生。
担任に、学年主任。
わたしの大好きな副担の先生。

  体育の彼女と、社会を担当してもらってる
あなただけには知られたくなかったです。

  今日も何度か。社会の授業中目が合いましたよね。
だけどあなたはいつもと同じ眼でわたしをみつめて。
笑ってくれた。

  それが、あたたかくて。
どうしようもないほどの愛を感じて。
やっぱり、あの人たちとは違う。
そう思った。

長々と語らせてもらいました。
すみません。

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