斜里町・遠軽町・北見市・訓子府町の漢字でない地名の漢字表記を勝手に考えてみた

後志からいったん戻る第四弾となります。というわけでやっていきましょう。あくまで "とある漢字好き人間のちょっとしたお遊び" として見てくれると幸いです。

字名については『道内市町村の沿革、字(町)名等検索システム』、現行でないものは『北海道市町村行政区劃 昭和12年4月現在』『北海道市町村行政区劃 昭和17年10月』を基にしています。

既存の漢字表記の地名

斜里町大字遠音別村(現行)

  • ウトロ / 宇登呂

斜里町朱円村(字名改正前)

  • チプトマリ / 知布泊

生田原村(現:遠軽町)

  • イクタハラ原野 / 生田原原野

端野村(2006年、後:端野町、現:北見市)

  • ニコロ / 仁頃(ニコロ、下ニコロ)

  • トイカ / 登位加

野付牛町(1942年、後:北見市、現:北見市)

  • ニコロ / 仁頃(ニコロ、下ニコロ、ニコロ原野)

  • トイカ / 登位加

  • オロムシ / 居武士

  • サラキチシナイ / 更吉朱内

留辺蘂村(2006年、現:北見市)

  • サロマベツ / 佐呂間別

常呂村大字常呂村(1941年、現:北見市)

  • 下トコロ / 下常呂

  • アネトイ / 姉問

  • サルマ / 佐呂間

  • トウフツ / 鐺沸(トウフツ、トウフツ乾)

常呂村大字太茶苗村(1941年、現:北見市)

  • ホロナイ / 幌内

常呂村大字手師学村(1941年、現:北見市)

  • トイカ / 登位加(トイカ、トイカ原野)

  • クマ川 / 隈川

カタカナ名の地名を勝手に漢字表記にしてみる

端野村(2006年、後:端野町、現:北見市)

  • リーシリ / 利尻
    ・・・何もわかりません。

  • トペンピラウシュナイ / 十辺平臼内 / 十辺平(読:とぺんぴら)
    ・・・「トペンピラウシナイ川」が流れているそうで、そのあたりと思われます。

  • チャシポコマナイ / 茶志鉾真内 / 茶志鉾(読:ちゃしほこ)
    ・・・「チャシポコマナイ川」が流れているそうで、そのあたりと思われます。

  • キナチャウシナイ / 杵茶牛内 / 杵茶(読:きなちゃ)
    ・・・「キナチャウシナイ川」が流れているそうで、そのあたりと思われます。
    他:ポンキナチャウシナイオンネキナチャシュナイ

  • キトタウシナイ / 黄登多牛内 / 黄登多(読:きとた)
    ・・・「キトタウシナイ川」が流れているそうで、そのあたりと思われます。

  • オンネシュクタウシナイ / 温根宿田牛内 / 宿田牛(読:しゅくたうし)
    ・・・「オンネシルクタウシナイ川」が流れているそうで、そのあたりと思われます。

野付牛町(1942年、後:北見市、現:北見市)

  • チャシポコマナイ / 茶志鉾真内 / 茶志鉾(読:ちゃしほこ)
    ・・・上記参照。

  • ランコクユコオマナイ / 蘭国湯駒内 / 蘭国(読:らんこく)
    ・・・何もわかりません。

  • カブイサムルイカ / 神居寒留加 / 寒留加(読:さむるか)
    ・・・明治42年とかなり前の資料にこの地名が記載されているようですが、場所は野付牛のどこかとしかわからないようです。

  • シュプシュプシナイ / 渋々志内(読:しぶしぶしない)
    ・・・「シュプシュプシナイ川」が流れているそうで、そのあたりと思われます。面白い名前ですね。

  • タンネップ / 丹根布
    ・・・こちらも明治42年とかなり前の資料にこの地名が記載されているようですが、場所は野付牛のどこかとしかわからないようです。

  • コタン / 古丹
    ・・・「コタン」という地名はありふれているもので、多すぎて逆によくわからないという状況に陥りました。

留辺蘂村(2006年、現:北見市)

  • オンネナイ / 恩根内
    ・・・「デイサービスオンネナイ原野」というのがあったそうで、そのあたりと思われます。

常呂村大字常呂村(1941年、現:北見市)

  • オタチップ / 雄立布
    ・・・具体的な場所はわかりませんが、海岸にある小字のようです。

  • メチャコマナイ / 芽茶駒内 / 芽茶子(読:めちゃこ)
    ・・・何もわかりません。

  • トクセキベリ / 特石辺里 / 特石(読:とくせき)
    ・・・何もわかりません。

  • ポンニンタイ / 本人岱
    ・・・何もわかりません。

  • ワッカモンカンル / 若門干留 / 若門(読:わかもん)
    ・・・何もわかりません。

  • モンカンロ / 紋干路
    ・・・何もわかりません。

  • チエトイ / 知恵問
    ・・・現在の伊藤沢川がチエトイ沢だとかじゃないとか、、

  • オキサル / 沖猿
    ・・・現在の常呂町字常呂27番地あたりのようです。かつて鰊の建網場があったんだとか。
    他:ヲキザルオキサル区外

  • イルエサン / 入恵散
    ・・・何もわかりません。

  • アネブス / 姉伏
    ・・・何もわかりません。

  • ポントマリ / 本泊
    かつて鰊の建網場があったんだとか。

  • ウラルケー / 浦留計
    ・・・何もわかりません。

  • ショヤニ / 暑屋似
    ・・・何もわかりません。

  • モヤサン / 靄珊
    ・・・サロマ湖の第二湖口の西側にあったようです。
    他:ポンモヤサムホロモイアサム ホロモヤサム

  • ノテット / 野哲登
    ・・・何もわかりません。

  • フヲウタカ / 富王高
    ・・・何もわかりません。

  • ポント / 本斗
    ・・・ありすぎて逆に分からない状態です。
    他:ホント乾

  • フレワッカ / 振若
    ・・・何もわかりません。

  • トフルバ / 通馬
    ・・・何もわかりません。

  • シラリカタナイ / 白里方内 / 白里(読:しらり)
    ・・・現在の常呂町東浜にあるようです。

常呂村大字太茶苗村(1941年、現:北見市)

  • ウツナイベツ / 鬱内別
    ・・・何もわかりません。

常呂村大字手師学村(1941年、現:北見市)

  • アシリコタン / 阿知古丹 / 阿知(読:あしり)
    ・・・ポン隈川と常呂川が合流する場所あたりが「アシリコタン」だそうです。

「カキ島」もありましたが、日本語地名と思われるのでノータッチでした。

おわりに

ちなみに野付牛と端野は名前が違いますが由来は一緒のようで、「野付牛」はアイヌ語地名をそのまま、「端野」はアイヌ語地名を日本語に訳した地名だそうです。それと今回現行でない小字資料として2種類使用したわけですが、この資料は昭和12年と昭和17年でたった5年しか差がないのに、その間に端野町は小字改正してしまい、記載されている小字がそれぞれ異なっています。またこの5年の間に野付牛町は市制施行で「北見市」となりましたが、小字が変わってしまうのはまだ先のようです。
というわけで今回は北見市を中心に4市町村やっていきました。行政の資料にはしっかり残っているものの、現在跡形もなく消え去ってしまった地名も多いようで悲しくなってしまいます。最後にもう一度言いますが、あくまで "とある漢字好き人間のちょっとしたお遊び" として見てくれると幸いです。

「この情報違う」や「この漢字の方がいいと思う」などあれば、コメント欄に書いてくれると幸いです。

読んでくれてありがとうございました。

参考文献など

https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000358276.pdf

https://lib.city.kitami.lg.jp/facility/gs90km0000000uhu-att/tokorolhistory.pdf

https://lib.city.kitami.lg.jp/facility/gs90km00000013a6-att/57wakaekitei.pdf

https://lib.city.kitami.lg.jp/facility/gs90km0000000tw9-att/VOL140.pdf

https://lib.city.kitami.lg.jp/facility/gs90km0000000zxc-att/ekitei58.pdf


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