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パラレルボトルシップ 第二章

パラレルボトルシップ / 第二章 ヘルプミー

前回 : 第一章 非現実の幕開き
次回 : 第三章 知らない道


朝一番早く起きたのは私だった。朝早く森へ行った。昨日よりのびのび探索できる。私が外に出たのは、そろそろ食事を探さないと飢え死にすると懸念しているから。すると、わずか数分で、木の実を見つけた。ただ、食べれるかなんて分からないからかごに入れた。とりあえず、成果報告に行かなきゃ。急いで、船に戻った。

帰ったら、ひろみち君とよしあきが起きていて、はるみはグーグー寝ていた。「木の実見つけたよ!」「おっ、ナイスぅ。で、誰が毒見する?」すると、ひろみち君が言った。「お・ま・え・だ・よ」そして、ひろみち君がよしあきの口に詰め込んだ。私はひろみち君の行動に必至で笑いをこらえた。そして、よしあきはこう言った。「あまい。」真っ先に答えたのは、私でもひろみち君でもなく、意外にもはるみだった。「本当!?」ってね。そして、4人の朝食はあっと言う間に終わった。

今日の探索は今始まった。「午前と午後で向きが違うからな!」「そんなの小学生のうちに習ったよ。」よしあきとはるみが言い争いをしているうちに、私は昨日と真逆の方向に探索に行くことにした。成果が見つかるといいな。景色を変えた方が見方が変わったりするから、、、って、何言ってるんだろう。私。しばらく黙って進んだ。すると、クラスメイトの折橋がいた、と思ったが。話しても何もレスポンスが返ってこない。このシチュエーションはよしあきの話していたやつだろうか、、、いや、そんな訳無い。喋った瞬間まるで風船が萎む様に床に横たわった、、、というよりペラペラの体が紙のようにひらひら落ちた。「きゃあーー-」悲鳴を上げた。なんで、どうして、どうして。必死で船に乗り込んだ。

まだ朝食をとっていたのははるみだけで、突然入ってきた私に驚いていた。どうしたの?「折橋が、、、折橋が、、、」声が出なかった。出せなかった。はるみは不思議な顔をしていた。どうしたんだろう。「、、、誰?折橋って。」「え?」思考停止ってこういうことなのかな。はるみがついてきてくれると言ってくれた。さっきまで怖くて、心細くて、でも、友達がいるだけでこんなに違うんだね。でも、はるみが折橋を知らないわけない。いつも喋っていたはず。何かおかしい。なんで。

さっきと同じ道をたどった。しかし、なくなっていた。「さっきまでここにあったの。」「信じるけど、、、私、折橋さんのこと知らない。」なんでだろう。そのあとの探索のことは覚えてない。その後、船に戻った。よしあきとひろみちは先に上がっていたようだ。よしみちは嬉しそうに報告をした。内容は、「洞窟を見つけたぜ。二人で。」だった。

「どういうこと?」「あのな、ひろみちと共同行動してたら小さな穴を見つけたんだぜ。水もあったぜ」「じゃあ、明日探索に行こう!4人で!」私が言ったことにはるみは頷いてくれた。今日の夜は早く寝れた。でも、人間の生命力を実感した。


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