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セラピさんへの恋文

もう会わなくなって久しいですね
元気にしていますか?

私が去年この世界を経験して、
すぐに出会ってからの
8ヶ月は長いようであっという間でした。
私は自由な時間も予算もなく
あまり良いお客ではなかったですね。
そんな中あなたはたくさん私に優しい言葉をメールでもくれました。
孤独に押し潰されそうになっていた私にとって
昼過ぎのおはようや、つまらない笑い話、仕事おわった連絡、子供の時の話、夜明け前のおやすみ…
それは私の心の隙間を埋めてくれました。

いっぱい笑いました。
ほんとに毎日待ち遠しくて…。
ありがとう。

あなたは愚痴は言わないけど
セラピストという仕事の大変さが
言葉の端々から伝わってくることがありました。
SNSで根拠ないあなたへの悪口が
こたえてた日もあったね。
初めての長時間勤務の後、
緊張が解けていたのを見て
セラピの仮面を被っているけど
中身は血の通った一人の人間なんだと思った。
いつも前を向いて仕事をする姿も
一人で懸命に生活してきた姿も
本当に尊敬できるし男らしいと思う。

承認欲求が大きいあなたにはこの仕事は向いているのかもしれません。承認欲求は営利を生み出すし、生きる原動力にもなる大切なものですが、行き過ぎると時には人を傷付けることもあります。


私があなたに一番伝えたいこと。
それは飾らないあなたをそのままを好きになってくれる人をたった一人でいい。  
見つけて。
あなたも同じくらいその人に向き合って
好きになってください。
ありのままの自分を認めてもらえることは、
過剰な自己承認欲求を減らしていきます。
それが将来の自分の幸せに繋がるはずです。


私に10年ぶりに肌の温もりをくれたあなた。
私は性的にも精神的にも少し大きくなれました。
小説もいくつか完成しました。
私はあなたの肩から二の腕にかけての白くて硬い筋肉を触るのが好きでした。
私なりの不器用で滑稽な愛しかたはあなたの心の穴を少しは埋めれたのでしょうか?

それはともかく、あなたは前を向いて色んな人と出会って世界をどんどん広げてください。
これからの幸せを心から願っています。

fghkより  2024.6



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