君が決めたことなんだろ
東京を後にして名古屋に向かう。
パンデミックの最中、東京にはテレビで見て想像を膨らませた先の景色が在り続けた。ソーシャルディスタンスは人知れず叫ばれ、人々の耳を通り抜けるだけだったみたい。
大都会の排他的な雰囲気のなか、空気に従順に自分1人だけがどこか浮いているように感じていた。
背中を丸めるサラリーマンや夜風に脚を晒すネオギャルは同じように感じているだろうか。
友人は東京に慣れたように自然な素振りで歩く。環境が人に与える影響を肌で感じる。
星が見えず、深夜もパトカーのサイレンが鳴る街に少しばかりの嫌悪と愛着を持った。
都会には夢があると言う言葉の真意を垣間見た。
来れば夢が叶うなんてことはなく、その土地が持つリソースの量が人に夢を見せるんだ。
いずれ住む街だと思えばあらゆるものが自分に笑いかけるように見える。
人の自由はどこにもある。が、自由を許す土壌は限られるな。
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