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韓国海軍の海上前進基地NLLの222基地

徴兵がある韓国では男同士で飲みに集まるといつも出てくるテーマがある。

誰の部隊が一番厳しいのか。


正解は簡単だ。 「私の勤務した部隊」。大半がそうだ。 私自身が勤務した部隊が一番つらくて大変だ(と思う)。 それが最前線であれ最後の方であれ、戦闘兵であれ行政兵であれ関係ない。しかし、海軍分野だと少し話が変わる。「 私が勤務した部隊」が1位で苦しいたと言っても、皆が認める0位の苦痛が存在する。
それが職別なら調理兵科(料理)、場所といえば、今日ご紹介する「222基地」だ。

222基地はNLLにある前方配置基地である。
NLLはなんだろうか。もし、ノーザンリミットラインという映画を見たことがあるか?ノーザンリミットライン、一名NLLは韓半島を半分に分ける海の国境線だ。その国境線を西は2艦隊が、東は1艦隊が守っている。しかし、基本的にNLLは韓国側に有利に設定されている。当初、韓国戦争当時の制海権は米軍を筆頭とした国連軍が圧倒的であり、当時創設された韓国の海兵隊や海軍所属の上陸兵によって大多数の島もまた韓国が占領したためだ。そのためNLLは韓国側に有利で、大多数の島を韓国が含む形で完成した。当然のことながら、このような島は沈まない要塞でありレーダー基地であり攻撃用兵器であるため、北朝鮮側は過去から持続的にNLLを無力化するための試みをしてきた。特に、ロシア方面を通じて外に出られる日本海方面とは違って、西海の場合、完全に封鎖された島のような形であるため、北朝鮮側では様々な挑発と政治的攻勢で該当地域を手に入れようと試みた。
その過程で様々な挑発と戦闘があり、02年の北朝鮮の奇襲攻撃による第2次延坪海戦の話がまさにこの映画「ノーザンリミットライン」のテーマだ。
ここで2次と言えば気づいたかもしれないが、そうだ。 1次も存在した。 その後、第2次を雪辱するための大青海戦、その復讐で起きた北朝鮮の奇襲魚雷攻撃による天安艦沈没事件、島に対する北朝鮮の砲撃など、大規模な戦闘が現代史に存在し、以外にもニュースに出ていない多くの交戦と挑発がこの西海で行われた。
このような戦闘を経験した第2艦隊の心構えは標語だけでも分かる。

「先輩たちが血で守ったNLLの命を守って死守しよう。」

話を戻して、NLLについてもっと詳しく説明してみようか。NLLは海の国境線だ。国境線なので⚪マイルは非武装地帯に空けている。(その点を利用して中国の密漁船がたくさん布陣している。 その数は、千単位。予想ではない、いちいち標的を取って数えった数が4桁だ。)そして、国境線以外に守らなければならない5つの戦略的地点がある。それを「西海5島」という。

白翎島、大靑島、小靑島、延坪島(大延坪島+小延坪島)、隅島。この5つの島には多様なレーダー施設や対艦ミサイル施設が存在しており、海兵隊の自走砲による海岸射撃部隊なども駐留している。

しかし、韓国の西海には致命的な短所がある。干潟。そして激しい潮干満の差。
そのため、該当地域は数ヵ所を除いて正常な船は停泊しにくい地形を持っている。(仁川上陸作戦当時、訳もなくマッカーサーがついに狂ったと非難されたわけではない!)
私が勤めていた第2艦隊もまた、このような理由で大型艦艇が停泊できるところは限定され、周期的に港内の干潟を片付ける作業船が作業をしたりもした。また、満潮時と干潮時の海の高さの差が数メートルに達したため、それを解決するために陸上の港ではなく陸上と連結された海に浮かぶ構造物に停泊したりする。

2艦隊隷下の仁川防御司令部


練習艦「かしま」の韓国2艦隊。訪問当時の写真。 立っているところが停泊用の構造物だ。

このような理由で、西海5島の一つ延坪島も海軍基地としては不合格だ。干潟と潮の干満の差により、ここは概して漁船や平底船や入港できる島であるためだ。そのため、韓国海軍は島ではなくエンジンのないバージ船を利用して高速艇の補給、停泊基地を設置した。それが海上前進基地。 222基地だ。

前置きが長かったが、これにより222基地の必要性については理解できると思う。ところで222基地はなぜ最悪の勤務地に挙げられるのか?それは海上基地、すなわち入港のない場所だからだ。海の上は浮かんでいるだけでも大変だ。 乗り物酔いは当たり前で、いつも何か事件が起こることもある。特に第2艦隊はなおさらだ。 1日に何回も爆発する実戦警報、初動措置を取らなければならない高速艇を担当する海上基地であるだけに、その苦しみは想像以上だ。また、非武装地帯を占拠した数千隻の中国漁船をラベル付けし、監視しなければならないため、さらに仕事が難しい。

222基地はどうなっているのか。

たまにニュースを見ればその姿を見ることができる。四角形の構造物。自衛用のバルカン砲2丁と複数の機関銃がある。基地であるため、シャワー場や食堂、売店なども存在する。

食堂
寝室

大体の艦船はすでに3階の艦用寝床に変わったため、旧型鎖ベッドがまだ使われていることからもその劣悪な環境が分かる。

該当基地は、最も戦闘や挑発が頻繁に起きる最前線にあるだけにその重要性が大きい。しかし、それほど劣悪で苦しい環境だ。水さえも常に青水艇を利用して補給を受けなければならず、シャワー室の水は決まった時間だけ温められる。休暇を除いてはいつも24時間3党職制で大変な一日を過ごしたりする。それだけでなく、過去には錨が切れて潮流によって北朝鮮に渡るところだった事件もあった。それでも今日も222基地は高速艇を迎え、高速艇を送る。先輩たちが守ったNLLを守るために。


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