冷凍食品を買うとき、わたしは何を買っているのか
ときどき冷凍食品を買う。すごく使いこなしているというほどではないけれど、とても重宝している。
AJINOMOTOの冷凍ギョーザはほんとうに素晴らしい冷凍食品で、なにはともあれ冷凍庫にこれだけ入っていれば安心できる。
2人家族なので、ひと袋を焼けばもうそれで夕食のほとんどが完成する。あとは味噌汁かワカメスープか卵スープあたりを用意して、納豆やらキムチやらカットサラダやらそのあたりを出せば完全な夕食ができる。
冷凍ほうれん草と冷凍ブロッコリーをよく使っている。この2つの野菜に関しては、生鮮品を買うよりも冷凍で買ったほうが使いやすい。ラーメンの具にしたり味噌汁の具にしたりすることが多い。家族のお弁当をつくっていたときは、ただ入れるだけでちょうど自然解凍される冷凍ブロッコリーは必須だった。
シーフードミックスや冷凍鶏団子もときどき買う。シーフードミックスは焼きそばやカレーの具にする。
鶏団子は、小鍋に湯を沸かして適当な野菜と一緒に茹でて、白だしや味噌や中華スープなどを入れれば簡単にスープができる。
冬になれば、たっぷりの大根おろしと一緒に軽く煮て白だしなどで味をつけるだけでも一皿になる(これは山口祐加さんのレッスンで教わったレシピのアレンジ)。
冷凍うどんも常備している。夏場はあまり食べないけれど、寒い時期には重宝する。電子レンジで温めた冷凍うどんを、ヒガシマルのうどんスープをお湯で溶いた椀に入れる。冷凍ほうれん草や乾燥ワカメを入れてもいいし、生卵を乗せてもいい。スーパーの惣菜コーナーで天ぷらを買ってきて乗せてもいい。
冷凍中華丼もさいきん買うようになった。温めてご飯に乗せるだけで派手な丼ができる。冷凍ではないレトルトの丼もあるけれど、冷凍食品のほうがボリュームがあったり満足度が高かったりする場合が多い。
炒飯やチキンライスはあまり使ったことがない。温めたチキンライスのうえに薄く大きく焼いた卵を乗せてオムライスにするのは好き。
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冷凍食品をつかうことは、現代でもまだ、あまりイメージがよくないのだろうか。
冷凍食品の美味しさや、製造・流通における技術の高さなどが注目される機会は増えていると思う。手抜きだとかズボラだとか言うものがいるとすれば、そいつらはたぶん、自分で日常的に料理をつくらず食べる側の立場にのみ留まっている人間か、冷凍食品という情報だけで劣ったものという誤った思い込みが離れずその食品を素直に味わえていない人間か、まあそのあたりのなにかなのだと思う。
とはいっても、わたし自身、毎日まいにち冷凍食品ばかりではよくないよな、と思ってしまっている。「あくまでもプランB」のように考えているフシがある。別に毎日使ってもまったく構わないのだけど、ちょっと気になってしまう心はある。
わたしたちが冷凍食品を買うとき、わたしたちは何を買っているのだろう。
調理する時間や労力を買っている。
献立を検討する時間や労力を買っている。
献立の候補がつねに用意できているという余裕を買っている。
すぐに使っても使わなくてもどちらでもよいという余裕を買っている。
再現性の極めて高い料理をいつでも食べられるという安心を買っている。
冷凍食品を買うとき、わたしたちは自分の生活を買っている。生活を豊かにする手段を買っている。
これからも、気持ちよく買って、気持ちよく使っていこう。
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