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【レポート】私たちの声は届くはず...。_2050年カーボンニュートラルに向けた将来世代との意見交換会Vol.1
こんにちは!
今回は、2021/1/15に環境省によってオンラインで開かれた「2050年カーボンニュートラルに向けた将来世代との意見交換会」の参加と、それに伴い実施した「おーい!小泉大臣~あなたの声を大臣に届けます!~」の事後レポートをしていきます。
意見交換会実施の概要
「2050年カーボンニュートラルに向けた将来世代との意見交換会」
日時: 2021年1月15日
会場:オンライン
・参加者・参加団体(アルファベット順):
・Change Our Next Decade(COND)
・Climate Youth Japan(CYJ)
・Fridays For Future Japan(FFFJ)
・Japan Youth Platform for Sustainability(JYPS)
・NO YOUTH NO JAPAN(NYNJ)
・生物多様性わかものネットワーク(わかものネット)
内容:
・大臣挨拶、ユース側代表挨拶
・ユース側からの意見・提言
・大臣等からの回答
・意見交換
・締めの挨拶
また参加に伴い、FFFJはみなさんの声を小泉大臣に届けるキャンペーンを行いました。
【Pick up!】参加ありがとう!「おーい!小泉大臣!~あなたの声を大臣に届けます!~」
この企画は急遽、「FFFだけではなくみんなの声を小泉大臣に届ける必要がある!」ということで、始めました。今回はその結果と、多かった意見をピックアップしてお届けします。
また、この意見募集賛同・拡散には一緒に参加した、Climate Youth Japan、生物多様性わかものネットワークが協力してくれました。
開催直前緊急で開始したこともあり、期間は1月12日から14日のたった3日間でした。
しかし、回答数はなんと...合計117件!そのうち66件が10~30代の若者でした。
また、26都道府県と日本以外に3つの国からも届きました。
それでは早速みなさんの回答&意見を見てみましょう。
Q.気候変動を「危機」と感じていますか?
「非常にそう感じる」:94%
「感じる」:4.3%
「感じない」:0.9%
「全く感じない」:0.9%
集計の方法の偏りもありますが、今回応えてくれた、ほとんど方々が気候変動を危機と感じています。
Q.現在の日本の環境政策についてどんな印象を持っていますか?
2050年カーボンニュートラルなど最近での政策変化に対しては評価する
2020年10月26日に菅首相の所信表明演説での宣言は評価する人も一定数見られました。
しかし、
・目標や宣言を掲げるばかりで行動が伴っていない
・政治家の気候変動に対する危機感が圧倒的に欠けている
・変化はしているものの速度が遅い
という声も見られました。また、多くの人が
他国に比べて遅れている
と、答えていました。その他に、以下のような意見も...。
・国民に届いていない
・世界の波に乗ることや外圧に意識が行っており、本質的に気候変動に取り組む姿勢が見られない
・環境問題よりも経済を優先しているように見える
Q.2050年までにどんな社会を実現したいですか?
・脱炭素・脱原発の社会・再生可能エネルギー100%
・自然災害・異常気象のない社会
・1.5度目標の達成
などエネルギーや気候正義に関する答えが、届いていました。
また、自然と動物の調和、生物多様性保全や消費者行動改革など、社会全体の在り方を考える声が多く見られたのも、印象的でした。
Q.菅首相が「2050年カーボンニュートラル」を宣言しましたが、どのように思われますか?
「Q.現在の日本の環境政策についてどんな印象を持っていますか?」に続き、評価する人もいる一方、
・宣言だけでなく、2030年目標や具体的行動を示してほしい
・国民がするべき具体的な行動や、目標が分からない
という声が大変多く、
・石炭火力発電所に協力している現状に不安
・石炭火力の代替として原子力発電を推進することは止めてほしい
など、宣言に伴わない石炭火力依存を指摘する声も見られました。
Q.そのために政府に求める政策は何ですか?
再生可能エネルギーの推進として
・太陽光発電:地熱発電の活用:国定公園法や国立公園法の景観に配慮して設置
・企業・個人に自家発電を促す
・COOL CHOICEに再エネを載せる
・火力発電・原子力発電の削減と中止のため、
・企業にカーボンフットプリントの開示請求
など、脱炭素に向けたエネルギー政策と、その先の未来のためのエネルギー転換の提案が多く、
政策の進め方
・各自治体と連携し、地域の環境に合わせたエネルギー発電の開発
・気候市民会議など、市民が関わって議論できる場を設ける
・気候変動の問題と改善策、市民がとるべき行動を示す
・メディアを通じ、毎年、政府の計画・進捗の公開
と、国民を巻き込んだ議論を求める声や理解しやすい情報の開示などがあげられました。
また、企業・産業の脱炭素政策として
・炭素税の導入
・GHG排出企業への投資を規制
等もあげられました。
その他に環境教育の導入や交通手段のシステムチェンジ、プラスチック規制、自然保護、脱畜産など多くの具体的な提案が寄せられました。
Q.ブンアン2石炭火力発電事業への投融資に関して、小泉大臣へ何を伝えたいですか?
国際協力銀行などによりベトナムブンアン2石炭火力発電事業への投融資についてFFFから上記のような質問を受け付けました。
※ブンアン2石炭火力発電事業の問題についての詳しい内容は下のnoteをぜひ見てみてくださいね!
・政府の国内政策と行動が矛盾している
・世界の流れと逆行しており、示しがつかない
・出来上がったら取り返しが付かなくなる。本当に止めてほしい。
・若者は大人の事情では済まされない
・未来を脅かす気候変動の原因を作るにも関わらず、なぜ今石炭火力の輸出をする必要があるのか説明してほしい
と批判の声や説明を求める声が多く寄せられました。
Q.最後に、小泉大臣へメッセージをお願いします
・国民・科学者・若者の切実な声・意見を聞き、政治を変え、私達の勇気ある行動や意見を踏みにじらず、未来を守ってほしい
・今回下した石炭火力発電企業への融資をはじめとする非常に誤った判断を見直してください
・利益ではなく長期的な本質的な部分をしっかり見てほしい
と、大臣に要望する声が多くみられました。
・大きなムーブメントを起こせる大臣にはぜひ頑張って欲しい。大臣だけでなく、私を含めた一人一人が共に学びながら歩んでいきたい。
・先を見据えた思考や行動力をお持ちなのにも関わらず、環境に関する取り組みに関しては消極的であることを残念に思います。今年は活躍していただきたい。
・脱炭素もカーボンプライシングもこれから数々の困難が伴うと思うが、小泉大臣ならやってくださると思っているし、一緒に実現したいと思う。多くを期待してすみません。頑張ってください。私も頑張ります。
と大臣の今後の政策方針に期待する声とともに”一緒に頑張っていきたい”という声がみられました。
・もしパリ協定を達成できない場合、小泉大臣のお子さまの代は運動会ができるかわかりません。私は今高校三年ですが、台風やコロナがきっかけで二年連続体育祭が中止になりました。悲しかったし、悔しかったです。
・台風のせいで多くの人の命、家が失われていることに胸を痛めています。
・日本は先進国と名乗るのなら、環境の面でも先進国としての働きをするべきです。
多くの切実な思いや意見も寄せられました。
今回寄せられた意見は全て、小泉大臣に届けました。
短い期間に多くの人がキャンペーンに参加してくださり、ありがとうございました。
今後も、政府に私たち国民、若者の声を届けていけるよう、働きかけていきます。またそれ以上に、より国民を巻き込んだ議論の開催と会議の透明性を求めていきます。
さて、次は実際に会議で大臣がどんなことを発言したのかを見ていきましょう!
vol.2に続きます!
執筆者:Fridays For Future Japan/Kagoshima 中村涼夏
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