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2019年 【渋谷幕張中(一次)】国語記述問題 採点基準例

※採点の方法の詳細については、★採点方法の詳細★以降をご覧ください。

【全ての問題で共通のルール】

●文末ミスは1点減点。

●誤字脱字はその都度1点減点。

※ただし、同問題内で同じ漢字や送り仮名等のミスは1点のみ減点する。

●句点なしは1点減点。

一 問四 7点満点 文末は「こと」

【解答例】日本は地震が起きやすい国であり、いつ自然の気まぐれによる大きな被害に見舞われるかも分からない状況にあるということ。

【採点基準】
1(「日本の国土全体が一つのつり橋の上にかかっているようなもの」についての解釈)
日本は地震が起きやすい国だ/日本はもともと地震が発生しやすい …②点

2(「つり橋の鋼索があすにも断たれるかもしれない」についての解釈)
いつ自然の気まぐれによる大きな被害に見舞われるか分からない/偶然のいたずらで今この瞬間に大地震が起きてもおかしくない …⑤点
※-部①「あすにも」に対応する「いつ/今この瞬間に」にあたる、時期の不確定性についてのニュアンスがない場合、2の要素から2点減点。
※「自然の気まぐれによる/偶然のいたずらで」にあたる、大地震の発生が「珍しい」ことを示す表現がない場合、2の要素から1点減点。

※全体を通して「日本」がない場合、問四全体から1点減点。
※全体を通して「大きな/大地震」等、被害の規模の大きさを示す表現がない場合、問四全体から1点減点。

一 問七 10点満点 文末は「から」

【解答例】何か大きな問題が起きた時、責任者による物的調査で原因の究明を求める世の中になれば、今後同じような事故が起こる可能性を軽減できるから。

【採点基準】
1(「その過失を正当に償わないことをとがめる」の意味)
責任者による物的調査で原因の究明を求める世の中になる/責任を負うならば事故の原因を調べるべきという考え方が普及する/事件が起きた原因を徹底的に調べ上げることが本当の責任の取り方だという考えが広まる …⑥点
※「責任者による/責任を負うならば/本当の責任の取り方」にあたる、-部④が「責任の問い方」についての説明であることを示す内容がない場合、1の要素から1点減点。
※「世の中/考え方/考え」にあたる、-部④「とがめる」の主体についての説明がない場合、1の要素から1点減点。

2(1が「こんな弊の起こる心配はないはず」につながる理由)
今後同じような事故が起こる可能性を軽減できる/後難の軽減に結びつく/同じような災難の繰り返しを防ぐことにつながる …④点

二 問八 10点満点

【解答例】兄ばかりをかわいがる母に不満を持ったかつての自分のように、息子ばかりをかわいがる自分に対して直美が不満を抱いていること。

【採点基準】
1(気づいたこと)
A 自分に対して直美が不満を抱いている/娘が桃子さんに不満を持っている …③点
B(1Aの「自分/桃子さん」の補足)
息子ばかりをかわいがる/正司のほうを大切にする …③点

2(1との類比)
A 母に不満を持ったかつての自分/桃子さんも昔、母に対してわだかまりを抱いていた …②点
B(2Aの「母」の補足)
兄ばかりをかわいがる …②点

二 問九 11点満点 文末は「から」

【解答例】我が子の幸せを奪ったかもしれないと気に病んでいたが、母として懸命に子育てをしてきたのだと思えたことで、これからは自分も自由にしようと明るくなっているから。

【採点基準】
1(「愉快な気分」のきっかけとして、「山姥」の解釈)
懸命に子育てをしてきたのだと思えた/我が子を大事に育てたのだと思い直せた …②点

2(1による、今後の生き方への思い)
A これからは自分も自由にしよう/今後は好きにすれば良いのだ/何にも縛られずに生きていこう …③点
B(「愉快な気分」に対応する、気持ちを表す言葉)
明るい/前向き/楽しい/晴れ晴れ/すがすがしい …②点

3(これまでの説明)
A 我が子の幸せを奪ったような気がしていた/うまく子育てできなかったと思っていた/子供を期待という名で縛ってしまった …②点
B(3Aの気持ち)
気に病む/反省/苦悩/申し訳ない/罪悪感 …②点

★採点方法の詳細★

すべての採点基準の記事の先頭に次の【全ての問題で共通のルール】を載せています。

【全ての問題で共通のルール】

●文末ミスは1点減点。

●誤字脱字はその都度1点減点。

※ただし、同問題内で同じ漢字や送り仮名等のミスは1点のみ減点する。

●句点なしは1点減点。

1つ目の●は、文末ミスについてです。例えば、「気持ちを答えなさい。」と問われているのに記述の最終部分を「から。」や「こと。」にしてしまっている場合には、1点減点してください。

2つ目の●は、誤字脱字についてです。漢字の誤り、送りがなの誤り、かなづかいの誤りのほか、単純に一文字抜けてしまっている等のミスについて、その都度1点減点してください。ただし、※にあるように同じ漢字や送り仮名等のミスは1回のみの減点で構いません。

3つ目の●は、句点の不備についてです。記述の最終部分に句点がない場合には、1点減点してください。

次に、例を挙げながら説明していきます。

【問題例】「のび太くんが目に涙を浮かべてバンザイをしている」とありますが、なぜですか。説明しなさい。(10点満点)



ここでは、解答例を次のようにします。

【解答例】好意を寄せるしずかちゃんに、バレンタインのチョコをもらえたうえに、自分の優しさを認めてもらえてうれしかったから。

採点基準は、以下の通りとします。

【採点基準】

1(きっかけ)

A しずかちゃんにバレンタインのチョコをもらえた/しずかちゃんが自分を気に入ってくれていることが分かった …②点

B しずかちゃんに自分の優しさを認めてもらえた/自分の優しいところが好きだとしずかちゃんに言ってもらえた …②点

2(しずかちゃんについての説明) 好意を寄せている/好き …③点

3(気持ち) うれしい/喜ぶ/幸せ …③点

※全体を通して「しずかちゃん」がないと、1点減点。


大きな解答要素は1・2・3の3つで、そのうち1はA・Bから成るので、実際には1A・1B・2・3の4つを解答要素として採点していくこととします。
すべての要素に / で区切った複数の文言を載せていますが、言い回しが異なるだけで内容は同じであることを示しています。採点する際には他の言い回しでもOKなのだということの参考にしてください。

では、子どもの答案を想定して、採点の練習をしてみましょう!

【答案例1】

しずかちゃんからの好意が伝わってきてうれしかったから。

【答案例2】

大好きなチョコを食べられて最高だったこと。

【答案例3】

好きな人からバレンタインのチョコをもらえるなんて夢のようだったから。

順番に見ていきましょう。

【答案例1】は、「しずかちゃんからの好意が伝わってきた」の1A②点+「うれしかった」の3③点=5点です。

【答案例2】は、「チョコを食べられる」ことと「チョコをもらえた」ことは意味が違うので1A無得点+「最高だった」は気持ちではないので3も無得点=0点です。最後が「こと」になっていて文末ミスもありますが、0点から減点することはできないので0点のままです。

【答案例3】は、「好きな人からバレンタインのチョコをもらえる」の1A②点+2③点-「しずかちゃん」がないことによる1点減点=4点です。「夢のようだった」は気持ちとしてカウントできないので、3の得点は与えられません。

以上のような感じで採点してみてください!
子どもたちも一生懸命書いています。目くじらを立てる必要はありませんから、おおよその方向性が合っていれば加点してあげてくださいね。

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