数検1級を受けてきた

お久しぶりです。最近は大学の授業・実習が始まってゴリゴリに忙しくなってしまい,平日はほとんどゲームも出来ずに泣きながら生活しています。

まあ僕の近況はどうでもいいとして,今回は実用数学技能検定,通称「数検」(第372回・2021/4/11)を受けてきたよ,というレポです。まだ合否は出ていないので,本当に受験したときの様子だけ。

そもそもどんな試験なの?

数検は英検や漢検に比べるとあまり聞き馴染みがないかもしれません。それもそのはずで,受験者数がこれらに比べると圧倒的に少ないのです。(年間受験者数は英検約400万人,漢検約200万人,数検約35万人)とはいえ,一応英検・漢検と並んで「三検定」なんて言われている(らしい)ので,それなりに†Power†のある資格検定であることは間違いないでしょう。知らんけど。

この数検,級のバリエーションが非常に充実していて,上は1級から下(算数検定)は11級まで用意されています。くもん等でちょっと算数が好きになった幼稚園児ぐらいからでも受けられそう。受けたかったな。

級のレベルは英検となんとなく対応しています。3級が中学卒業程度,2級が高校卒業程度(数ⅠA・ⅡB)のレベル。準1級はこれに数Ⅲが加わった範囲なので,それなりに真面目な理系高校生なら準1級ぐらいは狙えそう。

僕が受けたのはその上の1級です。範囲としては高校数学全てと,大学の理系教養レベルの数学(微積・線形代数・確率統計・常微分方程式)が入ってきます。1級と聞くと尻込みしてしまいそうですが,問われる内容としては(別に数学科の学生でなくても)大学1年・2年でもカバー出来るものです。もちろん真面目に講義を聴いていればの話ですが……

対策

数検を受けようと思い立ったのは1月くらいなので,準備期間はざっくり3ヶ月ということになります。ただ,春休み中もバイトがそれなりに忙しかったり,大学の勉強の予習を進めたり,単純にダラダラしてる時間が長かったりで,実際に本腰を入れて勉強したのは参考書を買ってから2週間ぐらいと,試験前の2週間ぐらいで,合わせて1ヶ月程度でしょうか。

主に使った参考書はこれ。

「基礎的な数学の知識はすでに持っている人が,演習量を積みながら数検特有の問題形式に慣れるための問題集」といった感じ。僕の場合,微積・線形あたりは大学1年の頃の講義内容が頭に残っていたので,それを復習しつつ問題をたくさん解く,というように使いました。

逆に,出題範囲の中で未習範囲があるという人は,別の参考書を探したほうがよさそう。僕は統計分野に自信がなかったのですが,「なんとかなるやろ!w」みたいな感じでこの本しか勉強しなかったら試験で死にました。ちゃんとやろう。

(また,試験を受けてみて実感したことですが,この問題集に収録されている「模擬試験」は本番レベルに比べて簡単です。これが出来たからといってナメてかかると痛い目を見ます。というか見ました)

以上のような感じでゆるく対策しました。バイトでずっと数学をやっているので,いわゆる高校数学の範囲の「勘」があまり鈍っていなかったのは救いでしたね。

その他の事前準備

受験票に写真(3.0cm×2.4cm)を貼り付けたり,コンパス・定規・電卓(関数電卓が良いです)を持ち物に入れたりなんかを前日にしました。コンパスと定規は作図問題に使うのだと思われますが,1級だとほぼ出なさそう……?出たとしても選択問題なので,忘れても絶望するほどでもないと思います。

いざ本番

家から30分ぐらいの会場での受験。「数検はマイナーだし,コロナも流行ってるし,受験者少なそうだな」と思っていたのですが,会場の最寄り駅から会場までずらっと並んで歩く人々の姿を見て,「意外と多いやん」と思いました。

会場内に入り,級ごとに分けられた教室に入っていきます。2級や3級は受験者が多いので,教室が複数個割り当てられていますが,1級は1教室のみ。受験者は20人前後しかいませんでした。なお女性はそのうち1人だけ。年齢層としては,下は高校生くらい,上は50~60代ぐらいまでで,ボリュームゾーンは自分と同じ大学生くらいの年代,といった感じ。

1次試験

数検は1次・2次の2パートに分かれており,同じ日に続けて受験するシステムになっています。両方の試験に合格しなければいけません。

公式サイトに過去問が掲載されているので,興味がある人はぜひ挑戦↓
https://www.su-gaku.net/suken/examination/summary/1q/

1次試験は計算力が問われるもの。60分で単答式7問が出題され,合格にはそのうち5問以上の正解が必要です。

この1次試験,実は難易度が回によって著しく違っており,これが検定全体の合格率の激しい上下に繋がっています。ひどいときは3%ぐらいしか受からないらしい。なんてジェノサイドだ……

今回はどうだったかというと,運良く難易度の下振れを引けたようで,7問ともサクッと25分ぐらいで解き終えることが出来ました。その後2周ぐらい見直しをしてタイムアップ。重大な計算ミスを見落としていなければ,受かっている……はず……

ちなみに数検の問題用紙の表紙には,

出題内容に関する事項を当協会の許可なくインターネットなどの不特定多数が閲覧できるような所に掲載することを固く禁じます。

とあるため,詳しい問題ごとのレポは控える必要がありそう。無念!

2次試験

2次試験は数学的な思考力や論述スキルを問われるような内容。120分で選択問題5問中2問,必須問題2問に解答します。こちらは記述式で,答えだけでなく導出過程の記述も求められ,部分点がつきます。合格基準は4点満点で2.5点以上。

これがもう難しいのなんの。大学入試以来の「数学の問題用紙を開いた瞬間に絶望して冷や汗をかくあの感じ」を味わいました。思い出したくなかった。

反省点としては
・統計の範囲でヤマを張った(しかも当たらなかった)
・重積分の演習が足りなかった
あたりですかね。前述の「問題公開禁止」規約や,受験者の少なさもあってか,インターネット上に情報が圧倒的に少ないため,ある意味仕方がない部分もありますが,少し勉強不足だったかな……という感じ。

書いたところが全部合っていれば3.5点くらいは来ていそうですが,計算ミスがある可能性も高いのでなんとも言えない手応えです。受かってるといいな。

​おわりに

ということで数検レポでした。受かってたら報告します。落ちてたら放置します。

次は7月に世界遺産検定1級に挑戦しようと思っているので,そのあたりの話も書けたらいいな〜という感じ。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

5/1追記: 

無事合格できました!詳しい成績表とかが届いたらまたまとめます₍₍(ง˘ω˘)ว⁾⁾

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