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リモート演奏のあれこれ

いま、この時期に私がやっている、リモート演奏について、少し書いてみる事にしました。

【動画の撮り方】
スタンドにiPhoneを設置、iPhone用のステレオマイク(ZOOM iQ7)を取り付けて、といった感じです。
これといって、機材には全くこだわっていません💦
ようやくオーディオインターフェースを購入したので、また少し、やれる事が増えるのかもしれませんが…DTMなんて全然わかりません(笑)誰か教えて。

【演奏について】
あまりリズムが変わらない曲の場合は、パーカッションの方にメトロノームに合わせて動画を撮ってもらい、
テンポが動くものの場合は、ピアニストに全て任せて撮ってもらいます。
それをドロップボックスにいれて再生すると、iPadで譜面を見ながら動画も見られる状況になるのを発見。ワイヤレスイヤホンで(私は片耳のみ)聴きながら、動画の中の人の体の動きを見ながら演奏、録画をしています。
普段の演奏でも、この2人の音楽の運びに我々メロディ楽器は身を委ねているわけですから、
このやり方が1番、納得のいく演奏に近いものができるなーと感じてます。
1人で重ねる時は、基本メトロノームと合わせて弾いています。そうすると、自分のテンポ感の自由さに辟易します…(笑)

【動画としてまとめる】
私は、たまたまAdobeのコンプリートプランを支払い続けていたので(チラシ制作などでイラストレーターandフォトショップをずっと使っています)、ちょうど良くpremier proなど動画編集に使うソフトもダウンロード出来る環境にありました。

もし、これでなくても、Apple製品ユーザーであればiMovieなど、それぞれのパソコンに入っている動画編集ソフトで組み上げていく事自体は、そんなに難しいことではないかと思います。スマホの無料アプリなどでは限界がありますけれど、ソフトの使い方にせよ、『動画の作り方』なんてーのはいまやネットでなんでも検索出来ますし、スマホ一つでもあらかた出来ちゃう時代です。ものは使いよう。

しかし、ここからがハードです。

構成の美しさ、音楽の完成度、デザインセンスなどなど、納得できるクオリティのボーダーラインをどこに設定するか。

動画編集も、プロのような完成度を求めるならば、もちろんお金を出してプロに頼むべきです。しかし、いまは収入も激減しているから、それをお願いできる状況ではない。自分のセンスの足りなさに、愕然とします。
音響もそうです。
みんながみんな、いい環境で録音できているわけではない。自分もそうです。機材が無いので、撮るのはいつもiPhone頼み。パソコンで音をいじりたくても、そもそもの録音機材、録音技術にこだわらなければ、始まらない。

プロの世界ってのは、凄いもんだ。
動画一つ撮るのに、色んなジャンルのプロフェッショナルが本領を発揮。それでこそ、素晴らしい映像作品が出来ているのだなぁ。
と、感心しております。

さて。
先月放送されたとあるラジオに、高嶋ちさ子さんが電話で出演されており、リモート演奏について取材されていました。

『クラシック奏者は往々にしてクオリティを求めすぎるけれど、今はとにかくスピードだよ』と、仲間には伝えています。

こだわりをひとつ取ってあげるだけで、早く視聴者に届けることが出来る。演奏を楽しみにして下さる方々に、一刻も早く届けたい…

全くだ。こだわるクオリティに差はあれど、私もこう思っていたはず!と、目が覚めたような感覚に。

実はこの1ヶ月、1人でアンサンブルしまくるリモート動画にひたすらチャレンジしまくったのですが、どうしても納得がいかなくて、全部ボツにしていたのでした。自分の限界を超えるクオリティを求めすぎてしまい、全く形にならなかった。
しかしそこで感じるのは、自分の演奏技量の足りなさなのでした。
こだわりを持ちすぎるな!と、今のクオリティのまま動画を上げたところで、残念な結果を招くのではないか。コンテンツと自分のこだわり、両方をクリアできる人はごくごく僅かなのだろうな。
そんな落ち込みを経て。

頑張って練習をしよう。
技術は裏切らない。

そう、心に誓うのでした(笑)

いよいよ、全国的に自粛が解除され始めましたね。
それでも先の演奏会は、減る一方です。
今後の動向に目を凝らして、世間の流れを追い続けながら、今やれる事のクオリティを少しでも上げられるよう、動き続けていたいものです。

Vn_Ryo





秋田出身、山形在住のヴァイオリン弾きです。なにか楽しい事をシェア出来たら嬉しいです😊