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迷インコ ボタンインコの場合

迷子のインコを預かった。

初期情報はダルマインコだとのことだったが、届いたインコはどう見てもボタンインコだった。

ラブバード系のインコは飼ったことがない。
その子は頭を垂れて止り木にじっとしていた。
餌は食べたらしいが頭の垂れ具合から元気がなさそうとの印象を受ける。

一晩様子を見た後、先住のセキセイインコと対面させる。仲間がいた方が落ち着くだろう。

しばらく観察。
指を近づけると嫌がってくちばしで威嚇、指は嫌いらしい。ナデナデ好きではないインコとしては普通の反応。
ケージを移す時に手で体を掴んだが、その時には本気噛みはしなかったので人には慣れているといっていいのだろうか。

ケージの外に出たがったり、人間に興味を持ったりする様子がなかった。手乗りという感じではない。ケージの入り口を開けても出てくる様子もなく反応しない。放鳥の習慣のない完全ケージ飼い個体の可能性が高そう。
でも外で逃げ回ってたのが捕まった。どういった状況だったのだろうか?
羽は切っていないが飛ぶ習慣が無いのでうまく逃げられなかったのか。

あまり気にしていなかったのだが、ボタンインコというのはセキセイよりも高い声で鳴くのだな。
改めて部屋の中で聞くとセキセイインコよりも騒がしく感じる。
鳴き声が甲高い。
鳴き声のレパートリーはセキセイインコこと多くない。セキセイインコは多彩だ。比べると随分違う。おしゃべりは得意そうではないな。

人間はあまり愛想良くないがセキセイインコには優しいげにアピールしている。
さすがラブバード。

なぜか天井にぶら下がっていることが多い。側面移動をなかなかしないので、できないのではないかと疑ってしまった。しばらくしたらやるようになったが。

何日かして気付いたのだが、最初に元気がないように見えると思った頭を垂れた姿勢、あれは寝るときの基本姿勢らしい。

止まり木に止まってウトウトし始めると頭ガクッと下がっていく。
セキセイインコやオカメインコと違う寝姿だ。

そういえばラブバードには三角テントやバードテントというグッズがあるのを思い出す。
テントに入っている姿はなかなかにキュートである。

調べてみるとラブバードは木のうろに寝るのでテントに潜り込んで寝るとの情報があるがどうなのだろうか?野生種としてのコンパニオンバード達を私はよく知らないのだ。

しかし、現在のとまり木での寝姿はちょっと不憫に感じてしまう。バードテントの中に丸まって寝るのならそれでよかんべと早速用意。

適当な端切れにダンボールを入れチャカチャカ縫い上げて簡単なバードテント作成。買うと1000円とか2000円とかするのでお試しに今回は手作り。作成自体は簡単だが、売り物にするレベルのデザインと仕上げ、生地代に人件費、考えたら確かに1000円以上はほしいものだ。

バードテント設置。早速興味を持って調べ始める。外側から噛んでチェックしたあとに乗り込む。何度も出たり入ったりを繰り返し出入りのしやすさを確認。確認が済んだら中の具合を確かめるためにあちこちチェック。隅々まで調べたあとは満足したのか中に居座って羽繕いを始めた。

それからというもの毎晩バードテント内で寝ている。気に入っていただけたようでなにより。

同じケージにセキセイインコもいるのだが、セキセイインコは昼間に出たり入ったりを繰り返す。しかし、その様子はアスレチック的な楽しみ方に見える。揺らして遊んでいるときもある。

種類によってこうも違うものなのだな。

ボタンが入っているテントに侵入するセキセイインコ。謎のキメラバードっぽくみえる。

ボタンインコはボタンと新たな名前で呼ばれ飼い主が名乗り出てくるのを待っている。インコ類で飼い主が名乗り出てくるのはなかなかに厳しそうではあるが。待つことにしよう。飼い主が見つからなければここがついの住処となるよう頑張ろう。

犬、猫以外のペットがいなくなった場合は最寄りの警察へ。保護されているかもしれませんよ。

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